ツバキの鉢と用土 植替え
目標は細かい乳白色の根をいっぱい育てることです。下はいま読み返してみるとずいぶん乱雑な文章ですが、とにかく細かい根っこがいっぱいの根鉢を作ること。根鉢とは根と土が一緒になった塊です。要するに植木鉢から椿を抜いた時の根っこの塊の事です。
細根はとても大事で、人間の小腸周りの毛細血管と同じで栄養を取り込んで全身に送る器官です。太根は大動脈で栄養を運ぶ輸送路ですね。要するに太い根は小さい植木鉢の時はほとんど無い位かとても短くていいと言えます。考え方としてはこんな感じです。
夏の植替えはやらないほうが無難(2012年追記)
用土の種類を変えたのも悪かったかもですが、遮光を十分にしても葉がずいぶんやられてしまいました。やはり秋分の日を過ぎて涼しくなってからのほうが無難です。もちろん最適期は梅雨入り直後かな。
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目標は早く鉢いっぱいに根を伸ばすことです。根っこが鉢いっぱいになったものを根鉢といいます。
お勧めはプラスチックの鉢です。自分は100円ショップのものです。サイズは株の大きさによります。鉢の形は幅と高さが同じくらいの標準的な鉢です。乾き方が重要で、これは鉢の材質、形状、用土と置き場所の関係で決まります。一番普通なのは5号鉢くらいで鹿沼土、日向土(桐生砂でもOK)の中粒、小粒の等量混合です。でも、そんなにこだわらなくてもそこら辺の赤土に腐葉土を混ぜても問題なく育ちます。浅い鉢は乾きやすく深い鉢は乾きにくいです。素焼鉢は細かい穴があいていて空気、水共に通し乾きやすいです。(しっかり管理すれば生育が良いが用土は乾きにくいものを選んでバランスをとる方が良いかも)陶器の鉢は釉薬でガラスコーティングされているので乾かないです。色々試してみてください。
用土がなかなか乾かないと根が伸びようとしないので発育が悪いみたいです。やはり理想は水はけが良い用土で表土が乾いたところに水遣りをするというサイクルが元気な樹を育てます。植物に対して鉢が大きすぎると下の方の土がいつも湿っていて根がなかなか伸びません。植物は育つのにちょっと厳しいぐらいの条件がベストのようです。過保護は良くないみたいです。
用土は今まで育てた感じで、5号鉢までなら、やはり日向土と鹿沼土それぞれの用土の小粒と中粒の等量混合が水遣りを忘れても赤玉土を混ぜたものより枯れないような気がするのでお勧めします。今年は6号鉢を中粒のみにしようと思っています。(結果は良くありませんでした。2012年 追記)底にはゴロ土として鹿沼土の大粒を敷きます。4号鉢以下はゴロ土はいらないようです。最近読んだ本で、関東地方では鹿沼土に腐葉土を20%位混ぜたものが最適とありました。苗を買うとそのような用土で育てられているので今度挑戦してみようと思います。(他の用土と比べて生育にそれほど大きな違いはないように思われます。(2012年追記)
鹿沼土には軟質と硬質の種類があります。軟質の方が水持ちがよさそうですが植え換え時に崩れて水はけが悪そうなので硬質にしています。しかし硬質鹿沼土、日向土のブレンドだとビル屋上の環境では乾きすぎる感じがします。
用土は現在、赤土だけのものが多くなってきました。それも粒土ではなく普通の土です。やはりビルは乾燥しやすいのでこの方が良いようです。今度庭付きの家を借りられたのでそこに一部の鉢を置いて育てようと思っています。(2018年追記)
植替える時期は関東では3月の下旬から10月の中旬までです。梅雨明けから9月下旬までは植替えない方がいいでしょう。素人には梅雨の時期がベストで失敗が少ないです。鉢底に大粒の鹿沼土を敷きますが用土に日向土を混ぜている場合は無くても良いかも??これは独自の見解です。私はビルの屋上という非常に乾燥しやすい所だから良いのかもしれません。不要枝を適宜剪定しますが、株を大きくしたい時は一回り大きな鉢へ、大きさを維持したいときは同じ鉢へ植えつけるので根の量と葉の量を調整します。根の量は鉢より一回り小さくして、葉の量はそれにあわせる感じでしょうか。太くて長い根は切り取ります。剪定のところにも書きましたが6月以降に枝を切ると花芽も切ってしまうので要注意です。
太い根が主で細根が少ない時に太根を切ると枯れますので注意です。数年かけて徐々に太根を切詰めていくしかありません。
