2,000人以上の経営者と面談してきた、東証一部上場の元ベンチャーキャピタリスト

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『「反日中韓」を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!』(著・馬渕睦夫:元外務省、元駐ウクライナ兼モルドバ大使、出版2014/10/24)

2022-02-22 13:00:22 | 政治

 


【今日の気になったニュース・記事】


2,000社以上の経営者と面談した、元東証一部上場のベンチャーキャピタリストが厳選!

新旧問わずに、その日、気になったニュースをピックアップ!

新しいニュースから、古い記事まで「新たな発見」をお届けいたします。

 


【本日のニュース・記事】

 

 

■「人生変えてくれありがとう」日本人コーチと中国代表、国境超えた絆

Yahoo!ニュース 2022/2/20 朝日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/8c84a1fcadfa92a0970846e5c82379e30c7ad856


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北京五輪でスターになった選手の一人に、スノーボード男子の蘇翊鳴(スーイーミン)(中国)がいる。

スロープスタイルで銀メダル、ビッグエアで金メダルを獲得した。


スタートでハグをして送り出したのは、日本人だった。

佐藤康弘さん(47)。


「日中の架け橋になってほしい」。

2018年、中国の国家体育総局にコーチを依頼された。


日本選手も教えていた。今大会中、佐藤さんはこんな問いかけを蘇にしている。

「日本の選手も全力で修正するけど、いい? 君のメダルの可能性は確実に減る」


日本勢を見て育った17歳の蘇は、「もちろんです」と応じたという。

「僕が上手になったのは、日本選手のおかげでもあります」


メダリストになった蘇は、「人生を変えてくれて、ありがとう」と自身のSNSに佐藤さんとの2ショットを投稿した。

佐藤さんが言う。


「(世界には)国境を超えた何かがあると信じています」


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「人生変えてくれありがとう」日本人コーチと中国代表、国境超えた絆
Yahoo!ニュース 2022/2/20 朝日新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/8c84a1fcadfa92a0970846e5c82379e30c7ad856

 

 

 

 

本日は3つの記事をご紹介いたします。


2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 


■「残留孤児」だった おばあちゃん 

NHK WEB特集 2021年5月7日

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210507/k10013014691000.html 


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・中国に取り残された少女


祖母・美和子さんは、日中戦争のさなかの1943年、旧満州・現在の中国東北部で日本軍の軍人だった父親と日本人の母親の間に生まれました。


しかし、美和子さんが1歳の時、日本は敗戦。

美和子さんの家族を含む大勢の日本人が、船で帰国しようと沿岸部を目指しました。


しかし、そこまでの道のりは1000キロ以上。

途中、多くの人たちが飢え、寒さ、病気で衰弱。


旧ソビエト軍や中国人に殺される人もいました。

美和子さんの母親は、1歳の娘を連れて行くことを断念。


美和子さんを中国人の養父母に預けたのち帰国を目指しましたが、栄養失調で命を落としたといいます。

こうして美和子さんは1歳で、家族と離ればなれになりました。

 

・ひた隠しにした「日本人」


幼少期、美和子さんは養父母が本当の両親だということを疑ったことはありませんでした。

愛情を一身に受けて育ててもらっていたからです。


自分は中国人。

そのことに何の疑問も持っていませんでした。


ところが小学生のころ、近所の子どもに言われたといいます。

「あなたは、日本人なんでしょ」


美和子さんは、言っている意味が理解できませんでした。

でも、養母に確認すると、日本人であることが明かされました。


当時、中国では戦争相手国だった日本は敵視され、日本人であるというだけでいじめを受けたり、当局に目を付けられたりする恐れがありました。

だから美和子さんは、日本人であることを必死で隠したといいます。


でも、どこで知られるのか、突然「日本鬼子」と差別的なことばを投げつけられることもありました。

美和子さんと家族は、周囲に広まることを恐れて、引っ越しや転校をしなければなりませんでした。

 

・募る祖国への思い


その後、美和子さんは中国人男性と結婚。

4人の子どもにも恵まれ「中国人として」貧しいながらもささやかな幸せを感じることができました。


一方で、自分が「日本人である」ことを知った時から、美和子さんの中に「本当の親は日本にいる。

会いたい、日本に帰りたい」という思いが芽生え、徐々に大きくなっていきました。


しかし、日本と中国の間に国交はなく、反日感情が根強く残っている中で、本当の気持ちを口に出すことはできませんでした。

「自分は日本人」


そう言いたくても、子どもたちにさえ話せなかったといいます。

 

・そして、日本へ


戦後30年近くがたったころ、事態が少しずつ動き出します。

1972年、日本と中国の国交正常化が実現。


その後、美和子さんと同じ境遇の人たちが、生き別れた肉親を探す活動を盛んに行うようになり、こうした人たちの存在は「中国残留孤児」として知られるようになりました。


活動を知った美和子さんは祖国への思いが抑えきれず、日本の大使館に自分の写真や境遇を説明する手紙を出しました。

そして、ほどなくして美和子さんの情報が載った新聞記事を父親が見つけてくれたとの知らせが届きます。


1983年12月。美和子さんは祖国の地に初めて降り立ちました。

目の前には、もう会えないと半ば諦めていた父親ときょうだいの姿がありました。


一目見て血のつながった家族だと確信。

美和子さんは子どものように泣きじゃくりながらいつまでも抱きしめていました。

 

美和子さん


「お父さんの顔を見た時、自分と似ていてとてもうれしかった。血のつながった家族に、本当に会えた。その時の気持ちは、ことばに言い表せないほどよ」

 


・伝えてほしい

 

美和子さんは帰国後、ことばの壁で苦労しながらも日本で働き、仕事で忙しい長女夫婦に代わって、孫の昇さんの成長も見守ってきました。


そして、その昇さんが、中国語で美和子さんの生い立ちを聞いてきてくれた時も、ことばに言い表せないほどのうれしさがこみ上げてきたといいます。


孫の世代に残留孤児たちの経験を伝えてもらえると感じたからです。


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「残留孤児」だった おばあちゃん 
NHK WEB特集 2021年5月7日
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210507/k10013014691000.html 

 

 


最後、3つ目の記事はこちらです。

 

 

 


■01年新大久保駅転落事故、両親が語る「息子の勇気、日本人の励まし」

ライブドアニュース 2015年8月10日 週刊女性PRIME

https://news.livedoor.com/article/detail/10453602/


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「秀賢は好奇心が強くて、やりたいことは必ず実現しようとする子。“大学の授業で日本に関心を持った。どんな国か留学して確かめたい”と言うので“行ったことを後悔しないように”と送り出しました」と、父・李盛大(イ・ソンデ)さん(77)。


日本と韓国の懸け橋になりたい─そんな大志を抱いた韓国人留学生・李秀賢(イ・スヒョン)さん(享年26)の夢がはかなく散ったのは、’01年1月26日の夜だった。

山手線新大久保駅で、泥酔した日本人男性がホームから転落した。


居合わせた秀賢さんと日本人カメラマンの男性(享年47)は線路に飛び降り救助を試みたが、電車にはねられ、3人とも死亡した。

秀賢さんが通っていた東京・荒川区の日本語学校『赤門会』の新井時賛理事長(65)は警察からの連絡で駆けつけ、秀賢さんの遺体と対面した。


「顔だけがひどい状態で、最後の最後まで助けようとして正面衝突したのだとすぐわかりました。よほど必死だったのでしょう……」(新井さん)

見知らぬ人のため命をなげうった2人は日韓両国から称賛され、とりわけ秀賢さんの国境を越えた勇気ある行動には、多くの人々から驚嘆の声があがった。


2人の親御さんのもとへは、全国からたくさんのお見舞金が届いた。

秀賢さんの父・盛大さんは、「息子の死を知ったときは驚きや後悔、悲しみのほうが大きかった。


秀賢を誇りに思えたのは、日本のみなさんが息子をたたえ温かい言葉をかけてくれたからです」と語る。

両親は秀賢さんの志を継ぎ、新井理事長にある依頼をした。


「ご両親から“倅(せがれ)の一生と日本人の善意を無にしないよう、いただいたお金は秀賢と同じ日本語学校生のために役立てたい”と申し出があったんです。そこで、ご両親と賛同する方からの寄付金で奨学会を立ち上げました」(新井さん)


奨学会は秀賢さんの頭文字を取り『エルエスエイチアジア奨学会』と名づけられた。

’14年までの13年間で18か国からの留学生689人に奨学金を支給した。


両親は毎年、秀賢さんの命日のほか、奨学金授与式に足を運ぶ。

’13年と’14年には日本の小学校を訪問し、命の大切さを考える道徳の授業に参加した。


「訪日するのは毎回楽しみなんです。どこかに秀賢がいるような気がして」(盛大さん)

