王子車輛製造

鉄道ネタ(実車・模型製作)がメイン。

山口帰省のはなし(2011.8.29) 3日目

2011-09-23 16:00:25 | 旅行
蚊に刺されたものの起きたのは朝7時前、かすかに山陰本線のジョイント音が聞こえたような気がする。萩の朝は早い、と帰省する度にそう思う今日この頃。出勤する時の朝は気分重いが今回はそうでもなかった。
TYSの朝ズバッ!を見ながら朝食、その頃韓国大邱で開催していた世界陸上の特集をやっていた。歴史解説行っていたが秀吉の朝鮮出兵が1952年・・・朝鮮戦争ですか(違 あと仁川から大邱へのアクセスとしてKTXで2時間とあったけど直通のKTXは運転ないぞ確か・・・まあ韓国に関してはフジテレビが詳しいだろうけど。

法事が終わったあとは東萩の駅まで車で送ってもらいそこからは山陰本線に乗車する。小郡駅行きの「はぎ号」が見れた。



益田行きのキハ120 17に乗車、車内は程よく埋まっており少々安堵感が。
母方の実家へと行く際に山陰本線の気動車には乗ったことがある、過去に乗った時はキハ23やキハ58とバリエーションが多かったが最近はキハ120が幅を利かせている模様。


越ヶ浜は日本でもっとも標高が低い火山の「笠山」最寄で駅舎が無くホーム1面だけの駅である。しかし駅に至る細道は生活感にあふれそそるものがある。こういった風景を模型に残すと楽しいものがあるだろう。


長門大井駅は行き違い設備を有する、自分のレイアウトに作っている駅舎や跨線橋はこの駅のイメージが強い。



長門大井を出てしばらく走ると日本海に近づく、同時に萩市から阿武町へと行政区分が変わる。
阿武町はかつて日本テレビ系列の「笑ってコラえて」で中継されたそうだ。


奈古駅付近に近付くと道の駅「あぶ」が車窓に見える、家族で行った時ドライブで何気なく使っていたが道の駅では古参の部類になるようだ。
かつてコミケで道の駅冊子を発売していたサークルがあり、出展者にココに行ったことを話すと羨ましい感じの反応を返していた。


木与駅を出ると長い木与トンネルを走る、かつては海沿いを走っていたが崩落の危険性があるとのことで現在の線路に付け替えられた。昭和59年と比較的最近の貫通のためトンネル内はスラブ軌道となっている。


1枚目の左側に旧トンネルを埋めた跡が見える。

わりと最近の現状、以前はトンネル開口部もそのままだったが現在はコンクリートで塞がれたほか一部は並行する国道に転用されている。
http://ameblo.jp/sukebe-ningen/entry-10561017855.html
トンネル付近の地質や掘削方法等詳細は以下に記されている
http://www.ohta-geo.com/x/okabe/doc/text/chugoku.html

しばらくして宇田郷到着、降りたら反対の長門市方面ホームに1人待つ人の姿が。地元の人ではなさそうなので尋ねたところ「大阪から山陰本線を乗り継いできた、宇田郷で降りて山陰本線の惣郷橋梁を見て来た。そこまでは事前に時間調べておいた阿武町の町営バスで移動したとのこと。」なかなかの筋金入りな旅行者だった。


着いてからは駅舎を眺め国道に出る、宇田郷の駅前は海が広がり何もない。
東西にしばらく歩くとそれぞれ集落(西は宇田集落、東は惣郷集落)があるがその中間をとったとのこと、駅名もその2つをとったもの。この駅から益田方面へと行くと先述の惣郷橋梁を通過する。山陰本線では餘部ほどではないが有名な橋梁で走行中は空を飛ぶような錯覚、右手に日本海が広がる開放的な車窓が望める。写真撮影のスポットとしても有名であるほか、戦前では珍しい本格的なコンクリート建造物でもあり2001年に土木学会選奨土木遺産に認定されるなど土木関連の筋でも有名な存在だとか。


この惣郷橋梁が完工したことにより、山陰本線は須佐~宇田郷が開通し全線開業となった。それも70年以上前の話ではあるが・・・。


人口があまり多くないので詳細は伏せるが母方の祖母と叔父、従妹に会ってきた。従妹に会うのはかれこれ7年以上開いてしまったので誰が誰だかさっぱりw歳を聞くのも失礼なうえ会話をどう進めていいものかと・・・改めて自分が歳をとったことを実感する。

せっかくなので散歩を、青々と茂る山々と石州瓦の屋根がまぶしい。


国道沿いを歩いたら山陰本線の気動車が撮れた。


ほかは海岸沿い、石州瓦の祠やカモなど水辺の鳥が目を引く。漁港では漁で獲れた魚の出荷仕分けを行っていた。話を聞いたところ今日は収穫少ない方だったりとか、先日の地震絡みで海産物の輸出も検査などが厳しくなっているとのこと。また漁船の燃料代も足枷となっているようで円安誘導の政策をとると燃料代が上がり生活が厳しくなるなどなど・・・。
漁協付近ではネコがお休みしていた。

山陰の日本海側は色々な物が漂着する、海流に近い角島ほどではないが目を引く。国で見れば韓国と中国が多いようだ。


いかの刺身を肴に叔父と色々話していたら帰りの汽車が時間迫ったので祖母の手料理を右手に持ち宇田郷駅へと戻る。海風の吹き付ける跨線橋を渡り樹の生い茂る下りホームに着くとキハ47の2連がやってきた。夕暮れの日本海を望みつつ列車は西へと進む。乗客はあまりいなかった。


昨日とは違い晴れたので夜空にあまたの星が輝く、周囲の静寂が日常を忘れさせてくれた。