35：手紙

映画化された東野圭吾氏の手紙。映画は見ていません。

強盗殺人の罪で服役中の兄。弟のもとに届く獄中からの手紙。
兄の犯した罪を自分の罪として生きて行こうと奮闘する。しかし、
進学、恋愛、就職と、直貴が幸せを手に入れようとするたびに、今度こそ秘密がばれず、
平穏な生活を手に入れられそうと思うたびに
『強盗殺人犯の弟』という運命が立ちはだかる苛酷な現実。

犯罪を起こした人、その家族。さらにそのまた家族まで・・・どこまでもどこまでも
追っかけてくる過去。。。

そんな中で生まれた人との縁。
最後に出てくる友達もいいが、私の印象に残っているのは、
直紀を夜間学校で学んでみよう！という気持ちにさせた、日雇い労働者との縁。

直紀が就職した電気会社の社長が言った、「差別は当然」という言葉より
「潔く生きるという楽な選択を君はしている」という言葉が、印象に残っています。

テ-マや人物背景が暗いし重いのですが
私的お薦め度は×4