母・辛潤賛(シン・ユンチャン)さん(65)は秀賢さんの死後、日本語の勉強を始めた。


韓国まで墓参りに来てくれる日本人に、日本語でお礼を伝えたいそうだ。

秀賢さんの妹・李秀珍(イ・スジン)さん(39)は、両親を気遣い実家近くに越した。


盛大さん夫婦は、2人の孫に目を細めているという。

盛大さん一家には、異国で長男を亡くしたことをうらめしく思う気持ちはないのか。


「とんでもない、一切ありません。息子が自ら起こした行動の結果ですから。秀賢の勇気も日本人からの励ましも、この15年間、1日たりとも忘れたことはありません」

そう言い切る盛大さんの脳裏には、ある出来事が浮かぶという。


’01年11月、皇居参観の際、美智子さまを乗せた車が通りかかった。

皇后陛下は車から降り深々と頭を下げ、秀賢さんの両親の肩を抱いた。


「日本人を助けようとしてくださり、本当に、ありがとうございます」と手のひらを両手でそっと包まれたという。

別れ際に両親を振り向いてもう1度歩みより、「日本にいる間、困ったことがございましたら、何でもお申しつけください」とつけ加えられた。


「慈悲深く、親しみのわく方でした。一生の光栄です」

盛大さんは美智子さまの優しさに感動を覚えたという。


秀賢さんの事故を機にするかのように、日韓は互いに関心を持ち始めた。

’02年の日韓サッカーW杯共催や、『冬のソナタ』に始まる韓流ブームもあり、両国関係は改善した。


ところが、近ごろ日韓関係には緊張が走りヘイトスピーチは社会問題にもなっている。

両親はさぞつらいだろう。


盛大さんに尋ねると、「最近のギクシャクした関係には心が痛みますが、私たちは今後もずっと隣同士。ケンカしても仲が戻り、いい関係が続くと信じています」

国籍なんて関係なく、ただ目の前の人を救おうとした青年。


その遺志を継ぐ人たちもまた国籍も年代も関係ない、私たちであっていいはずだ。


~~~
01年新大久保駅転落事故、両親が語る「息子の勇気、日本人の励まし」
ライブドアニュース 2015年8月10日 週刊女性PRIME
https://news.livedoor.com/article/detail/10453602/

 

 

 

 


平和の祭典オリンピック。

中国北京で行われた冬季オリンピック2022が終了しました。

平野歩夢選手や小林陵侑選手、高木美帆選手、そして日本中を席巻したカーリング女子・ロコソラーレの皆さんなどなど、日本の多くの方々に、元気と勇気、感動と希望を与えてくれたのではないでしょうか。

全般的には良いオリンピックだったと思います。

ただ、採点・ジャッジに不可解なところや、氷の整備部分などの不備、競技終えた後のスーツの規定違反判定など、少し理解できないところがありました。

そして、なぜか、ロシアの選手に厳しい判定があったり、韓国選手にも不可思議な判定もありました。

少し政治的憶測が感じられる場面も見受けられました。

このような批判が開催国の中国だけに向けられる声がありますが、運営側のIOC(国際オリンピック委員会)にも大きな問題を感じるのは私だけでしょうか。

今後も公平正当な競技をオリンピックに求めるのでしたら、IOC(国際オリンピック委員会)は、より「透明性」の高いオリンピック運営を目指すべきかもしれません。

例えば、スノーボード・ハーフパイプ男子、平野歩夢選手の2本目の採点。

不可思議な低得点として、海外メディアにも取り上げられています。

その得点は、誰が、どのように、何を基準にして、採点されているのか。

もし、多くの人が不可思議であると感じるならば、その採点方法の見直しも必要です。

メディアもそうです。

不信を払拭出来る様な、より考察した、より深い報道があってもよいのではないでしょうか。

そもそも、IOC(国際オリンピック委員会)は昨年の東京オリンピックでも大きな批判がありました。

商業化したオリンピック、国際政治化したオリンピック、などなど。

本来のあるべき姿から乖離している現状があるのかもしれません。

IOC(国際オリンピック委員会)の役員が欧米人に偏っている、という批判もありました。

もし、一部の人種が支配した組織ならば、その一部の人種に都合のよい運営となっていくのかもしれません。

そういえば、先日、英国企業のビデオ・オン・デマンド・サービス「DAZN(ダゾーン)」の値上げ問題もありました。

ご存知「DAZN(ダゾーン)」は、スポーツを強みにするビデオ・オン・デマンド・サービスです。

ただ。

問題なのは「DAZN(ダゾーン)」による寡占化された放映権。

多くのスポーツ配信の独占的放映権を締結している点です。

特に話題となったのは、サッカー日本代表の放映権です。

「DAZN(ダゾーン)」が独占的放映権を取得した背景から、サッカーワールドカップの最終予選、日本代表のアウェイ戦が民放各社で放映できない事態となりました。

つまり、見たいなら「DAZN(ダゾーン)」と契約しなさい、という状況です。

しかも、なんと、そのタイミングで値上げという始末。

従来の月額1,925円から月額3,000円へ。

まさに、独占化して値上げ、という市場支配の成れの果ての姿。

スポーツメディアが、まさに商業主義に飲み込まれた証とも言えそうです。

ただ。

この問題はオリンピックやスポーツメディアだけに限らないのではないでしょうか。

行き過ぎた資本主義。

すべて拝金主義で席巻された世界観では、資金力があるものがあらゆるルールを支配していく。

資金力がルールを変え、資金力がメディアを支配し、世論も、人の心も変えていく。

資金力が「平等」や「道徳」といったものに影響を与えつつあるのかもしれません。

資金力だけではありません。

政治化された世界は、メディアを通し、政治思想イデオロギーで分断された世界をも生み出します。

日本も例外ではありません。

反中韓感情が強い日本。

でも。

本当に、隣国中国や韓国と争うべきなのでしょうか。

憎しみ合うべきなのでしょうか。

もちろん、悲しい歴史もありました。

ただ。

アヘン戦争で香港が英国に奪われたり、中国や韓国が日本以外の諸外国から狙われていた時代でもありました。

様々な欧米諸国の植民地政策などの思惑が重なり合っていた時代背景も否めません。

その歴史を乗り越えて、隣国同士、協力することは意義あることではないでしょうか。

私たちが普段から使っている「漢字」は中国から伝わってきました。

一つ一つの漢字の由来を調べてみると、結構面白いものです。

そういえば、以前中国に旅行に行ったとき、道に迷ったときに中国の方から助けていただいたことを覚えています。

その際、会話が伝わらなかったとき、紙に「地下鉄」という漢字を書いていただき、目的地に向かうことができたことを思い出します。

「漢字」を通じて中国の人と意思疎通できたことに感銘しました。

当時はまだ、反日感情がより強い時代背景にもかかわらずにです。

日中の深い関係。

漢字だけではありません。

漢方や仏教、儒教的思想などなど、古くから様々な文化交流があり、多くの歴史を育んできました。

ただ。

最近は「中国は敵」というメディアが多くなったように感じます。

同じく、韓国もそうです。

「敵」である必要があるのでしょうか。

今後も末永く隣国であるならば、お互いの良い部分を理解し、支えあうことは意義あることなのではないでしょうか。

「敵か味方か」という分断。

中国と韓国と日本との分断。

分断されたのち、一体、誰が得するのでしょうか。

私たちは、より広い視野、深い思考、そして多くの歴史から学ぶべきなのかもしれません。

 

 

【参考】

 

 


■北京五輪が閉幕!中国人が感謝する日本人3人

Yahoo!ニュース 2022/2/21 東洋経済

https://news.yahoo.co.jp/articles/cf4f1e73d6e85d5cd1160a0f4dde19fb90dca889

 

 

■「だめだめ」片言の日本語で諭す 川から、女性を救助

朝日新聞 2021年8月19日 藤牧幸一

https://www.asahi.com/articles/ASP8M5T8LP8MOIPE004.html

 

 

■残留日本人孤児 「恩を絶対忘れない」

「(中国の)養父母の教育の下で成人になり、現在の私たちがある。私たちは恩に報いることを絶対に忘れない」

朝日新聞 2017年6月28日

https://www.asahi.com/articles/ASK6W5H8GK6WUHBI023.html

 

 

■「実態を知らぬ“嫌韓”の罪深さ」新大久保駅転落事故から18年、勇気ある韓国人留学生が未来に託した「日韓の架け橋」

「自らの命を顧みず、勇気ある行動を起こしたスヒョンさん」

ABEMAニュース 2019.10.24

https://times.abema.tv/articles/-/7004825

 

 

 

■久米宏がワイドショーの嫌韓報道を真っ向批判「韓国叩くと数字が上がるから」「人事と予算で、国家に首元を握られている」

exciteニュース 2019年8月21日

https://www.excite.co.jp/news/article/Litera_litera_9765/

 

 


■「反日中韓」を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!

馬渕睦夫(元外務省、元駐ウクライナ兼モルドバ大使)

出版社 ‏ : ‎ ワック (2014/10/24)

https://amzn.to/3oE6t5K

 

 


■米国すら超える!「日中韓が心を一つに団結すれば」という前提だが

「日中韓が心を一つにして発展すれば米国を軽々と超えられる」

exciteニュース 2021年4月12日 

https://www.excite.co.jp/news/article/Searchina_20210412082/

 

 


■民放各社は米国に乗っ取られているのか

「民放各社大株主に米国系の投資ファンドが名を連ねている」

・外国人株主比率は日テレ22%、フジ約30%

日刊ゲンダイ(講談社)2015/11/09

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168954

 

 

 

 

 

 


【過剰な恐怖と不安は人を支配する】コロナ危機で国家「権威と権力」は強大化する~グローバル化の裏の顔~

2022-02-14 13:03:47 | 政治

 


【今日の気になったニュース・記事】


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【本日のニュース・記事】

 

 

■コロナ禍と憲法 “国民の自由や権利損なわれた” 38% NHK調査

NHK  2021年5月3日

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210503/k10013011481000.html


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3日は憲法記念日です。

NHKの世論調査で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で憲法で保障されている国民の自由や権利が損なわれることがあったと思うかどうか聞いたところ「思う」と「どちらかといえば思う」は合わせて38%でした。


また、最も当てはまる理由を聞いたところ「最低限の生活を維持できない人がいたから」が31%と最も多くなりました。


【調査概要】

NHKは先月23日から3日間、全国の18歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかけるRDDという方法で世論調査を行いました。

調査の対象になったのは2808人で、54.6%に当たる1533人から回答を得ました。

 

・コロナ禍 自由や権利が損なわれたと思うか


新型コロナウイルスの感染拡大の影響で憲法で保障されている国民の自由や権利が損なわれることがあったと思うかどうか聞いたところ「思う」(12%)と「どちらかといえば思う」(27%)は合わせて38%でした。

一方「どちらかといえば思わない」(30%)と「思わない」(25%)は合わせて55%でした。

 

・“自由や権利が損なわれることがあった”理由


憲法で保障されている国民の自由や権利が損なわれることがあったと「思う」と答えた人に最もあてはまる理由を聞いたところ「最低限の生活を維持できない人がいたから」が31%と最も多く「感染者などへの差別や偏見があったから」が20%、「営業の自由が制限されたから」が18%、「移動の自由が制限されたから」が17%、「学校の休校などで教育を受ける機会が失われたから」が10%でした。

 

・東大 石川教授「自由の制約は説明責任果たすよう求める必要」


憲法学が専門の東京大学の石川健治教授は「新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためという十分な理由があり、さらに日本では強制的な手段がとられていないことから、憲法上の権利が制約されたと感じる人はそれほど多くなかったのだろう。ただ、4割の人が自由や権利が損なわれたと感じているのは深刻な状況だ」と話しています。


そのうえで「緊急事態というのは本来、一時的なものでなければならず、一時的だからこそ自由の制約は受け入れられる。これが常態化すると国民が自由が制約されることを当たり前だと感じるようになり、個人の尊厳が大切にされなくなるのではないかと危惧している。どのような理由があって自由を制約するのかについてそのつど、説明責任を果たすよう求めていく必要がある」と指摘しています。

 

・感染対策を講じても「休業や時短要請」飲食店は…


憲法で営業の自由が保障される一方、飲食店は休業や時短営業が要請されています。

どれだけ感染対策を講じても「自由な営業」ができないことに飲食店からはとまどいや諦めに似た声も聞かれます。


園田禎介さんは、東京・銀座で居酒屋など3つの飲食店を経営していましたが、去年9月、このうち1店舗を閉鎖せざるをえませんでした。

客席の数を減らしたり、アクリル板を設置したりとできるかぎりの感染対策を講じ、東京都の時短要請に応じてきた園田さん。


しかし、売り上げが以前の2割ほどにまで落ち込み、協力金を受け取っても月100万を超える家賃を支払うのが難しくなったといいます。

残りの2店舗はなんとか営業を続けてきましたが赤字が増える一方で、3回目となる緊急事態宣言が出されることが決まった先月23日も、3件あった予約がすべてキャンセルになり、客は1人も来ませんでした。


そして今回、酒を提供する飲食店に対して休業が要請されたことから、園田さんは、2店とも休業することを決断しました。

感染を収束させるため飲食店への対策が必要であることは理解できるという園田さん。


しかし、どれだけ感染対策を講じても休業や時短営業が要請されることにとまどいを感じています。

緊急事態宣言が出されることが決まった日「本当は営業したいですが要請には従うと決めたのでしかたありません」と言葉少なに話していました。

 

・銀座では「自由な営業」を求めようという動きが


東京 銀座でクラブやバーを営む人たちの間では、必ずしも一律に休業や時短営業をしなくても感染対策との両立は図れるはずだとして「自由な営業」を求めようという動きが出ています。


銀座で6つのバーを経営している保志雄一さんは、クラブやバー、スナックなどの経営者、およそ1000人でつくる「銀座社交料飲協会」の会長を務めています。

保志さんによりますと、協会の会員が経営する店はこの1年でおよそ120店が閉店を余儀なくされ、新型コロナウイルスの感染拡大による影響は、バブル崩壊やリーマンショックの時を上回るといいます。


協会では、客に安心して銀座を訪れてもらえるようにと去年6月、業界団体のマニュアルに沿って感染を防ぐための独自のガイドラインをつくりました。

会員にはガイドラインを順守するよう求める誓約書を提出してもらい、さらに協会のスタッフが見回りを行って、きちんと対策をとっているかチェックしているといいます。


そうした中でも、今回の緊急事態宣言を受けて酒を提供する飲食店には休業が要請され、銀座のバーやスナックは多くが休業を決断しました。

協会では、どれだけ感染対策を講じてもそれが「自由な営業」につながらないのは問題だとして、先月26日、適切な対策がとられている飲食店については国や東京都が認証し、休業や時短営業の要請を緩和することなどを求めていくことを決めました。


保志さんは「店には営業する自由があり、私たちには働く権利があるはずだが、いくら対策をとってもそれが認められず、『これ以上、どうすればいいのか』という思いがある。きちんと感染対策をとっている店は通常どおり営業できるようにしてほしい」と話していました。

 

・東京都「飲食店は感染対策の急所」


飲食店に対する休業や時短営業の要請について東京都の担当者は、「飲食店は感染対策の急所とされ対策の必要性が指摘されており、人の流れを減らすことを念頭に要請している。国民の自由と権利の制限は必要最小限でなければならないという特措法の趣旨に基づいて対応している」と話しています。


