山崎は牛丼と生卵と味噌汁を大竹に運んでやった。見るからに、強盗団の一員としての責任感より食欲の方が強そうだからだ。大竹は待ち焦がれた牛丼を好みのタイプの山崎に運んで貰って、幸せそうな顔をした。
「どうぞ、召し上がれ」
山崎はにっこり笑って、「支店長に電話したら?」と田村に言った。
「あと2億集めるのにどのぐらいかかる?」
大デブだという支店長と増額交渉をするつもりになった田村は、ニンマリして聞いた。
「1時間かな。道が混んでなければ45分ぐらいでできるかも」
田村は支店長への直通ボタンを押した。
「あと2億用意してもらおう。金が着いたら、デブ女以外の人質を解放する。デブの解放は我々の安全が確保されてからだ」
「それと、牛丼もう一つ」
大竹が牛丼を食べるのを羨ましそうに眺めていた近藤が、追加注文した。
山崎の制服に取り付けた隠しマイクで犯人と山崎の会話を聞いていた支店長は特に驚かなかったが、「2億もの現金を運ぶのには2時間は必要だ」と渋った。
「遅くなれば、人質の命を頂くまでだ。すぐに集めて、警察に運ばせろ」
田村が電話を切る直前に、「牛丼!」と叫ぶ他の男の声が聞こえた。
「どうぞ、召し上がれ」
山崎はにっこり笑って、「支店長に電話したら?」と田村に言った。
「あと2億集めるのにどのぐらいかかる?」
大デブだという支店長と増額交渉をするつもりになった田村は、ニンマリして聞いた。
「1時間かな。道が混んでなければ45分ぐらいでできるかも」
田村は支店長への直通ボタンを押した。
「あと2億用意してもらおう。金が着いたら、デブ女以外の人質を解放する。デブの解放は我々の安全が確保されてからだ」
「それと、牛丼もう一つ」
大竹が牛丼を食べるのを羨ましそうに眺めていた近藤が、追加注文した。
山崎の制服に取り付けた隠しマイクで犯人と山崎の会話を聞いていた支店長は特に驚かなかったが、「2億もの現金を運ぶのには2時間は必要だ」と渋った。
「遅くなれば、人質の命を頂くまでだ。すぐに集めて、警察に運ばせろ」
田村が電話を切る直前に、「牛丼!」と叫ぶ他の男の声が聞こえた。