マリアとマリナは悲しみをこらえテーブルサンゴの陰から見送るアオブダイのおじさんにありがとう、さようなら
となんども言いながら振り返り帰って行きました。
マリアは大きなコブダイさんのからだの周りをめまぐるしく泳ぎ回っています、コブダイさん、せなかに汚れがたまってますね~。 胸ビレも汚れてるよ~何と胸ビレにはあのマリナが一生懸命お掃除の手伝いをしています。 あれからずいぶん立ちました、しかしマリアとマリナはマリオのことは忘れていません。
マリオの分も頑張るんだマリナは一生懸命手伝いをしています。大きなお客さんも二人でやればずいぶん楽です、マリアはすごくたすかります。 お店は評判になり遠くからも大きな魚たちが掃除にやってきます。 ある日今まで見たこともない大きな魚がやって来ました。
おおい!俺の体もそうじしてくれないか~ このお店早くて、ずいぶんきれいになるそうじゃないか、となりの村から来たんだぞ~急いでいるんだ、さっさとやってくれ~ らんぼうな口ぶりのお客さんです。マリナがサンゴの陰から上を見上げるとそこには今まで見たこともない大きな魚が横たわっています、おかあさん、お客さんだよ、
誰なんだい、マリアはそっと陰から出てきました、するとそこには、あの恐ろしいシャークのすがたが横たわっていました。
マリナ覚えているかいあの姿はマリナとマリオがむかし飛ばされた時のシャークだよ。マリアとマリナはマリオの姿を思い出しました、 マリナちゃんテーブルサンゴの村まで行ってみんなを呼んで来て、おかあさんがシャークをつなぎとめておくから
マリナはテーブルサンゴ村へと急ぎました。
シャークさん、けっこう汚れてますよ、これはだいぶん時間がかかりますよ。
そうかい、今日は何にも用事がないからしっかりやってくれ、ちょいと眠らせてもらうよ。
マリアはなんとかシャークがあばれないようにしたいと思いました、しかしホンソメワケベラのマリアとシャークとはあまりにも体の大きさが違います。マリアはどうしていいか分かりません。マリオの笑顔が浮かんできます。
アオブダイのおじさ~ん マリナはおじさんを探しました、するとおじさんはサンゴの陰から顔をのぞかせました。誰だい 私を呼ぶのは、その声は聞いたことがある声だな~
ホンソメのマリナちゃんじゃないか、いったいどうしたんだね、お母さんのマリアは元気かい、
おじさんそれよりあばれんぼうのシャークがうちに来てるんです、母さんがみんなを呼んで来てって、おじさんを呼びにきたんだよ。
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