そのうえで適切な感染対策を講じている店については休業や時短要請の要請を緩和するよう求める意見に対し「緩和する基準をどう設定するかや、10万店以上ある飲食店の公平性をどうやって確保するかといった観点からの検討が必要となる」としたうえで「現時点では徹底的に人の流れを抑えることを優先しているため、すべての飲食店に対して休業または午後8時までの時短要請を行っている」と話しています。

 

・時短要請は「営業の自由」の制限とする自治体も


自治体の間では休業や時短の要請は憲法が保障する「営業の自由」の制限にあたるとして、できるかぎり飲食店が通常どおりの営業を続けられるような感染対策を模索する動きが広がっています。


滋賀県は、適切な感染対策を取っている飲食店を県が独自に認証する制度を、今月から始めることにしています。

座席の間隔をきちんと取っているかや、換気を適切に行っているかなど22のチェック項目について、職員らが店に出向いて調べたうえで基準を満たした店については県が認定証を交付し、ホームページなどで店名を公表します。


今後、飲食店に対する営業時間の短縮要請をする場合、認証を受けた店を対象に含むかどうかなど、より詳細な運用方法について検討を続けています。

こうした方法は、時短要請に伴う協力金を支出する必要がないなど、経済的な面でもメリットが大きいとして山梨県や千葉県、山形県などが導入、または導入を決めるなど全国の自治体に広がっています。


認証制度を担当する滋賀県危機管理室の吉田亮室長は、「権利の制限は最小限であるべきで、制限をしなくても、本来の姿で営業を続けてもらいながら感染対策と両立する方法はあると思っている。よりよい制度の在り方をさらに検討していきたい」と話していました。

 

・専門家「休業や時短要請 必要性などきちんとチェックを」


憲法学が専門の学習院大学の尾形健教授は「飲食店に対する休業や時短営業の要請は、憲法で保障された営業の自由を一定程度制約するもので、その必要性や行き過ぎた規制になっていないかはきちんとチェックする必要がある。一律の規制が本当に必要なのか絶えずチェックしながら、慎重に考えてほしい」と指摘しています。


そのうえで「この1年余りの間は、感染をどう抑えるかにかなり力を注いできたが、今後は、規制の必要性や合理性を検討し、中長期的に権利の保障と感染対策のバランスをどうとるのかを見極めていく必要がある。『営業の自由』は、人の生き方にも関わる重要なものであり、単に飲食店の問題として傍観するのではなく、国民一人一人が自分たちの権利や自由の問題として考えてほしい」と話していました。


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コロナ禍と憲法 “国民の自由や権利損なわれた” 38% NHK調査
NHK  2021年5月3日
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210503/k10013011481000.html

 

 


本日は3つの記事をご紹介いたします。


2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 

■「東京を封鎖しろ」なぜ日本人はこれほどコロナを恐れてしまうのか~医師「コロナより大事なことがある」~

PRESIDENT Online 2020/07/13 大和田潔

https://president.jp/articles/-/36958?page=1


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・「過剰な恐怖と不安」は人を支配する


恐怖は、自分の生命の危機がせまっているときに強く感じる感情です。

心配事は、未来に終わりのない不安をいだかせます。


恐怖も不安も、人間の生存にとって必須で根源的な感情ですが、過剰になってしまうと焦って考えがまとまらなくなり他者に行動を強く支配されてしまいます。

恐怖と不安はセットで人間の心をむしばむだけでなく誤った行動へ導きます。


感染症だけではありません。

自分の身が危険にさらされるものに対して、私たちは過剰な恐怖と不安を抱くことへ誘導されてしまうことがあります。


そのような状態になると他者に行動をコントロールされてしまい、通常ではありえないことを許容したり行動をしてしまったりする危険をはらんでいます。

大雨による災害のニュースで、コロナのニュースは激減しました。


その結果、コロナウイルスに対する恐怖や不安が和らいできたことを感じている方も多いでしょう。

ウイルス感染の状況は数日では変化しません。


脳に与えられる情報が減ると、恐怖が減り不安が終わることを意味しています。

メディア自身は、そのことを良く知っていて洗練された方法で私たちに情報を与えてきました。

 

・大雨のニュースで「コロナが過去のもの」になった


7月4日までは「東京都で新規感染者“107人”の衝撃…若者の街・渋谷はどう捉えた? 「第二波」「休業再要請」の不安も」(FNNプライムオンライン)や、「国内感染者2カ月ぶり200人超 新型コロナ」(NHKニュース)「新型コロナ 全国で250人感染 東京は2日連続で100人超」(FNNプライムオンライン)と報道が続いていました。


そのころは、「ああ、コロナウイルスの流行がまた始まった」「終わらないのが不安だ」「いつまで続くの? もう限界」と考えていたことでしょう。

東京の感染について全国放送が繰り返されているので「東京全部が汚染されてしまっている」「東京の人が来ると、ウイルスがうつりそうで怖い」「東京を封鎖したら?」と思うのも自然なことだったでしょう。


ところが7月5日以降は、パタッとコロナ関連の報道はやみました。

数日でコロナは過去のものになっていませんか? 


不思議ですよね。

人は、五感に頼って生きています。


見たり、聞いたり、匂いをかいだり、味わったり、触ったりして自分に安全なものかを確認しながら暮らしています。

ウイルスは五感で感じることができないため、「見えない敵」となり恐怖と不安を引き起こします。

 

・人を不安にさせる映像と言葉が巧みに使われた


時間を追うと、まずメディアは家で情報番組やニュースを見ることが多い高齢の方、特に持病がある人は重症になりやすいと繰り返し報道しました。


感染すると呼吸器が必要になったり、人工肺であるECMO(Extracorporeal membrane oxygenation:体外式膜型人工肺)を装着しなくてはならないとも伝えられました。

通常の感冒には使わない大掛かりな装置を目にすれば、誰でも怖くなります。


メディアの恐怖を起こさせることと不安の継続については、非常に洗練されています。

ダイアモンドプリンセス、オーバーシュート、クラスター、医療崩壊、嗅覚味覚障害などなど恐怖を感じさせるキーワードがたくさん出てきていました。


他のウイルスでも見られる「嗅覚味覚障害」という一般の方には見慣れないキーワードを提示したところには感服します。

実は、コロナではずっと頻度が多い「胃腸炎」は、軽症で新規性がないため、不安を起こさせるキーワードには選ばれなかったのだと推測しています。


それをみて、私は「次のキーワードをあててみよう」とか、「あなたが為政者なら次は何をおこないますか?」、「治療薬で先頭を走る日本、ドラッグリポジショニング」といった内容をブログに綴り続けました。

 

・日本の陽性者のうち、9割は回復している


でも、実際はどうだったのでしょう? 

日本では発症者のうち何割が軽症で、何割が重症になり総数何名が呼吸器などを装着しなくてはいけなかったのか、そういった全体像を私達は知らされていません。


海外のデータを調べると、日本の陽性者のうち9割が回復されています(※1)。

日本では、発症者や濃厚接触者だけをPCRしていました。


もし、もっと数多くPCRをおこなっていたら、軽症の方が増加し回復率は高齢者を含めて95%以上かもしれません。

米国NYの惨状の映像を繰り返し、いざというとき自分たちを守ってくれる医療も崩壊してしまうかもしれないとも報道されました。


守ってくれる場所が無くなってしまって逃げ場所すらないのか……という恐怖につながりました。

米国の様子をみてみましょう。


前回お示しした通り、日本のこれまでの「半年近くの総数以上」が「毎日」米国では発生しています。

日本の100日以上の累計患者数ですら米国の1日の発症数を下回ります。(図表1)


米国では連日数万人が発症していますが、大統領選挙の日程も順調にこなし独立記念も祝う準備がなされています。

医療崩壊の危機は脱しています。


米国では毎日数万人が発症する一方で死亡者数は減少を続けています。

コロナは致死的ウイルスではありません(※2)。


また、現在使える治療薬も積極的に採用しようとしていて外来患者さんへのアビガンのトライアルがスタンフォード大学で開始されています。

 

・「ポジティブなデータ」が報道されない


ピークでも1日に800人しか発症しなかった先進国日本では、医療崩壊が連日報道されていたことは皆さんがご存知の通りです。


アビガンの採用は遅れ続け、フサンの情報は少なくイベルメクチンに関しては情報が途絶えています。

フサンやイベルメクチンは、臨床で長年使われている通常薬ですぐにでも使える状況の薬にも関わらず、です。


東京都のPCR検査数は激増しています。

数カ月前は1日に100人以下でしたが、今では2000人以上検査しています。データを見ると、呼吸器装着患者数は4月末にはピークを超え減少しつづけ、一度も増加することもなく現在では10人以下となっています(※4)。


世界的に見ると日本は、「最初からあまり流行しなかったアジアの国のひとつ」で「自国で開発した治療薬の配備もすぐできたはずの国」というのが本当のところです。

こういった、「全体を見渡し俯瞰するデータ」や「安心材料につながるデータ」、「他国と比較のデータ」という「ポジティブなデータ」は報道されることがありませんでした。


発生数が収束し発症者もゼロに近づいていることを示したり、他国と比べたり、米国のように治療薬が入院医療機関や診療所の外来に全国配備されていたら、私たちはどんなに安心したことでしょう。

 

・警戒は必要だが、恐怖と不安は不要だ


6月初旬にお書きした私の最初の記事は「日本のコロナウイルスは終わった、さあ旅に出よう」という題名でした。


流行が終わっていれば不安はなくなり、旅に出て楽しい思い出が増えれば恐怖も忘れて消えると思ったからです。

くしくも恐怖を引き起こす報道は、数日前の洪水災害の報道で激減しました。


ウイルスの危険性も数日で激減したのでしょうか。

私は、ノーガードの無警戒を勧めているわけではありません。


警戒して日々工夫して暮らすことは必要ですが、過剰な恐怖や不安といった感情は必要ないと考えています。

恐怖や不安とはサヨナラして、日々の淡々とした作業をするだけです。


メディアは5カ月近く私達にまずは強い恐怖を植え付け、その後終わりなき不安が続くように上手にコントロールし続けていました。

恐怖や不安が心にうず巻いてしまうと、自分の頭脳の思考停止に陥ります。


そして、どうしても情報発信元の権威にすがったり過剰に反応した行動をとったりします。

私は、それをとても危険なことだと思います。

 

・いつのまにか「陽性者ゼロ」を求めるようになっていた


東京の流行も良い題材です。

約1400万人の東京都民の一部の地域に200人の軽傷の陽性者がいる状況だとします。


東京の端から端まで見渡して陽性の人を見つけるゲームでもよいでしょう。

あるいは、1kgの精米は5万粒ですので300袋の中の100粒の玄米を見つけるゲームでもよいでしょう。


わずかな玄米の粒が1袋に集まってしまっていて、299袋は空振りかもしれません。

分散していたら見つけたくても、ほぼ不可能でしょう。


そして、玄米が50粒でも500粒でも状況はほとんど変わりません。面白いですよね。

このように「全体像を見せない」ことが、恐怖のマジックの正体です。


私たちの脳はいつも「全体の中のどれだけを占めているのか」、「他と比較してどの程度なのか」ということでいろいろな判断をしています。

全体像や比較を隠されてしまうと、正常な判断ができなくなります。


ウソはついていないけれども、正確な判断ができないようにする。

私たちは、その仕組みにやられて魔法にかかってしまっていたわけです。


「200人陽性」=「ほとんどの都民はウイルスを持っていない」というのがファクトです。

だからこそ、大多数の都民は感染することなく平和に暮らしています。


他の県では、なおさら安全です。

東京で連日100人は、全国1億5千万人に換算すると連日1000人の陽性者に相当します。


それでも現在の東京と同じ割合になるので、ほとんどの人がウイルスを持っていないということを忘れてはいけません。

私達は、いつのまにか国土から陽性者がゼロにならなければ安心できない気持ちにさせられていたのです。


皆さんは、なんとなく東京全体が感染者であふれる汚染地区のような誤ったイメージを描いていていませんでしたか?

 

・「TV出演者のソーシャルディスタンス」が醸し出す終わらない不安感


日本の医療崩壊の恐怖も検証してみましょう。

先ほどの米国のグラフに、日本の死亡者数を合わせてみてみました。(図表2)


日本の死亡者はピークでも1日50人ほどです。

人口3億人の米国に比べてもピークでも50分の1以下、現在では数百分の1以下に過ぎません。


前述したように米国は、通常通り機能しています。

それでも、もし日本の医療がひっ迫してしまうとすれば、その程度の医療システムということになってしまいます。


私は、ありえない話だと思います。

ウイルスを持つ人が、ほとんどいなくなった今になりメディアのアナウンサーさんたちは画面の両側に位置しています。


実は、そのような対策をとるべきだったのは、放送局にクラスターした数カ月前でした。

今になって、そのようなフォーメーションを取り続けるのは「終わらない不安感」を醸し出し継続することにつながっています。


客観的データをお見せしても「コロナウイルスは恐ろしい。本当は日本も世界と同じようにかくれて大流行しているはずだ」という患者さんもいらっしゃいました。

米国との比較の図を目にしても、数の違いを判断できなくなっているのです。


メディアの繰り返しは、内容が誤っていても感情を支配し判断力を落としてしまう強力な力を持っています。

 

・「コロナの心配」よりも大切なことがたくさんある


今回の新型コロナウイルスに対する恐怖と不安の教訓は、私たちに重要な事を教えてくれます。


どんな理由であっても、過剰な恐怖と不安は私達が自分で理性的に思考する力を奪います。

必要以上に、権威や他者への依存を高めます。


必要もないのに街角に検問所が設けられて、陽性だと断罪され連れ去られるような世の中にしてはいけません。

まずは、一息いれて落ち着くことです。


私たちには無数の細菌とウイルスが付着しています。

発症しなければ病気ですらありません。


新型コロナウイルスであっても発症しなければ一時的に体に存在したウイルスの一つとして免疫システムが記憶するだけであり、私達は全く気付かないでしょう。

それが普段の日常の出来事であり、発症していなければ免疫が勝っているので人にもうつしません。


付着しただけかもしれません。それで良いのです。

何の悪さもしなければウイルスの存在を確かめる必要もありません。


社会生活を送る中で、私達は気がつかないだけで細菌やウイルスを頻繁にやりとりしています。

新しいウイルスは、次々にたくさん発生してきます。


新型コロナウイルスは、私たちを通り過ぎて行ったウイルスの一つに過ぎません。

猛暑の夏には熱中症に気を付ける必要があります。洪水の被害の支援も必要です。


甚大な被害を受けた経済の再建も必要です。

コロナの心配以外に、私たちにはやらなくてはならないもっと大切なことがたくさんあります。自分の心に植え付けられた恐怖と不安を解消できるのは、自分自身しかいません。


自分の足元を照らす明かりは、自分がともした灯火ともしびだけです。

新型コロナウイルスに限ったことではありません。


これからも次々に作り出される恐怖と不安の罠にはまることなく、私達は自由に生き生きと暮らすことを目指しましょう。


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「東京を封鎖しろ」なぜ日本人はこれほどコロナを恐れてしまうのか~医師「コロナより大事なことがある」~
PRESIDENT Online 2020/07/13 大和田潔
https://president.jp/articles/-/36958?page=1

 

 


最後、3つ目の記事はこちらです。

 

 

 


■コロナ危機で、国家の「権威と権力」はさらに強大化する~グローバル化の「裏の顔」があらわに~

週刊現代 2020.04.28

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/72141


