酒呑みの正しい生活

ほんのひと手間

このブログでも何度か書いて来ましたが。

魚やお肉の塩水処理の大切さを改めてご紹介します。
中にとんでもない写真が出て来ますので、お食事中の方は閲覧注意です。

魚が苦手と言う方は、骨があって食べ辛いと言う事と、魚の臭いが嫌いと言うのが大きな理由ですね。
また同様に鶏肉が苦手と言う方も鶏肉の臭みが苦手なようです。

この塩水処理を行うだけで、苦手だと思っていた臭いや嫌な味が無くなりますので、ほんのひと手間を是非試してみて下さいね。


今日の食材はこちら。

左上の2つが漬けと刺身用の、ハマチと鯛のサクです。
下に降りて、左からブリの切り身、鶏腿肉、アラ出汁用の黒鯛のカマ。

すべて用途は違いますが塩水処理の対象です。
まずは全ての食材にアテ塩(薄い振り塩)を行います。

そのまま30分ほど放置しておくと、食材が汗をかいて来ます。
この汗が俗に言うドリップという奴。

食材の中に含まれる余分な水分と臭みの素です。


ここで立て塩(海水濃度と同じ3%の食塩水)を用意します。

この立て塩が大切。
普通の水で食材を洗うと、食材が水っぽくなりブヨブヨします。

また、この立て塩で食材に付いている汚れなども落とします。
指の腹でこするように洗う事10秒程度。

最初に出汁用の黒鯛のカマで試してみましょう。
カマの部分って血の処理もされていない事が多く、汚れもかなり付いているんです。


カマを洗った後の塩水です。

如何に汚れていたか解りますか?
買ってきてから、すぐにオーブンに入れたりすると、この汚れを全部口の中に入れる事になります。

こんなん、臭いも味も嫌ですよね。


洗ったカマはすぐに水気を拭き取ってやります。


そして出汁用に香ばしくグリルで炙ります


炙ったカマはそのまま水を張ったお鍋に。

これをひと煮立ちさせれば・・・
黒鯛のアラ出汁の完成です。

このまま粗塩だけで味付けすれば潮汁の完成。
でも今回はもう1種類出汁を引きます。


こちらは昆布と茅乃舎のパックで出汁を引きます。

先程のアラ出汁と合わせて、お吸い物を仕上げます。

これが出汁を引く時の塩水処理。
出汁の中に臭みが入らないので、香りも後味もスッキリとした出汁が作れますよ。


そしてサクも同様に塩水で洗ったら。

水気を拭いてあげて。


こちらはパーチシートで包んで、中の水分を抜いてやります。

パーチシートが無ければきっちんぺーぱーでも代用出来ますが。
あまり長時間包んでいると、キッチンペーパーは破けてしまいますのでご注意下さい。


鶏肉も同様に処理してやります。


綺麗に見える鶏肉を処理した後の水です。

意外と想像以上に汚れているものでしょ?
この処理をするだけで、鶏肉からはドリップが出なくなりますし、冷蔵庫で3日や4日は持つようになります。

魚にしろ鶏肉にしろ、このようにシートで包んで1日以上冷蔵庫で放置したものを熟成と言います。
熟成期間が長ければ長いほど、食材から水分が抜けて食材の味が濃くなりますが、表面が乾いてカチカチになって行くので程々に。

また熟成と言わず、ほんの1時間から2時間包んでやるだけで、味は格段に変わりますからお試し下さい。
味覚が弱いと最初は味の違いが解らないかも知れませんが、この塩水処理に慣れて来ると外食時に食材の状態が解るようになりますよ。

これで魚料理も鶏肉料理も食べられるようになった方を何人も知っています。
ほんのひと手間、これこそが料理の醍醐味ですね。


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