ここ数日、何かやり忘れてるなぁとモヤモヤしていたのですが。
「いけねっ」と声を出して思い出しました。
ベランダに椎茸干してたの忘れてたっ!
またまた安売りしていた椎茸を見つけ、干し椎茸を作っていたのでした。
ここのところ天気が良かったので、3日も干せば立派な干し椎茸になる予定が・・・
もう5日くらい干しっ放し?
完全に乾いて、立派すぎる干し椎茸になっておりました。
お前、自分たちのことを完全に忘れてただろ。
ごめんよ~ 今、お家に入れるからね、と ベランダで独り言を言いながら回収します。
すっかり小さくなった椎茸達。
干す前の半分くらいの大きさになりました。
生の椎茸には無い成分、3大旨味成分のひとつのグアニル酸が生成されています。
生のキノコからも出汁は引けますが、干し椎茸が持つ旨味は生とは比較になりません。
その為に乾物屋でどんことして売られていますが、干し椎茸って買うと高いのよね。
まともなどんこだと6個で千円以上なんてのはザラ。
けれども干し椎茸は形が悪くても、出汁を引くと同じグアニル酸を抽出する事が出来ます。
半分忘れていた作業で、こんなに美味しい出汁の素が作れるんだから。
どんこ買う必要無いよね、と方針を固める貧乏性。
早速出汁を引いてみます。
合わせるのは昆布と高級鰹節のパック。
グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸の揃い踏みじゃぁ。
この時、気を付けなくてはいけない事は、それぞれの旨味成分の抽出温度が異なることです。
せっかくの素材を使っても、出汁を引く温度を間違えると決して美味しくはなりません。
グルタミン酸を多く含む昆布は、47度以上になるとエグみが出ます。
イノシン酸を多く含む鰹節は、80度以上じゃ無いと旨味を引き出せません。
そして今回の主役、干し椎茸の持つグアニル酸は水でも抽出出来ますが、旨味を引き出すには60度から70度のお湯が最も味と香りを引き出してくれます。
そうなると、素材を引き上げるタイミングが重要ですね。
全てを軟水に放り込んで、30分ほど放っておきます。
水の段階でグルタミン酸とグアニル酸は溶け出していますよ。
お鍋を火にかけたら、最初に取り出すのは昆布。
本当にぬるま湯のうちに取り出してやります。
後は沸騰まで放っておいても大丈夫。
椎茸が出すグアニル酸は温度が高くなってもエグみが出ません。
香りの良い旨味成分が凝縮された出汁が引けました。
イノシン酸が放つ鰹節の香りも良いですが、グアニル酸が放つ香りはその数倍。
リビングが椎茸の優しい香りでいっぱいになっています。
あんなに安く、あんなに小さな椎茸でも、出汁をきちんと引いてやると、料亭に負けない仕事をしてくれますね。
残った干し椎茸は、またジップロックに入れて保管。
さて、今回引いた出汁で何か作ってみます。
これだけ香りが立っていると、大抵の料理には負けない気がしますね。
敢えて出汁が脇役になる料理を考えてみましょう。
続きは明日。
また見てね。
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