~~~

 

・グローバル化の「二つの顔」


新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界は国境封鎖し、鎖国状態になっている。

こうした事態を受けて、グローバル化は終わりつつあるという議論が欧米を中心に始まっている。


しかし、このような主張は皮相的なものにすぎない。

やや逆説的に聞こえるかもしれないが、各国による国境閉鎖は、ある意味でグローバル化の当然の帰結だからである。


つまり、鎖国は、グローバル化という現象の「もう一つの顔」をあからさまにしたのである。

以下に敷衍しよう。


一般にグローバル化とは、人やものの自由な移動、さらには「ボーダーレス」な世界の到来として語られる。

しかし、そうした現象の裏側で同時進行しているのは、国家による国境監視の強化である。


国境をフィルターにたとえれば、グローバル化は、一面において、フィルターを通過する人やものの大幅な増大を意味する。

しかし、その反面、フィルターは、国家が通過させたくない人やものをふるいにかける。


2001年9月11日の同時多発テロ事件以降、テロリストであると疑いがかかる個人を世界中で特に警戒するようになったのは周知のことである。

一方、私が居住するニュージーランドでは、自然環境を保護するために、動植物などいわゆるバイオハザードの対象となるものが国内に入るのを厳しく制限している。


そして、今回、フィルターにかけられているのは感染病ウイルスであり、それに感染している個人である。

20世紀末以来論じられてきているグローバル化は、このように「二つの顔」を持つ。「表の顔」が人やものの自由な移動だとすれば、「裏の顔」は移動する人やものの国家による監視の強化である。


そう考えれば、世界諸国が鎖国状態にあるのは、グローバル化の「裏の顔」が「表」になったことを意味する。

 

・パスポートはいつ発明されたか


国境を越える人とものの移動の増大が、国家による監視の強化に伴っていたことは、最近始まった現象ではない。

海外渡航する際、パスポートを携帯することが義務づけられたのは、第一次世界大戦中のヨーロッパであった。


アメリカの社会学者ジョン・トーピーが『パスポートの発明』(法政大学出版局)で論じたように、19世紀以前にもある種のパスポートがヨーロッパ諸国で用いられていたが、パスポートのあり方について世界的に標準的な慣行はまだ定まっていなかった。

実際、パスポートを発給するのは国家であるとは限らなかった。


地方の聖職者や役人が自国民、他国民を問わず、一種の通行手形や、携帯者の品行方正を証明する推薦状のようなパスポートを発給していたのがその実態であった。

こうした事情が大きく変化を遂げたのは第一次世界大戦の時代だったことを、20世紀イギリスを代表する歴史家A・J・P・テイラーが『イギリス現代史 1914年-1945年』の開巻冒頭でこう書いている(英文原書より筆者が翻訳)。


1914年8月まで、分別があり法を遵守する英国人であれば、郵便局や警察を除いて、国家の存在にほとんど気づくことなく人生を過ごすことができたであろう。

どこでも好きなところで、好きなように生活することができたはずである。


公式なナンバーや身分証明書も持たなかった。

海外旅行したり海外移住したりするに際しても、パスポートも公式な許可書の類も必要なかった。


携帯者の身分証明書であると同時に、国家による移動の管理手段でもあるパスポートは、およそ1世紀前に本格的に導入されたものなのである。

国境が封鎖される数週間前まで、我々は国際的な移動の自由を享受してきたわけだが、そうした自由は、各人が帰属する国家によって発給されるパスポートによって我々の移動が管理される限りにおいて成立していた。


つまり、国際的な移動の自由とは、国家による監視によって保証されるという逆説的な事態なのである。

第一次世界大戦当時、パスポートの携帯が義務づけられるに際して、そうした移動の監視はあくまでも一時的な方策とされていたが、その後まもなく恒常化することとなった。


今日では、パスポートという手段によって国家が移動を監視することの正当性を疑問視する人はほとんどいないであろう。

このように近代パスポートの歴史を振り返ったとき明らかになるのは、人的移動の自由と国家による移動の監視とは切ってもきれない関係にあるということである。


こうした歴史に鑑みれば、現下のパンデミックが終息した後に、国際的な人的移動の自由を回復することは、国家による監視のさらなる強化との引き換えという形でしかありえないのかもしれない。

そもそも、移動の自由における「自由」概念とは、17世紀イギリスの政治哲学者トマス・ホッブズのいう古典的な消極的自由である。


つまり、物理的拘束が欠如している状態にすぎない。

自由をこのような意味で理解する限り、何らかの強制力によって国境を越える移動が阻止されていない限り、たとえ監視下にあっても、移動の自由は存在するとみなされることとなろう。

 

・国家は人々の「移動」を管理する


このように、現下のコロナウイルスをめぐる危機のひとつの核心とは、国家が人的移動を、前例のないほどの規模で制約していることである。

それは国際的な移動だけでなく、国内移動についても同様である。


だからこそ、ロックダウンの状態にある諸国の住民たちはほぼ例外なく、いわば自宅監禁のような状況にあるわけである。

ここに明らかなのは、近代国家が、移動の自由を管理する正当な権限を独占するという特徴である。


さらに、コロナ危機の結果、世界経済は危機に直面しているが、それは、いうまでもなく、経済活動が正常に運営されるためには人的移動の自由が不可欠の条件だからである。

ただし、ここで注目すべきは、その自由がもっぱら国家によって与えられているということなのである。


つい先頃まで、グローバル資本主義の時代の到来とともに、近代国民国家は歴史的役目を終え、「ボーダーレス」な時代がやってくると喧伝されてきたが、グローバルな感染病拡大という事態は、それが間違っていることを見事に実証した。

グローバル企業も大資本家も、パンデミックの発生以来、鳴りを潜めてしまっている。


ウイルス感染に対して対策を講じているのは、国家だけである。

しかも、つい先頃まで新自由主義と「小さな政府」を目指していたアメリカやイギリスといった国々は、一変して、経済に積極的に介入する「大きな政府」へと舵を切った。


さらに、ヨーロッパ圏内における移動の自由も、ヨーロッパ連合加盟国が次々と国境封鎖を行なったことで雲散霧消し、その限りでは、ヨーロッパ連合は、すでに経済人類学者カール・ポランニーのいう「甲殻類的な国家」(鎧のような外殻を持った、外と内を峻厳に区別する国家)の集合体へと変貌してしまった。

こうした一連の事態は、近代国家こそが、この世における究極的権威であって、いかなる国際的な公的組織も、いかなるグローバルな巨大資本も、国家に比肩することはできないことを如実に示している。

 

・魔女狩りとコロナウイルス


パンデミックが終息した後、移動の自由の回復は、国家による監視の強化と引き換えという形でしかなされないかもしれないと前述したが、このような国家権力の強大化の趨勢は、近代国家形成の歴史を参照しても容易に想像のつくことである。


16・17世紀のヨーロッパで絶対主義国家として成立した近代国家がその権力を増長させたのは、現下のパンデミックと同様「目に見えない敵」である「悪魔」との戦いを通じてであった。

悪魔の支配するところとなった魔女たちが、人間や家畜、農作物に被害を与えたり、ひいては、魔術によって国王暗殺を試みたりしていると信じられた結果、政治的支配者から一般民衆に至るまで、ありとあらゆる人々がその脅威に怯えていた。


悪魔の力に抗するために、ヨーロッパの絶対君主たちは、神的権威を自らが帯びていると主張した。

なぜなら悪魔に打ち勝てるのは神以外ではないからである。


こうしていわゆる王権神授説が唱えられ、王権は神に比肩する権威を主張するようになり、そのような権威を背景に、いわゆる魔女狩りが16世紀から17世紀にかけて猖獗を極めることとなった。

魔女狩りと近代国家の権威増強のプロセスとは、表裏一体の関係にあったわけである。


新型コロナウイルスは、2020年の「悪魔」である。

この「悪魔」に取り憑かれた人々は、魔女のように火刑に処されることはなく、国家によって隔離されるにすぎないが、魔女狩りの時代と同様、ある社会では不幸にも差別の対象になっている。


魔女狩りが近代国家の成長を助長したという歴史に照らしてみれば、ウイルスとの戦いが、近代国家をさらに強大化する可能性を示唆しているといえよう。

当然、国家は、感染病へのより迅速な対応を追求するようになるだろう。


迅速な対応は、経済活動の停滞期間を最小化するという意味でも、重要だからである。

しかし、その一方で、感染病の蔓延を防止するということが人命の保全という至上課題である限り、国家は人的移動の制限を必要に応じて行う権限を強化することにもなろう。


平時から、潜在的な感染ルートについてのデータを収集する必要にせまられることになり、それは監視国家への道を用意することにもなろう。

すでにBluetoothを使った人の移動の監視は日本でも論じられているし、ドローンによる監視はヨーロッパ諸国ですでに始まっている。


~~~
コロナ危機で、国家の「権威と権力」はさらに強大化する~グローバル化の「裏の顔」があらわに~
週刊現代 2020.04.28
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/72141

 

 

 

 

 

 

魔女狩り。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ではこのように記載されています。

~~~

「魔女とされた被疑者に対する訴追、裁判、刑罰、あるいは法的手続を経ない私刑(リンチ)等の一連の迫害を指す。魔術を使ったと疑われる者を裁いたり制裁を加えたりすることは古代から行われていた」

