【ふくしま作業員日誌】
35歳男性 死亡事故起きたのに
2014年4月5日
事故で作業員が亡くなったのに、作業は先週末の二日間中止になっただけで再開された。事故現場の作業は止まっているが、どうしてもやらなくてはならない作業以外も、すぐ再開したのには驚いた。
中止の間に元請け会社や東電の社員が来て、危険な場所の点検をしただけだった。事故についても発生当日は何の説明もなく、週明けの朝礼で触れただけ。黙とうもしなかった。
朝礼では、事故が起きたら救急車を呼ぶのではなく、まず東電に報告するように言われた。勝手に呼ぶと東電や元請けに迷惑がかかるという感じだった。でも、命に関わる事故だったら、一刻も早く救急車を呼ばないと助からない。
原発事故後は周辺の病院は閉鎖されているから、搬送に時間がかかる。作業員の中では「事故に遭ったり急病になったりしたら助からない。報告より先に一一九番しよう」と話した。
今、福島第一では一日何千人もが働いていて、危険な作業もしている。でも、敷地内にドクターヘリの発着場はない。タンクでいっぱいでヘリの降りられる場所がないのかもしれないが、作業員の命に関わること。発着できる場所を造ってほしい。(聞き手・片山夏子)
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