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うつ病社員のもろもろの話

お呼びでない怪獣

 皆さんは、仮に怪獣映画を観ていたら、怪獣が出てくる方がいいですよね。(←誰に言ってんだ)
 怪獣が出てこない方がいいって思いませんよね。
 もし怪獣が出てこない怪獣映画があったらどうしますか?
 「大怪獣東京に現わる」(1998松竹)
のことじゃないです。
 これはこれで面白いんですけど、今言いたいのは、怪獣映画なんだけど怪獣が出てこない方が結果的に良かったんじゃないかと思わせる映画があるんです。

 
それが...。
 「原始獣レプリティリカス」
またの名を
 「冷凍凶獣の惨殺」
 1967年のアメリカ映画(たしか)




 宇宙船や映画秘宝とかを読んでいた人にはもうご存知の作品であろうが、私は怪獣さんがいない方が、良い映画になったんではないかと思っている。
 
 
 舞台はデンマーク(何で?)銅鉱脈をドリルで掘っていると、手応えを感じ、引き上げるとドリルに血が付着していた。


ここでタイトル
(手で血を確かめている)

 一報により、地下に氷に閉じ込められた生物の存在を確認した科学者達は、凍ったまま生物のシッポだけを切り取り、
冷凍室に保管する。


 ところが、夜、冷凍室を半開きにしたまま博士は机でうたた寝。氷は解け出してしまう。
 翌朝、仲間がやってきて激怒。しかしシッポは腐敗もせず、再生活動している事に気が付き、マスコミを呼んで大騒ぎ。シッポは水族館の水槽に栄養液で培養中。

(ちょっと見づらい...。)

 シッポは再生し続けて、ある夜突然変異、巨大な怪獣に。水槽を破ってとびだした!!


初登場!(画面中央の竜みたいなやつ)

 ショボ....。


 
 怪獣さんはスライムみたいな「酸」を吐き襲いかかる。
 そのうち街へとやって来る。

(怪獣さんは糸で釣られてるみたい)

(逃げまどう人々)
 この辺は大規模で東宝特撮映画みたいである。
 一応軍隊も応戦する。




 火炎放射器で燃え上がった怪獣さんは、一旦海へ避難する。
 再生能力があるので、そのうちまたやって来る。やつには帰巣本能がある、と不安視する科学者陣。

 科学者達の心配をよそに、トドメとばかりに軍隊は爆雷投下でバラバラにしようとする。


 脚をもぎ取ることに成功。


 水族館の博士が、分裂して仲間が増えたらどーする、といって一旦攻撃中止。


 科学者陣の予想通り、怪獣さんは海からやって来た。

(後ろスクリーンだから大丈夫ね♥)

 重火器で攻めるとバラバラになるので
軍隊もなす術はない。それを知ってか怪獣さんはやりたい放題に暴れる。
 
 
(いまいち迫力不足)

 バラバラにさえしなければ、後は何とかできるという科学者の話。水族館の博士が、心臓発作で注射を打っていると聞いた軍人さんは、怪獣さんに注射を打って眠らせようと思いつく。
 
(奴を眠らせるほど強力な薬はあるか)
 
 しかし怪獣さんの体は硬いので、注射は効かないだろうという事になり、バズーカで口の中に撃ち込むという無茶を考える。それって注射と違うんじゃ...。





 仲間の犠牲もあって、たった一発の薬の弾を怪獣さんの口に照準を定められ、見事に撃ち込むことに成功。


(命中)

 そのままグッタリとコペンハーゲンの地に眠る怪獣さん。



 軍人さん達はよかったよかったと大喜び。で、この後どうするの?

 しかし、それには触れないまま、海底のシーンとなり、爆雷でもぎ取られた脚がピクリ、と動き出してジ・エンド。
(中央の脚、動いた!)

 この映画、ソフト化はされておらず(たぶん)深夜のテレビ放送ぐらいでしかお目にかからない。海外物で怪獣映画の体をなした作品は珍しい。特に軍隊が出動し、逃げまどう人々が描かれているのは、東宝特撮映画の様である。怪獣の出来さえよければ名作なんだけど、常々残念である。 
 
 いっそ怪獣パートだけ外してみては?と思った。この映画、人物と怪獣が合成されたシーンがほとんどなく、カット割りで処理されているのだ。本編だけでも映画は成立する。
 
 でもこうやって観ていると、やっぱり愛情わくなあ、この釣り怪獣。
 お呼びでなくもないか。



 

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