「魔女として訴えられた者には、町や村、もしくはその近郊に住む女性で、貧しく教養がない、あるいは友人が少ないといった特徴を持つ者が多かったようである。近代に入ってもカトリック教会、プロテスタントを問わず、宗教界の権威者たちは非キリスト教的な思想を嫌った」

~~~

日本に住んでいる私たちには、あまり「魔女狩り」というイメージが浮かばない方も多いのではないでしょうか。

日本で魔女と言えば、宮崎駿氏のアニメ映画「魔女の宅急便」やアニメ「おジャ魔女どれみ」「魔法少女まどか☆マギカ」など、ほのぼのとした可愛いイメージが強いかもしれません。

ただ。

欧州では恐ろしい歴史が伝わっています。

「魔女狩り」は15世紀の欧州で概念が生まれ、16世紀後半から17世紀にかけて迫害の魔女裁判の最盛期が到来します。

犠牲者は数万人から数十万人、最大数百万人にも上るとされており、女性のみならず、男性も対象となる事例もあったそうです。

魔女狩りの背景には、戦争や天災に対する庶民の怒りのスケープゴートであり、ペストや戦争などの災禍が起こっていた時期と地域が、魔女狩りの活発さと関連していると主張する説もあるそうです。

さらに、この「魔女狩り」。

権力者が弱者に対する支配を拡大強化のために利用したとする説もあります。

なんと、イギリスでは1624年に魔女対策法が制定され、国家が魔女狩りのために「法制化」しているのです。

つまり、魔女狩りが国家権力を示すために強権国家権力拡大のために利用された、という歴史も垣間見れるのです。

例えば、他宗教、宗教多宗派、異なる人種等、異端となる方々への弾圧や人種的差別とも結びついたという説です。

いわゆる差別です。

同じ人種、同じ宗教、同じ考え方、同じ政権支持者等とは「異なる」人たちへの弾圧。

このような差別とも、この「魔女狩り」が密接な関係があったとも言われています。

怖いですね。

そういえば、以前、ディズニー映画「アラジン」を初めて見たとき。

ランプの魔人ジーニーが「自由!」「自由!」という言葉を多く使っていたことが印象的でした。

「自由」を求めることへの強い思い。

改めて欧米の方々が「自由」に対する強い思いを感じる映画でもありました。

当時の日本人が「自由」という、その本当の意味に気付かなかった時期なのかもしれません。

でも。

現在のコロナ渦。

今や、その「自由」が日本で侵されつつあるのかもしれません。

政府が発令する「まん延防止等重点措置」「緊急事態宣言」。

政府が強く推し進めている「マイナンバー」「ワクチン証明」。

もしかしたら、この先、ワクチン証明書という踏み絵で「魔女狩り」と同じことが繰り返されている、という可能性はないでしょうか。

フランスでは20万人以上がワクチン証明反対デモに参加した、というニュースもありました。

まさに、現代の「魔女狩り」の第一歩なのかもしれません。

日本も対岸の火事ではありません。

国家権力を高め、あらゆる規制を強化し、様々な私権制限の立法がなされる可能性は否めません。

安倍政権が突如契約した海外製ワクチン、そして突如発表した緊急事態宣言と一斉休校。

自民党高市早苗議員はロックダウンの法制化も言及しています。

まさに、欧州の国家権力の強権化と同じ「魔女狩り」への第一歩を踏み出したとも言えるかもしれません。

数か月しか効果が継続しないワクチンを、何故接種しないと海外へ渡航できないのでしょうか。

3回もワクチンを接種しても感染するワクチンを、何故政府とメディアは積極的に接種を促すのでしょうか。

そもそもオミクロン株対応したワクチンでもないのに、何故、今、大規模接種会場を設営してまでも、政府とメディアは煽るのでしょうか。

そして、殆ど重症化しない子どもたちに、ワクチン接種を推し進めるのでしょうか。

コロナワクチン接種ですでに国内で1,000人以上の方々が接種後に亡くなっているという厚労省発表の報道も殆どテレビでは見受けられません。

リスク情報は殆ど報道されず、政府とメディアは「打て!」「打て!」と煽っているように感じられます。

何故か、国産ワクチンや国産治療薬が承認されない日本。

欧米製ワクチン、欧米製治療薬ばかりです。

そういえば、ファイザー社は過去最高利益を計上したという報道もありました。

ビッグファーマ(多国籍巨大製薬会社)の意向でもあるのでしょうか。

今や、ビッグファーマや巨大IT企業GAFMA(ガフマ:Google、Amazon、Facebook、Microsoft、Apple)、巨大欧米ファンドなど外資系国際金融資本は、日本政府にも大きな影響力を有していると言われています。

欧米国際金融資本の意向が、日本政府にも深く浸透しているのかもしれません。

宗教差別、人種差別などにも深いつながりのある「魔女狩り」。

日本が「魔女」となっていないか。

そして、私たち一人一人が「魔女」とされる可能性はゼロでしょうか。

今、日本そのものの「自由」が脅かされつつあるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

【参考】

 

 


■コロナ死よりはるかに多い「外出自粛死」「経済自粛死」の恐怖~現代社会は強権国家・監視国家をどうコントロールすべきか~

https://note.com/arashidaisuki/n/n430019dbb9cf

 

 

 

■コロナ禍の日本で無気力が蔓延したのはなぜか~忘れてしまった政府に「抵抗する」権利~

東洋経済 2020/12/24 的場昭弘 : 哲学者、経済学者、神奈川大学副学長 

https://toyokeizai.net/articles/-/39817

 

 

■コロナ対策強化「権力で国民を萎縮させてはいけない」アフガニスタンで自由抑圧を見たジャーナリストが語る

Yahoo!ニュース 2021/1/26  日テレNEWS

https://news.yahoo.co.jp/articles/ba540bc9c8d2ee18daea58df6b846c764cf36804

 

 

■コロナ関連法改正案 私権を制限、罰則導入の強権的措置に懸念

東京新聞(2021年1月23日)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/81517

 

 

■安倍政権の緊急事態宣言「移動の自由などを制限することが可能になった。権力者による私権の制限はどこまで」

朝日新聞 2020年3月20日

https://www.asahi.com/articles/ASN3L5GNJN3KUCVL012.html

 

 

■「日本の奇蹟をぶっ壊す!」安倍晋三の新トンデモ政策であなたの自由は奪われる~解除後も、アホノミクスはまだ続く!~「安倍政権が「通行手形」の復活」

プレジデント 2020/05/28 渡瀬裕哉

https://president.jp/articles/-/35759?page=1

 

 

■安倍元首相の敬愛する祖父・岸信介がA級戦犯を逃れるため米国と交わした裏取引きが!
https://note.com/arashidaisuki/n/n5a5e55376414

 

 


■国際金融資本の真相を知り、「日本国民の国」を取り戻そう [三橋TV第299回] youtube
https://www.youtube.com/watch?v=7k3awZjwq2A

 

 

■国際金融資本・グローバリズムは日本型共同体を破壊したい [三橋TV第297回]youtube
https://www.youtube.com/watch?v=yELafh7FBMM

 

 

■グローバリズムは我々の「祖国を愛する気持ち」までをも利用する [三橋TV第296回] youtube
https://www.youtube.com/watch?v=K_brhkr6Nfw

 

 


■【ビッグファーマ製薬会社の真実】ワクチン会社から謝礼を受け取っていた番組コメンテーター医師
https://note.com/arashidaisuki/n/ne7d1696e8c61

 

 


■ジョン・レノンのインタビュー―世界は狂人によって支配されている

YouTube 2011/10/20

https://www.youtube.com/watch?v=8t5awfxTbmM

 

 


■知ってはいけない現代史の正体 グローバリストに歪められた「偽りの歴史」を暴く

発売日: 2019年5月2日
著者: 馬渕睦夫
出版社: SBクリエイティブ

https://a.r10.to/hUvPFP

 

 


石原慎太郎がいま明かす「私が田中角栄から学んだこと」~この歳になって田中角栄の凄さが骨身にしみた~

2022-02-08 12:58:04 | 政治

 


【今日の気になったニュース・記事】


2,000社以上の経営者と面談した、元東証一部上場のベンチャーキャピタリストが厳選!

新旧問わずに、その日、気になったニュースをピックアップ!

新しいニュースから、古い記事まで「新たな発見」をお届けいたします。

 


【本日のニュース・記事】

 

 

■田原総一朗×石原慎太郎「田中角栄論」

ライブドアニュース 2016年8月8日 プレジデントオンライン

https://news.livedoor.com/article/detail/11861690/


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・改めて、田中角栄を評価する


【田原総一朗】
石原さんは、立花隆が「田中角栄研究――その金脈と人脈」を書く前に、「文藝春秋」に厳しい田中批判の論文をお書きになった。
僕も読みましたが、非常に厳しい内容でした。田中批判の先鞭をつけた石原さんが、ここへきて田中角栄を評価する文章をお書きになった。
これはどういうことですか。


【石原慎太郎】
日本の文壇は狭量でね。
僕が政治家として売れてくると、逆に作品には偏見を持たれました。
たとえば『わが人生の時の時』は野間文芸賞の最有力候補になりましたが、選考委員の吉行淳之介が「こんなもの文学じゃない」って言い出した。
それから、いくつかの短編を集めた『遭難者』は金丸信が起訴されて自民党が指弾されたときだったから、一行も書評が出なかった。
自分で選んだ道だからしょうがないけど、自分の文学に申し訳なかったね。
ただ、政治家を辞めたら、こんどは早稲田大学の社会学の森元孝さんが『(石原慎太郎の社会現象学)――亀裂の弁証法』という、いい評伝を書いてくれました。
これで俺の文学が少し救われた気がしたね。
そのお礼に森さんと会食したのです。
その席で彼にこう言われてね。
「石原さんの『国家なる幻影』には田中角栄さんが非常に詳しく書かれている。
あなた、実は角さんが好きなんじゃないですか」。「たしかにあれほど中世期的でバルザック的な人間はいない。すごく興味があります」と答えたら、「私はあなたが一人称で書いた作品を愛読している。いっそ角さんを一人称で書いたらどうだろう」と言ってくれた。
それで『天才』を書き出したわけです。

 


・石原慎太郎が田中角栄を批判した理由


【田原】
でも、もともと石原さんは田中角栄の金権政治を痛烈に批判していましたね。


【石原】
角さんが総理になって最初に国政選挙があったときですよ。
福田系の候補者がグループ(後の青嵐会)幹部の集まりにきて「みなさんに共感しているので当選したらグループに入ります」と挨拶をしていきました。
その男が「いまから公認料をもらいにいく」というので、誰かが「総裁室は4階だぞ」と教えてやると、「いや、砂防会館の田中事務所でもらいます」という。
これにみんな怒ったんです。
党の公認料を私的な事務所で渡すとは何事かと。
彼は砂防会館から、3000万円入った袋を持って興奮して帰ってきた。
それに加えて2000万円もらったそうな。
「いやあ、田中さんは偉大です」なんて言っちゃってね。
結局、そいつは本籍福田派だけど現住所田中派になった。
それをきっかけに僕は田中金銭批判を始めたのです。


【田原】
そもそも青嵐会ができたのは、田中角栄が日中国交正常化をやったときでした。


【石原】
日中国交正常化に反対したわけじゃない。反対だったのは航空実務協定。あれはめちゃくちゃでした。


【田原】
どういうことですか。


【石原】
交渉の中で、北京から外務省に密電が入ったんです。
当時の大平(正芳)外務大臣の記者会見で、北京が手なづけた新聞記者に「台湾から飛んでくる飛行機の尾翼には青天白日旗(中華民国・台湾の旗)がついているが、あれを国旗として認めるのか」と質問させるから、必ず否定しろという内容です。
当時の外務省の役人は、いまと違って腰抜けじゃなかった。
「こんな実務交渉がありますか」と切歯扼腕して、僕らに密電を見せてくれた。
それで実務協定はいかんと思った。
大平さんは僕の先輩だけど、それから盾突くようになっちゃった。
あとで大平さんの秘書から「なぜ盾突いたのか。大平先生は渡辺美智雄よりあなたに期待をしていて、俺の金脈はすべて石原君にくれてやると言ってたのに」と教えられてね。
それを聞いて、惜しいことしたなと思ったけど(笑)。

 


・田中角栄のどこがスゴいのか


【田原】
石原さんは反田中だったのに、一方で田中さんに魅力を感じていた。
どんなところに惚れたんですか。


【石原】
包容力というかな。
無邪気といえば無邪気なんだな。
あるときスリーハンドレッドクラブ(茅ヶ崎市)にあるローンのコートで仲間とテニスをしたんです。
みんなは昼飯を食いに玄関に入っていったけど、僕は勝手を知っているから近道してテラスから入った。
すると、青嵐会の参議院の代表をしていた玉置和郎(元総務庁長官)が座っていて、こっちを見てバツの悪そうな顔をしている。
玉置の表情を見て怪訝に思ったんだろうな。
向かいに座っていた人がこちらに振り向いたら、闇将軍の角さんだった。
まずいと思ったよ。
青嵐会は角さんに弓を引きましたからね。
ところが角さんは、「おい、石原君、久しぶりだ。ちょっと来い」と手招きする。
恐る恐る近づいて、「いろいろご迷惑をおかけました。申し訳ありませんでした」と頭を下げたら、角さんが遠くにあった椅子を自分で運んできて、「お互い政治家だろう。気にするな。いいから座れ」と言って、ウエイターにビールまで注文してくれた。
僕もバツが悪いから、「先生、照る日も曇る日もありますから、またがんばって再起なさってください」と言ったんだけど、角さんは気にした様子もなくてね。
「君、今日テニスか。俺は軽井沢に3つ別荘を持ってる。テニスコートが2つあるんだが、子供や孫に占領されてできねえんだ」と言って笑うんです。
しまいには玉置に向かって「テニスはいいんだぞ。短い時間で汗かくから」とテニスの講釈まで始めた。
それを見て、この人はなんて人だろうと思ったな。


【田原】
なんて人だろうっていうのは、どういう意味ですか。


【石原】
何というのかな、端倪すべからざるというか、寛容というか。
僕は、この人は不思議な人だと思ってしびれたね。


【田原】
田中角栄は石原さんのことをどう思っていたんだろう。


【石原】
買ってくれてたんじゃないかな。
プロスキーヤーの三浦雄一郎っているでしょう。
僕はあいつがヒマラヤのサウスコル大滑降のときに総隊長を務めたんだけど、その縁で参院選の自民の全国候補にしたんです。
ただ、あいつは肉体派。
候補者として不規則な生活をしているうちにノイローゼになってきた。
いつだったか長野で講演会をやるというので様子を見にいったら、建物前の石畳にツェルト(小型テント)を張って三浦がビバーク(野営)していて、ニンジンをかじりながら出てきた。
「何してるんだ」と聞いたら、「僕、こうでもしていないともたないんです」と。
そのうちに僕は当時幹事長だった角さんから呼び出されてね。
「おい、石原君、これは何だ」と差し出されたのが、三浦から角さんへの手紙でした。
そこには僕への悪口が綿々と書いてある。
「石原はスポーツマンと称しているけどインチキだ」とかね。
長い手紙で、ぜんぶに割り印が打ってありました。
角さんはそれを見せて、「こりゃ疲れてるぞ。君がついているかぎり勝つに決まっているんだから、休ませろ」という。
おまえがついていれば勝てるだなんて、この人は俺を評価してくれているんだとそのとき思いました。

 


・田中角栄の功績は「日本列島を一つの都市圏」にしたこと


【田原】
僕は、田中角栄は人間的なキャラクターだけでなく構想力も一流だったと思う。
田中角栄は都市政策大綱というものをつくった。
要するに日本列島を一つの大きな都市圏にしようという構想です。


【石原】
角さんのおかげで日本は今そうなったじゃないですか。


【田原】
そう。北海道から九州まで、どこからどこへ行くのにも1日で往復できるようになった。


【石原】
日本中に新幹線と高速道路をめぐらせて、各エリアに地方空港をつくった。
それはやはりすごいことですよ。
われわれは角さんのつくった現実の中にいる。
