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靴紐の結べない女7

加奈子は始業時間にはなんとか間に合いその日の資料準備を始めた、ふと先ほど起きたお婆さんとの事が気になり事務所の壁時計を見た時、うっすらお婆さんの顔が思い出され  お婆さんが言っていた あなた誰かに似ているね、の言葉が妙に気になった、

加奈ちゃんなにしてるの会議だよ。 同僚の恵子の声で思いは、かき消され加奈子は書類を脇に会議室へ向かった。

加奈子、先ほどは何考えていたの?  彼氏でも見つけた?恵子はランチのパスタを口にしながら加奈子を茶化す様に聞いている。

うーん今朝ね、出勤途中電車で・・・・
ええっ! いい男でも見つけたの?

お婆さんとぶつかったのよ。
なーんだ そんなことか?      それがね、どうも気になるんだよね。

何が?    そのお婆さんが言っていた言葉 あなた誰かに似ているね?
そんなの  あなたタレントの⚪️⚪️に似てるから  そのことじゃ無いの?

いやいや⚪️⚪️には似てないよ。
 似てるよ。何処と無くだけどね。   

それがね私が逆にそのお婆さん、何処かで見たような顔立ちなんだよね。
誰によ、  世界には同じ顔の人が三人いるとか言うから他人の空似じゃない
たまたま偶然におたがい知り合いに似た人が居たもの同士がぶつかった、ってわけ?

結局誰に似ているかも分からないんでしょ!
それよりお婆さん怪我しなかったの?  うーん今朝は大丈夫だったらしいけど 駅員さんに預けて来たから分からない。一度お詫びに行ってみようかな?
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