植えつけたあとは先を尖らせた割り箸などで根の下あたりをよく突いて隙間を無くします。これとても大事です! 私は無頓着なのでやらないときがありましたが1年後に成長が悪いなと思って鉢から抜くと空間が出来ていて根が隙間で止まっていました。イチョウなどはたくましくて隙間でも根を伸ばしますがツバキはダメみたいです。植付け後、鉢底から汚れた水が出なくなるまでたっぷり水をやります。1週間位は日陰に置きます。いつもより更に直射日光は厳禁です。
私は庭をほじくり返した細かい赤土の方が乾きが遅いので、水遣りも回数が少なくてすむので使っています。(私の育てている条件が乾きすぎるので)その後に徐々にお勧めの用度に換えていくという手もあります。上の話と矛盾していますが植物の場合は動物と違って枯らしてしまってもごめんねですみます。何でも実験してみて下さい。あと、植替えをするのが面倒で苗が小さいうちから大きな8号鉢に植えるとやはり根の育ち が悪いです。そのような状況では去年1年の結果を見ると鹿沼土+腐葉土の成績が多少良いように思われます。
その他、素焼鉢だと私の条件下では乾きすぎいてしまいます。100円ショップのプランターは紫外線で2年も持たなかったことがあります。 もちろん耐久性の高いものが殆どですが・・。椿の根が育って鉢に触れるようにしないと花つき が悪くなるという話や、鉢の色が白いと日光が透過して根の成長が悪くなるという記述を見た事がありますが経験していません。
私は用土を何回でも使います。捨てたことはありません。今までの経験でイチジクを挿し木したときに線虫が切り口にたくさん付いて根が出なかった事がありますが他の木々では、もちろん種類にもよるでしょうが問題ありません。連作障害(忌地)のあるツツジ、イチジクは同じ土を使いまわすと育ちが悪かったりしますが腐葉土を多めに入れれば、そんなに悪くはありません。しかし野菜などは種類によっては4年の輪作でも障害が出るそうです。植え替える前に時間があれば十分乾燥させたりしています(前年のものを使うなどしています)。これは空気が嫌いな嫌気性細菌を殺す効果や、土に空気をお含ませる上でよいと思います。
一番のお勧めは篩い(ふるい)にかけることです。大中小に篩い分けて植え付けると成長がとてもよく、篩い分ける作業が心を落ち着かせ、とても良い癒しになります。時間がある時に篩分けておきます。急いでいるときはあちこちの鉢からガバーッと土を集めて腐葉土と混ぜてすぐ植えていますがあまりよくないですね。。ツバキには腐葉土は使わないですが面倒なときは赤玉土とか腐葉土の入っている土も鹿沼土、日向土とブレンドして使っています。
挿し木とか根がしっかりしていないもの、まだ株が小さいものは赤ちゃんと同じで親が守ってやらなければなりません。居心地の良い環境にしてやればスクスク育ちます。赤ちゃんには、やはり新しい土が無難でしょう。でも私はスパルタでやってます。(笑)
過去の失敗は、面倒なので鹿沼土主体で育てていた鉢を大きくするときにただ単に赤玉土を足して植え替えました。数年後に数鉢の株がいかにも弱ってきたので鉢から抜いてみると土の種類がはっきりと層になって違っています。本人はすっかり忘れていましたが弱っているものはみな同じ条件です。まったく異なる土に植え替えるときは本に書いてあるようにちゃんと元の土を根から取り除いて新しい用土へ植え替えましょう。折衷案としては根の土が水の中でほぐしても完全に取れないことがあるので、とりあえず新しい土の中に根についている土をブレンドして数年をかけて徐々に希望の用土へ変更していきます。今までの経験で違う用土にするのは案外難しいみたいです。
それと、風で背の高い鉢が倒れることがあります。土がこぼれないときは良いのですが、ある程度の用土が鉢から出てしまったとき安易に戻して終わりにしたら失敗しまし た。特に中粒の用土が多い場合は元の状態に戻りにくく、やはりちゃんと植替えと同じように土を鉢から全部出して植え直さないと根の下などに隙間ができてしまい株元をゆすると時間が経ってもグラグラしたままになります。これは根が十分育っていない証拠です。用土の隙間を埋める小粒の用土や腐葉土の役割がわか ります。
アルカリ性には大変弱いので厳禁です。石灰(畑土、野菜はアルカリ土で育てるらしい。畑には時期になると石灰をまく)、草木灰、コンクリート、コンクリートブロックなどの壁から離して根が触れないようにしましょう。