ヘーゲルは「歴史は他の何にも増しての現実だ」と言ったけど、私たちは現代という歴史の中で生きているのだから、角さんをとても否定できませんよ。


【田原】
いまの日本をつくったのは、田中角栄の構想力ですか。


【石原】
文明史「勘」だと思う。
あの人の、先を見通す力はものすごかった。


【田原】
田中角栄は法律を議員立法で33もつくった。
これもすごいね。


【石原】
すごいですよ。
僕は大田区の選出だから、中小零細企業を抑圧する下請け契約を監視する経済Gメンをつくったらどうかという法律を議員提案したことがある。
自民党の中では「お前は社会党より左だ」と言われたし、労働組合に持っていったら総評(日本労働組合総評議会)も同盟(日本労働組合総同盟)も両方とも反対した。
結局みんな企業側だから、けんもほろろに言われた。
議員提案はとても難しいんだ。


【田原】
なるほど、石原さんは総評や同盟より左だったんだ(笑)。


【石原】
そう言われたね。
それから角さんとの絡みでいえば、選挙権を18歳に下げようというキャンペーンもダメだったな。
前にキャンペーンをやったことがあって、角さんが幹事長で僕が参議院にいたころ、もう一回、やろうとしたんです。
それで「自民党の講堂を貸してください」と頼んだら、「ダメだ」と一笑に付されました。


【田原】
なんでダメだったんですか。


【石原】角さんには、「選挙権なんて20歳でも早過ぎるんだよ。あんなの未成熟じゃないか」と言われましたね。
いま振り返ると、18歳は反権力、反権威で、自民党のためにならないと思ったのかもしれないけど。

 


・ロッキード事件の最高裁判決はおかしい


【田原】
石原さんはロッキード事件をどう見ますか。


【石原】
僕は参議員のころから国会議員でただ一人、外人記者クラブのメンバーでした。
あのころ古いアメリカ人の記者たちといろんな話をしたけど、連中は異口同音に「あの裁判はおかしい。なぜコーチャン、クラッターに対する反対尋問を許さないのか。免責証言なんてアメリカでも問題になっている」と言っていました。
あれはやっぱり日本の裁判にとって恥辱。
最高裁は謝罪すべきです。


【田原】
僕はずいぶん詳しく調べたけど、少なくとも検察の言っている5億円の場所、日時、全部、間違いだね。


【石原】
あれは検事の書いた小説。
角さんの秘書の榎本(敏夫)がサインしちゃったけど、わけのわからない話だった。
それよりロッキード社に関しては、他にもP3C対潜哨戒機(対潜水艦用の航空機)の導入をめぐる疑惑があったでしょう。
ところがP3Cの問題は、児玉誉士夫がつぶしてしまった。


【田原】
僕はテレビ朝日の『モーニングショー』に秘書の榎本を呼んで証言させて、2日間、ロッキード事件をやったの。
2日目の終わりに「明日はP3Cをやる」と宣言したら、僕とプロデューサーは三浦甲子二(元テレビ朝日専務)に呼ばれて、「絶対P3Cは許さない」と言われた。
「それでもやる」って言ったら、「それなら番組をつぶす」とまで言われたよ(笑)。
話を戻すと、ロッキードの裁判はおかしかった。
石原さんは訴えますか。


【石原】
最高裁が間違いを認めることで角さんは浮かばれますよ。
俺の本が売れたぐらいじゃどうにもならないけど、あの人の贖罪はしなくちゃいけない。
だからあなたも協力してください。


【田原】
そうね。ぜひ。

 

(中略)

 


・なぜいま、田中角栄のような政治家は出てこないのか~田原総一朗


田中角栄のすごいところは2つあります。

1つは構想力。

1967年に社会党と共産党に支持された美濃部亮吉が東京都知事になりました。

それと前後して、神奈川、大阪、京都、名古屋が革新になった。

それに危機感を持った田中角栄は、「中央公論」に「自民党の反省」という論文を書きました。

解決策として提示したのが、「日本列島改造論」の下敷きになった都市政策大綱です。

日本は太平洋側だけ発展して、日本海側や中日本は取り残されていました。

そこで田中角栄は日本を1つの都市にしようと構想しました。

具体的には全国に高速道路と新幹線を張り巡らし、各都道府県に空港をつくり、日本の4つの島を橋とトンネルで結び、日帰りでどこでもいけるようにする。

そうすれば企業も分散するというわけです。

もう1つは、人間としてのキャラクターです。

石原さんも言っていましたが、田中角栄は誰でも受け入れるスケールの大きさがありました。

たとえそれが敵対する相手でもです。

昔の自民党は、そうした懐の深さがありました。

当時、自民党は田中派と大平派がハト派、福田派と中曽根派がタカ派で、どちらかが主流派になれば反対の派閥が非主流派になってバランスがとれていました。

党内で活発な議論をしていたから、当時、野党に関心を持っている人はいなかったですよ。

ここにきて角栄ブームが起きているのは、いまの政治に構想力が足りないせいでしょう。

アベノミクスは、第1の矢の金融政策と、第2の矢の財政政策が奏功して株価が上がりました。

しかし、第3の矢である成長戦略のための構造改革は進んでいない。

構造改革は改革したあとの世界をどうするのかという構想が必要なのに、そこを描き切れていません。

もしいま田中角栄がいたら、何かしら新しい構想を打ち出して国民に見せていたでしょう。

どうしていま田中角栄のような政治家が出てこないのか。

それは政治家が守りに入ったからでしょう。

田中角栄は何もない焼け野原から出発しましたが、いまの政治家は守るものがあって、チャレンジしないのです。


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田原総一朗×石原慎太郎「田中角栄論」
ライブドアニュース 2016年8月8日 プレジデントオンライン
https://news.livedoor.com/article/detail/11861690/

 

 

 

 

本日は3つの記事をご紹介いたします。


2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 

■石原慎太郎がいま明かす「私が田中角栄から学んだこと」~人を見て、先を見通す天才だった~

週刊現代 2016.05.06

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/48554


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・なぜ役人をうまく使えたか


田中角栄は29歳で初当選したとき、地元でこう呼びかけました。

「裏日本といわれている雪国の新潟を表日本にするには三国峠をダイナマイトで吹っ飛ばしてやればいい。そうすれば新潟に雪は降らなくなって、その土を日本海にもっていけば佐渡島を陸続きにできる。そうなったら、逆に東京から人が新潟に出稼ぎに来るようになる」と。

むちゃくちゃだけど、これは、殺し文句だと思うね。

こういう郷土愛の延長に国への愛着があって、角さんは日本をより機能的、文明的に改良しようとした。

役人をうまく使ってね。

役人を使うのがうまかったというのは、言い換えれば役人を馬鹿にしていたということですよ。

だって、彼らには発想力というものがない。

僕も長いあいだ都知事をやりましたけど、知事というのは一種の「独裁者」的存在でね。

これは僕じゃなくて橋下(徹)君が言った言葉だけども、ある意味でそうだと思う。

発想力と権限をもった政治家が指揮しないと、役人は動かない。

国政も同じことですよ。

そういう意味では角さんは官僚出身の政治家を馬鹿にしていたと思う。

福田赳夫もそう。

一般には「角福戦争」と呼ばれて、角さんと福田さんは総理の座を争ったとされているけど、政治家としては角さんのほうが数段上。

戦う前からすでに角さんが総理になる方向で勝負はついていたと思いますよ。

少なくとも角さんはそう確信していたはずだな。

角さんのすごいところは、政治力というよりも、人間の能力ですよ。

予見性というのかな、先を見通せるだけの文明史「勘」をもっていた。

いまの政治家は発想力がないし、教養もない。

歴史も知らないでしょ。

まして文明史「勘」をもった政治家なんていませんよ。

彼はね、河井継之助に似ているんですよ。

司馬遼太郎さんの『峠』という作品に、越後長岡藩の家臣だった河井継之助が若い頃、上越国境の三国峠を雪崩に巻き込まれながら死ぬ思いで越えて江戸に出てくる話がある。

ところが江戸に来てみると、冬空はカラリと晴れてカラっ風が吹いていて、越後と江戸の風土の違いを痛感する。

と同時に中央に対する反感が生まれ、戊辰戦争で明治新政府に楯ついて最後は自滅してしまうわけだけど、角さんにも継之助と重なるところがある。

角さんの場合、雪の峠道を越えてきたわけじゃないかもしれないが、東京に対する憧れと反感というか、鬱屈した感情があったんでしょうね。

それは郷土愛の裏返しといってもいい。

あれだけ骨身を削って故郷のために尽くせば、そりゃ新潟の人たちは角さんのことを絶対に忘れませんよ。

いま上越新幹線や関越道を利用している人たちがみんな、今日こんなに便利になったのは田中角栄のおかげだと思っているわけではないでしょう。

けれど、新潟の人たちにとって、田中角栄はいまも記憶から拭いがたい存在であることに変わりはない。

 

・人を見る天才だった


たしかに私は、田中角栄の金権主義を最初に批判し、真っ向から弓を引いた人間でした。

いまさらこんなものを書いて世に出すことで「政治的な背信」と言われるかもしれませんが、政治を離れたいまこそ、政治に関わった者としての責任でこれを記しました。

歴史というものの重みを知ってもらいたいと思ったし、ヘーゲルが言うように、歴史とは人間にとって何よりも大事な現実ですからね。

私自身は商売に携わったことはないし、人からカネをもらったこともない。

選挙も自分のカネでやりましたけども、一方で自民党の戦後の歴史というのは、要するに金権主義なんですよ。

そういう自民党の中でのしあがっていくには、金権という方法論しかなかったんでね。

だから金権そのものは角さんのというよりは、自民党の体質だったわけです。

ただ、あの人が商売の天才だったことは間違いないね。

戦争中に25歳で田中土建工業を設立して、短期間で業界50社以内の売り上げにしている。

すごい話ですよ。

たんなるカネ儲けの才能だけじゃなくて、人を見る目、人間観も鋭い。

僕が角さんはすごいなと思うのは、ニクソン元米大統領やキッシンジャー元米国務長官がベタ褒めした周恩来元首相のことを彼はまったく評価していないことでね。

周恩来は毛沢東の足元にじゃれている「チンコロ」だと。

そんなことを言ったのは田中角栄ただ一人ですよ。

周恩来は役人として優れていただけで、毛沢東の下で生きながらえた。

何度も失脚の危機を乗り越え、「不倒翁」と呼ばれたのは、彼が小物だったからだと角さんは見抜いた。

結局、役人を馬鹿にしていたということです。

そんな田中角栄にてこずったのが米国でした。

米国に頼らない角さんの資源外交が彼らの逆鱗に触れて、それでロッキード事件によって彼を葬ったわけです。

 

・ロッキードは気の毒だった


ロッキード事件当時、私は国会議員のなかで、一人だけ外国人記者クラブのメンバーでね。

古参の米国人記者がロッキード裁判を傍聴して驚いていました。

ロッキード社副会長が日本で起訴されないことを条件に証言し、それが裁判の証拠として採用された。

しかも、当の副会長に対して反対尋問さえ許されない、という日本の司法のありように首をひねっていたのを覚えています。

私もあのとき米国の策略に騙された一人だったけれども、いまにして思えば、あのロッキード事件は角さんが気の毒だった。

角さんは航空機トライスターの購入をめぐって賄賂を受け取ったとして逮捕されましたが、ロッキード社に関しては他にもP3C対潜哨戒機の導入をめぐる、もっと大きな疑惑があった。

こちらに関与している政治家はもっとたくさんいたんですよ。

ところが、これは完全に黙殺されてしまった。

だから、あのロッキード裁判はいろんな意味でめちゃくちゃです。


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石原慎太郎がいま明かす「私が田中角栄から学んだこと」~人を見て、先を見通す天才だった~
週刊現代 2016.05.06
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/48554

 

 

 

最後、3つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 

■名もなき庶民が日本の主役だった「田中角栄の時代」があった

週刊ポスト 2015.06.30  山本皓一

https://www.news-postseven.com/archives/20150630_332539.html?DETAIL

 

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かつて「田中角栄の時代」があった。それは名もなき庶民がこの国の主役だった時代である。


〈政治は、地表を吹きすぎていく風のようなもので、国民にとって邪魔になる小石を丹念に拾って捨てる、それだけの仕事である。理想よりも現実を見つめ、国民がメシを食えるようにすることが大事だ〉──角栄語録の一節には政治の原点がそう語られている。


政治家の役割は、安倍晋三首相のように「オレが最高責任者だ」と国家・社会を自分の思想に染めようとすることではない。

あくまで“政治家は脇役、主役は庶民”という徹底した民主主義の思想がそこにはある。


1972年、「今太閤」「庶民宰相」と呼ばれ、国民の熱狂的な歓迎の中で首相に就任した角栄だったが、人気とは裏腹に、当時の日本社会は高度成長のピークを過ぎ、大都市と地方の格差の増大、公害の深刻化といった社会のひずみが表面化して、国民の閉塞感と政治への失望が広がっていた。


それは現在の日本が置かれた状況と重なる。

あの時代、角栄の目はまっすぐ国民生活の再生に向けられた。


彼の政治手法がそれ以前やその後の門閥政治家、官僚出身政治家と違ったのは、自分たちの役割は国民のためにならない法律、時代に合わない法律をつくりかえて国民生活を豊かにすることにあるという強い信念があったことだろう。

「政治は数、数は力」と自民党内で勢力をのばしながらも、数に驕る手法ではなく、むしろ多様な意見に耳を傾け、自分と意見が違っても有為な人材であればどんどん登用した。

苦労人ならではの人間的な幅広さと奥行きがあった。


だからこそ、多くの政治家が集まり、官僚たちも角栄のブレーンとなって政策の行き詰まりを突破しようとした。

その1人だった下河辺淳・元国土事務次官は角栄登場の意味をこう語っている。


「日本社会のひずみはもはや西洋から輸入された東大法学部の学問、政治、法律では解決できなかった。田中角栄は1人の日本人、新潟県人として発想し、必要なら六法全書さえ否定する行動力があった」


もちろん、「六法全書の否定」とは、安倍首相のように憲法の解釈論をこねくり回して自衛隊を海外に派遣しようという“官僚的ご都合主義”とは全く違う。


角栄は国土や社会のひずみを改めるために、日本列島改造論を掲げて全国に道路をつくり、トンネルを掘り、国土開発を推し進めた。

そうしたやり方は“土建屋政治の元祖”のように批判されるが、今の政治家の公共事業バラマキとは異なっていた。

大都市に集中した産業を地方に分散させて格差をなくすという原則を打ち出し、産業再配置と、こんな社会ビジョンを描いていた。


〈二十代、三十代の働きざかりは職住接近の高層アパートに、四十代近くになれば、田園に家を持ち、年老いた親を引き取り、週末には家族連れで近くの山、川、海にドライブを楽しみ、あるいは、日曜農業にいそしむであろう〉(著書『日本列島改造論』より)


これほど明快な社会ビジョンを国民に提示することができた政治家は後にも先にもいない。

外交面でも、角栄は戦後日本の課題だった日中国交正常化を成し遂げ、エネルギーをアメリカの石油メジャーに依存しない独自のアジア資源外交を展開した。角栄の外交思想を端的に表わした言葉がある。


「人の悪口を言ったり、自分が過去に犯した過ちを反省せず、自分がすべて正しいとする考え方は国の中でも外でも通用しない」


「主張する外交」を掲げながらも芳しい成果を残せない安倍首相は、この言葉をどう聞くのだろうか。

国民が今「角栄の時代」に郷愁を感じるのは、偶然ではない。


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名もなき庶民が日本の主役だった「田中角栄の時代」があった
週刊ポスト 2015.06.30  山本皓一
https://www.news-postseven.com/archives/20150630_332539.html?DETAIL

 

 

 

 

 

 


