と、思ったが10分前に到着するともうバスはスタンバイしている。スバン・ジャヤ・カルフールの裏だ。運転手さんが歩道で客が来ないかチェックしている。来ていたのは中東方面からの留学生らしき1人だけだったが。
その留学生の友達が時刻ちょっと前に3人ほど現れた。カルフールで朝食のパンと飲み物を買ってきた。他にもまだ来るらしく、一人が電話で早くしろとまくし立てている。結局全員で8人。最後が到着したのは出発時刻の9時をほんのちょっとだけ過ぎた頃だ。たいした遅れじゃない。
にも関わらず、電話で友達を呼んでいた一人がバスが次の乗車地に向けて走り始めると自分たちの朝食用に買ってきたクロワッサンとリンゴジュースを持ってきて遅れたことを謝った。見た目はラップでも歌いだしそうな今時の学生だけれど、なかなか良い教育を受けて育ったのだなと感じさせる。(日本の大学生にはできないだろうなあ、とちょと思う。)多分、モナシュかサンウェイの大学に留学しているのだろうからきっと優秀な学生でもあるのだろう。
次のクランのちょっと北、Setia Alamのバスステーションでバスは満杯になった。そこから1時間で"ゲンティン・ハイランドへようこそ"の大きな看板が見えた。そろそろ到着したのだなと思ったがバスはさらに坂道を登って登って登って登って行く。結局、看板からさらに30分も登ってやっと到着。それだけ登れば雲の中だよ。高層ホテルの上半分は雲の中だ。気温はホテルロビーで20℃だから外はもっと寒い。
バスを降りると巨大なホテルのロビーに入る。レセプションが何十メートルもある。人が多くて先が良く見えない。(写真)
よくわからないまま適当に階段を登ると室内遊園地があってそこにもものすごいたくさんの人がいた。これでも今は空いている時期だと聞いているから混んでいるときはきっと動けないだろう。ちょっとカジュアルっぽいカジノもあるが、日本でこれに一番近いのはきっと昔の熱海後楽園だろう。ただ、規模は熱海後楽園の10倍も20倍もあると思う。
娯楽が少ないマレーシアとしてはきっとここは特異な場所だ。日本人観光客に勧めることはないが、マレーシア的には良いじゃないか。
そうそう、食べ物の値段がきっちり下界の2倍する。2倍すると言っても、普段食べているものが6リンギット(約180円)だとすると12リンギット(約360円)になるだけだ。(実はサービス料と税金は別にかかるからもうちょっと高い。) 富士山で食べるカレーライスのようなものだけれど、味は普通だから許せる。でもお弁当を持っていった方が良いかもしれない。なぜなら、ゲンティンだから特別に食べておくべきものがあるわけではないし。
ゲンティンと全然関係ないが、ゲンティンより驚いたことがある。山をバスで登る途中の坂道に巨大なシダがニョキニョキ生えていたことだ。背の高いものだと多分10mあるだろう。まるでヤシの木のように見える。葉の長さも2mから3mはある。
こんなのがあって、どうして恐竜が絶滅してしまったんだろうと思うくらい巨大だし、あのホコリのように小さな胞子からどうしてここまで成長できるのか全く不思議でわけがわからない。土地があったらこんなのが絶対に数本は欲しい。以前、台湾にもこの手のがあった(確か高雄の空港にも展示されている)けれど、それよりさらにずっと巨大で、今日一番のびっくりだった。一度は見てみるべき。
書いていたらJyakarta-Yさんからコメントが入っているのに気付く。ごめん、今回の主役はシダです。