残暑の強烈な陽差しの中
目的もなく 川沿いの道をひたすら歩く
世の中の全てのものに 何らかの
意味と目的がある中
意味の持たないことが
こんなにも開放的だったなんて
気持ちの高ぶりも幾らか収まり
木陰に腰を下ろす
「少しは気が晴れたかな?」と自分に問う
足の指をさすりながらも 心地よい
疲労感を体いっぱいに浴びる
たかが14歳の決意と反抗なんて
空腹と足の痛さにあっけなく屈服する
自分の内側だけで世界を固めていた私の視野が
一段階 広がったように思えた
それでも 世間知らずなわたしには
世界の果てを知ったような気分だった