石原慎太郎氏が他界したニュースがありました。

ご冥福をお祈りいたします。


個人的に、石原氏と言えば思い出すのが、2016年ベストセラーとなった幻冬舎出版「天才」。

90万部以上の売り上げを記録しました。


ご存知、田中角栄氏を一人称で表現した小説です。


石原慎太郎氏は、元々田中角栄の政敵でもあったそうです。

「敵」を「天才」と称する、題名。

なぜ?と思った方もいらっしゃるかもしれません。


「天才」を書いた、石原氏のその背景は何だったのでしょうか。

「天才」を書いたのは、2014年12月、石原氏が政治家を辞めて約1年後。


幻冬舎代表の見城徹氏からの勧めもあったそうですが、もちろん、許諾した背景に「政治家としての思い」があったはずです。

では、なぜ、石原氏が政敵田中角栄を「天才」と称し、政治家を終えた後、上梓したのか。


何故なのでしょうか。

もしかしたら。


政治家を辞めた最後の最後の、届かなかった政治家としての限界、その田中角栄氏の背中に「政治家」としてのあるべき姿を見たからなのかもしれません。

「石原氏の本心」の表れだったのかもしれません。


いったい、田中角栄のどこが魅力なのか。

田中角栄に共感する人たちは、何を、どこを、魅力に感じるのでしょうか。


ただ、なぜか、Googleで検索しても、田中角栄の本質に触れた情報が殆ど検索結果として出てきません。

「ロッキード事件」「金権政治」など田中角栄を否定する情報ばかりが溢れているのも、田中角栄の本質をつかみ取れない理由なのかもしれません。


Google検索結果で出てくる上位表示の情報は、殆どが田中角栄の「負」の情報ばかり。

「負」ではない情報以外で見当たるのが「人心掌握術」「官僚掌握術」ばかり。


人心掌握術に優れた小手先の「金使いがうまい政治家」に思えてしまうような情報が多く見当たります。

しかし。


インターネット以外の書籍を乱読してみると、そこには田中角栄の様々な側面が溢れています。

田中角栄が単なる「金使いがうまい政治家」ではない、本当の姿が浮かび上がってきます。


田中角栄。

新潟の雪国で生まれ育った、一般庶民でした。


貧しくて進学も断念する家庭だったそうです。

家柄やステータスはほぼゼロ。


ある意味、戦後民主主義から生まれた、「民主政治」が生み出した産物でもあったのかもしれません。


田中角栄の凄さ。

特筆すべきは、国際外交です。


欧米石油メジャーに支配された石油資源は、あの太平洋戦争の一因でもありました。

田中角栄は自ら戦争体験も持ちながら、戦前・戦中・戦後と悩まし続けた日本資源外交が、日本政治の大きな課題として考えたのかもしれません。


田中角栄は1972年、首相に就任後、1973年に仏、英、西独、ソ連を次々と訪問し、石油、ウラン鉱石、天然ガス等の共同開発について議論。

翌1974年1月には、ASEAN5カ国を歴訪し、インドネシアとの間で液化天然ガスプラント、石油基地建設の建設協力で合意。


1974年9月には、メキシコ、ブラジル、カナダを訪れ、メキシコ原油の開発、アマゾン開発、西カナダのタールサンド開発について、それぞれ協議。

さらに、その翌月1974年10月には、ニュージーランドやオーストラリア、ビルマを訪ね、マウイ天然ガス開発やウラン資源の確保について合意します。


圧倒的行動力とグローバルな視点。

あのソ連、ブレジネフ氏にも一歩も引かず、北方領土問題を前に進めました。


一方、中国には日中国交正常化を実現。

当時の中国指導者、毛沢東氏は様々な苦労した人物でもあり、日中国交正常化には毛沢東氏が生きている間に実現しなければならないと、田中角栄は語っていたそうです。


アメリカ、欧州、ソ連、中国、etc・・・。

田中角栄の凄さは、実は国際政治にある、とも言えるのではないでしょうか。


「単なる金使いがうまい政治家」ではないのかもしれません。

そして、読み外してはならないのが「信念」。


このような言葉も残しています。


「俺の目標は、年寄りも孫も一緒に、楽しく暮らせる世の中をつくること」


「国民の生命、財産を守り、生活を向上させなければならない。これはわたしがどんな立場や境遇にあっても、自ら果たすべき責任」


「日本じゅうの家庭に団らんの笑い声があふれ、年寄りがやすらぎの余生を送り、青年の目に希望の光りが輝やく社会をつくりあげたい」


本当の意味で日本の地域地域の一人一人の国民の幸せを願っていたのかもしれません。

海外諸国政府や一部の富裕層だけに、左右されない「信念」があったのではないでしょうか。


中国やアジア諸国と和を結び、アメリカやソ連にも一歩も引かなかった田中角栄。

石原慎太郎氏が政治を総括して想う、田中角栄。


政敵だった田中角栄への石原慎太郎氏の本心。

「天才」では描き切れなかったこと、メディアでは語れない、その本当の想いがあるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

■石原慎太郎語録

 

 

高速道路、新幹線、飛行機のネットワーク...私たちが生きている現代を作ったのは田中角栄だ。

 


政治家には先の見通し、先見性こそが何よりも大切なので、未開の土地、あるいは傾きかけている業界、企業に目をつけ、その将来の可能性を見越して政治の力でそれに梃子入れし、それを育て再生もさせるという仕事こそ政治の本分なのだ。

 


日本の政治家はみんな官僚みたいになりました。大学の教授に『田中角栄のことを一人称で書いたらどうですか』って言われ、なるほどな、と思って書きました。田中角栄とは天才ですね。郵政大臣の時に43のテレビ局全部を認可しました。新幹線も高速道路も、飛行場もそうです。すごい。こんな政治家いませんね。

 


ロッキード事件は完全にでっち上げです。よく分かりました。角さんが総理大臣をやっていた昭和49年の参院選。あのとき自民党の公認料は1人3千万円ですよ。選挙で使ったお金は300億円です。だから、ロッキード事件の5億円は角さんにしたら選挙費用の中で、はした金。金集めたら偉いと思わないけど。それに彼が作った個人立法が33本あるんですよ。政治家1人が個人的に作った法律がそんなに通用している政治家はいませんよ。

 

 

彼はアメリカという支配者の虎の尾を踏み付けて彼らの怒りを買い、虚構に満ちた裁判で失脚に追い込まれた。アメリカとの交渉で示した姿勢が明かすものは彼が紛れもない愛国者だったということ。

 

 

いずれにせよ、私たちは田中角栄という未曽有の天才をアメリカという私たちの年来の支配者の策謀で失ってしまったのだ。歴史への回顧に、もしもという言葉は禁句だとしても、無慈悲に奪われてしまった田中角栄という天才の人生は、この国にとって実は掛け替えのないものだったということを改めて知ることは、決して意味のないことではありはしまい。

 

 

(未曾有の日本国の高度な繁栄等は)その多くの要因を他ならぬ田中角栄という政治家が造成したことは間違いない。田中角栄という天才の人生は、この国にとって実に掛け替えのないものだった。この歳になって田中角栄の凄さが骨身にしみた。

 


石原慎太郎

 

 

 

 

 


【参考】

 

 

■日本経済新聞「田中角栄のふろしき」コラム(経済・政治)小長秘書官の証言

 

・「メジャーの世界支配、崩す」(田中角栄のふろしき)
2018年2月26日 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27278920S8A220C1905S00/

 


・いっしょに石油を掘ろう(田中角栄のふろしき)
2018年3月12日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27903540Z00C18A3X12000/

 


・「米の虎の尾を踏んだ」(田中角栄のふろしき) 
2018年3月19日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28206730W8A310C1905S00/

 


・「さぁ次は英国 北海油田だ」(田中角栄のふろしき)
2018年4月2日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28775470Q8A330C1X12000/

 


・「英と石油スワップ いける」(田中角栄のふろしき)
2018年4月9日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29070300V00C18A4X12000/

 


・ブレジネフから引き出した「ダー」(田中角栄のふろしき)
2018年4月23日 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29602110Z10C18A4X12000/

 


・「その油、米国が回してくれるのか」(田中角栄のふろしき)
2018年4月30日 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29918350X20C18A4X12000/

 

 

 

 

 


■『天才』

著者:石原慎太郎
出版社:幻冬舎
発売日:2018年01月

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・内容紹介(出版社より)

高等小学校卒ながら類まれな金銭感覚と人心掌握術を武器に年若くして政界の要職を歴任。ついには日本列島改造論を引っ提げて総理大臣にまで伸し上がった田中角栄。「今太閤」「庶民宰相」と称され、国民の絶大な支持を得た男の知られざる素顔とは? 田中の金権政治を批判する急先鋒であった著者が、万感の思いを込めて描く希代の政治家の生涯。

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■『田中角栄封じられた資源戦略 : 石油、ウラン、そしてアメリカとの闘い』

著者:山岡淳一郎
出版社:草思社
発売日:2009年11月

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・内容紹介(「BOOK」データベースより)

アメリカの傘下を離れ独自に資源供給ルートを確保するー。七〇年代に宰相・角栄は自ら世界を駆け回って直接交渉する「資源外交」を大々的に展開した。石油ではメジャー支配を振り切ってインドネシアやソ連と交渉し、原子力ではフランス、オーストラリア等と独自に手を結ぼうとした。角栄の失脚はこの資源外交の報復だとも言われている。実際のところどうだったのだろうか。石油メジャーやウラン・カルテルを形成する「資源帝国」とアメリカや欧州各国の思惑、そこを突き破ろうと突進した角栄の資源戦略はいかに展開され、いかに潰えていったのか。日米関係の大幅な組み換えが始まるいまこそ再検証すべき「資源戦争」の全容を詳細に描いた力作。


・目次(「BOOK」データベースより)

プロローグ 核廃絶の裏で/第1章 石油の一滴は血の一滴/第2章 総理大臣とアメリカ/第3章 石油、さもなくばウランを/第4章 ジャカルタ「反田中」大暴動の黒幕/第5章 資源帝国の大渦に呑まれる/エピローグ 「持たざる国」の選択


・著者情報(「BOOK」データベースより)

山岡淳一郎(ヤマオカジュンイチロウ)
1959年、愛媛県松山市生まれ。ノンフィクション作家。近現代の国家、社会を支える基盤構造とそれに関わる人間を描き、さまざまな角度から時代を超えた普遍性の検証を行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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■『この国は俺が守る: 田中角栄アメリカに屈せず』

著者:仲俊二郎
出版社:栄光出版社
発売日:2011年11月

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・内容紹介(「BOOK」データベースより)

総理就任3カ月で日中国交正常化を実現、独自の資源外交を展開する田中角栄に、大国アメリカの巧妙で執拗な罠。不世出の男の政治生命を奪い去った権力に肉薄する野心作。


・目次(「BOOK」データベースより)

1 決断と実行の男/2 庶民宰相誕生/3 日中国交回復/4 資源外交に踏み出す/5 反日感情の東南アジアへ/6 満身創痍/7 失脚への序章/8 ロッキード事件勃発/9 残された日々


・著者情報(「BOOK」データベースより)

仲俊二郎(ナカシュンジロウ)
1941年生まれ。大阪市立大学経済学部卒業後、川崎重工業に入社。健保組合出向、鉄構企画室等を経験した後、プロジェクトマネジャーとして長年プラント輸出に従事。最後の仕事として20世紀最大のプロジェクトといわれるドーバー海峡の海底トンネル掘削機を受注し、プロジェクトを成功させる。後年、米国系化学会社ハーキュリーズジャパンへ人事部長として転職。アメリカ式人事について本社でトレーニングを受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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■『アメリカに潰された政治家たち』

著者集:孫崎享
出版社:小学館
発売日:2012年09月

https://a.r10.to/huYUq2(楽天ブックス)


・内容紹介(出版社より)

戦後政治史“最大のタブー”に挑む!
ベストセラー『戦後史の正体』の著者で元外務省国際情報局長が、戦後政治史“最大のタブー”といえるアメリカの謀略を明らかにする。
なぜ野田政権は、原発再稼働、TPP参入、オスプレイ導入といった、アメリカが喜ぶ政策に前のめりなのか。その理由は、この政権が、小沢一郎・鳩山由紀夫という「最後の対米自主派」の政治家が潰された後に誕生した、戦後最大の「対米追随」政権だからである。
本書は、岸信介、田中角栄、小沢一郎ら自主派の政治家が、いかにして対米追随からの脱却を図り、そしてアメリカによって潰されたかを詳らかにすることで、現在に至る日本政治の「本当の問題点」を摘出する。
そうして自主派の政治家たちがすべて姿を消したなか、現れたのが反原発の官邸前デモだった。官邸前デモは、アメリカに潰された政治家たちに代わって、民衆自身がアメリカ支配による「戦後体制」を終わらせようとする、歴史の転換点である。

【編集担当からのおすすめ情報】

新著『戦後史の正体』がベストセラーとなっている元外務省国際情報局長が、いまなお繰り返される、政治家に対するアメリカの謀略を完全暴露する緊急出版。原発再稼働からTPP、さらには尖閣・竹島問題まで、現在の日本政治が抱える問題点の「正体」がすべて分かる。


・内容紹介(「BOOK」データベースより)

岸信介、田中角栄、小沢一郎ー日本の自主自立を目指した政治家たちは、なぜ、どのようにして潰されたのか。戦後政治史“最大のタブー”に挑み、この国の「かつてない危機」を明らかにする。


・目次(「BOOK」データベースより)

序章 官邸デモの本当の敵/第1章 岸信介と安保闘争の真相/第2章 田中角栄と小沢一郎はなぜ葬られたのか/第3章 戦後最大の対米追随政権/特別鼎談 2012と1960国民の怒りが政権を倒す日(孫崎享×長谷川幸洋(ジャーナリスト)×高橋洋一(元内閣参事官))/終章 本当の「戦後」が終わるとき/特別付録 アメリカと戦った12人の政治家


・著者情報(「BOOK」データベースより)

孫崎享(マゴサキウケル)
1943年、旧満州生まれ。1966年に外務省に入省後、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を経て、2009年まで防衛大学校教授。『日本外交現場からの証言ー握手と微笑とイエスでいいか』(中公新書)で山本七平賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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米国の20倍!コロナワクチン副反応はなぜ日本人に多いのか?~日本へのワクチン、EUから輸出全体の4割超~

2022-02-01 09:40:19 | 政治

 

【今日の気になったニュース・記事】


2,000社以上の経営者と面談した、元東証一部上場のベンチャーキャピタリストが厳選!

新旧問わずに、その日、気になったニュースをピックアップ!

新しいニュースから、古い記事まで「新たな発見」をお届けいたします。

 


【本日のニュース・記事】

 

 

■日本へのワクチン、EUから1億回分 輸出全体の4割超

朝日新聞 2021年5月28日

https://www.asahi.com/articles/ASP5W7TSZP5WUHBI041.html


~~~


欧州連合(EU)は27日、EUから日本向けのワクチン輸出許可が1億回分を超えたと発表した。

EUからの輸出全体の4割超を日本向けが占めている。


オンライン形式で開いた日本との首脳協議後の記者会見で、EUの行政トップ、フォンデアライエン欧州委員長が説明した。

EUはワクチンの供給不足が問題化した1月末から、域内で生産されたワクチンの輸出を許可制にして管理している。


担当者によると、5月25日までに約45カ国・地域向けに、2億2700万回分の輸出が承認された。

日本向けが最も多く1億50万回分で、英国2250万回分、カナダ1750万回分などが続いている。


~~~
日本へのワクチン、EUから1億回分 輸出全体の4割超
朝日新聞 2021年5月28日
https://www.asahi.com/articles/ASP5W7TSZP5WUHBI041.html

 

 

 

本日は3つの記事をご紹介いたします。


2つ目の記事はこちらです。

 

 

 


■ワクチン不信を生んだ人体実験 #リアルアメリカ

テレ朝NEWS  2021/10/22

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000232791.html


~~~


・NYハーレム街録


黒人女性:「政府なんて信用していないわ。私たち黒人をずっと放置してきたのになぜ今になって気にすると思う?ワクチンは実験 安全性は保証されていない」

黒人男性:「ワクチンは信用できない。もっと研究が進んで安全かどうかわかってから考える。今は 裏に何があるかわからない」

黒人女性:「梅毒よ!政府は昔 私たち黒人にワクチンではなく梅毒菌を与えたのこれまでずっとそんな事ばかり 私たちにどうしろって言うの?」

記者:「政府は信用していない?」

黒人女性:「No. No. No!全くしてないわ」


NY市の新型コロナワクチンの接種率は現在64%に上っている。

しかし黒人の接種率はわずか39%にとどまっている。(2021年10月7日現在)


なぜワクチン接種の人種間格差がこれだけ大きいのか。

そこにはアメリカの、ある“負の歴史”がある。

 


・クリントン大統領(当時)が謝罪


クリントン大統領:「国を代表して言うべき時がきた アメリカ政府がやったことは恥ずべき行為 ここに謝罪します」

1997年5月、当時のクリントン大統領はアメリカの黒人たちに対し、かつてアメリカ政府が過去40年にも渡っておこなってきた、ある「人体実験」について、公式に謝罪した。

 


・タスキギー梅毒実験


「タスキギー梅毒実験」黒人が多く住むアラバマ州タスキギー市で、戦前の1932年から1972年まで、性感染症「梅毒」に関する臨床研究が行われた。


梅毒の治療を行わなかった場合の症状の進行を長期にわたり観察することが目的だった。

今では治療法が確立されていて重症化することもほとんどないが、当時は、放置すれば心臓、血管、神経まで侵され、死に至る恐ろしい病気だった。


にも関わらず、被験者である600人の黒人たちにはその事実が知らされなかった。

実験に参加すれば食事や医療、必要必需品が無料で与えられるといううまい話に、貧困にあえぐ多くの黒人たちは飛びついた。


彼らは結局、必要な治療も受けられずに、100人以上が死亡。

妻たちにも感染し、20人近い子供たちが先天性の梅毒に感染した状態で生まれてきた。


このタスキギー梅毒実験は、「アメリカの歴史上最も忌まわしい生体実験」と言われている。


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ワクチン不信を生んだ人体実験 #リアルアメリカ
テレ朝NEWS  2021/10/22
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000232791.html

 

 

 

最後、3つ目の記事はこちらです。

 

 

 


■米国の20倍!コロナワクチン副反応はなぜ日本人に多いのか

日刊ゲンダイ:2021/03/10

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/286270


~~~


日本人には合わないのか。

懸念された事態が起きている。

新型コロナワクチン接種によって起こる重いアレルギー反応「アナフィラキシー」について、「日本はいま7万件接種で8件という話でありますから、アメリカ、イギリスと比べると多いように見えます」と、田村厚労相が9日の閣議後会見で発言した。

担当大臣が「件数が多い」と認めるのは、よほどのことだ。

 

・アメリカの20倍!


実際、アメリカは20万件におよそ1件だから、日本は20倍である。

イギリスも10万件あたり1~2例だから、日本は約10倍だ。


息苦しさや、じんましんなど「アナフィラキシー」の発症例は、10日までに女性ばかり17件に達している。

懸念されるのは、ファイザーのワクチンは、白人に比べてアジア人の治験データが少ないとされていることだ。


やはり日本人は副反応が出やすいのか。

医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏がこう言う。


「一般的にワクチン接種によってアナフィラキシーが発症する割合は、100万件に1件とされています。新型コロナワクチンは多い印象です。ただ、日本人にだけ多いのかどうかは、まだ母数が少ないので確かなことは分かりません。アナフィラキシーが発症しても、適切に対応すれば、一過性の発作で終わり、後遺症も残りません。対応を間違うと命を落とすことがあります」


まだ日本ではワクチン接種後に死亡するケースはないが、ノルウェーでは接種後に高齢者が相次いで死亡している。


韓国でも11人が亡くなっている。

ノルウェー医薬品庁は、接種後3週間以内に高齢者が亡くなった111例を検査し、「多くは高齢者施設の入居者で、すでに衰弱していたり持病があった」「ワクチン接種計画に影響するものではない」としているが、本当にワクチン接種と死亡は関係ないのか。


「ワクチン接種の数日後に亡くなった場合、自然死と判断されます。でも、本当に自然死なのか、ワクチン接種によって強い炎症反応が起こり、持病が悪化して死に至ったのか、因果関係がハッキリしないのが実情です。もし、ワクチン接種の数日後、体調が悪くなったら、すぐに主治医に相談すべきです」(上昌広氏)


新型コロナウイルスも厄介だが、ワクチン接種も細心の注意が必要だ。


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米国の20倍!コロナワクチン副反応はなぜ日本人に多いのか
日刊ゲンダイ:2021/03/10
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/286270

 

 

 

 

 

ワクチン信仰が根強い日本。

すでに日本のコロナワクチン接種率、世界の中でもトップクラスです。

ただ。

アフリカ諸国のコロナワクチン接種率3%~8%程度だと言われています。

背景にWHOなどの報道では「アフリカ諸国の貧困」が背景にあるというニュースもありましたが、国際支援等の無償ワクチン支援も実施されていました。

しかしながら、無償支援のワクチン接種会場には殆ど人が来ないため、無償支援で届けられたワクチンが返還または廃棄という措置が取られた国もあったそうです。

アフリカの低接種率、何故なのでしょうか。

この背景にあるのは、情報不足や陰謀説などによるワクチン忌避だと言われています。

日本人から見ると、アフリカの反ワクチンは「単なる情報不足かな」と感じられます。

「教育制度やマスコミが未発達だからだろう」と捉える日本人も多いのかもしれません。

でも、それは本当でしょうか。

私たち日本人がワクチン情報を受け取るのは、何故か、殆どが欧米の報道や欧米の医療エビデンスばかり。

時々報道で見かけるのが親米国イスラエルや白人社会のカナダやオーストラリア、ニュージーランドの情報だけです。

何故か、アジア諸国のワクチン情報やアフリカやイスラム諸国などのワクチン情報は殆どありません。

コロナやワクチンの報道でニュースキャスターやコメンテーターは「世界では」「国際的には」という言葉をよく使っていますが、よく聞いてみると、殆ど欧米の情報だけです。

世界は約78億人。

様々な視点や様々な情報があっていいはず。

本当の意味でのグローバル化とは、欧米諸国だけではありません。

欧米諸国からの情報もあれば、アジアやアフリカ、イスラム諸国の情報が多様にあってこそ、コロナの全体像やワクチンの全体像が本当の意味で把握できるのではないでしょうか。

このような意味では、冒頭の「日本へのワクチン、EUから1億回分 輸出全体の4割超」というニュース。

どのようにとらえればいいのでしょうか。

圧倒的に日本だけが飛び抜けて多くワクチン接種している、という可能性があるのでしょうか。

昨年2021年8月に発生した、モデルナ製ワクチンの不純物混入のニュース(因果関係不明ですが接種後3人死亡)では、モデルナ製ワクチンはスペインの工場で異物混入が発覚しました。

米国モデルナ社製ワクチンが欧州で製造されている!と驚きのニュースでもありました。

どの工場で作られたワクチンが日本向けに製造されているのか、どのようなプロセスで日本に配送されているのか。

そして、これら海外製輸入ワクチンは日本政府としてどのような単価で契約されているのか。

このような情報が殆ど見当たりません。

私たちが接種しているワクチン。

日本の医療関係者も、殆どその海外製ワクチンの成分や詳細な情報がわからないまま、接種しているのかもしれません。

なぜか、純国産ワクチンが承認されない日本。

日本が敗戦してから77年。

医療でも、経済でも、「敗戦」という可能性はあるのでしょうか。