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もんく [とある南端港街の住人になった人]

何でもありの世の中

タイの洪水のニュースが毎日のように伝えられます。

現状の心配はもちろんですが、今後タイはどうなるんだろう、とそっちも心配です。これだけ広域に渡る自然災害ですから水が引いた後の復旧も難しいですが、果たしてまた同じことが起きるかもしれない場所で工場を再開しようと考える人がどれだけいるものでしょうか? そして再度こうした事が起きないような治水が短期間で完成するでしょうか? まさか街を全体に3m以上底上げして再建するとも思えませんし。


タイばかりでなく、世界各地で大きな災害が多く伝えられています。日本の震災と津波だってまだ今年の事なわけですし、ちょっと前には台風でかなりの被害が出た事も伝えられました。動かない物の象徴である"山"が動いてしまうのですからもう今の世の中、何でもアリなのだと思う意外には仕方ありません。

そう言えば、為替だって相当な勢いで動いています。それも今に始まった事ではないですが。


ただ思うのは、そう言う大きな変化を目の前にすればするほど多くの人がそれを無視したがる傾向にあると言うことです。あの山一證券が潰れた朝、山一の社員はまだ"うちが潰れるなんて"とインタビューに答えていたのを思い出します。そんな本人にとって重大な事件に予兆が何も無かったのかと考えるととても不思議です。噂が流れたり人事異動がいつもと違ったり、何かあったのではと思うのですが、それは私にはわかりません。

ただ、実際には何かあったのだとしても、あまりに重大事件過ぎてそれを無視する思考が働いてしまった可能性だって無いわけではないと思うのです。


ある本で読んだ内容ですが、洋上の孤島に西洋から大きな船が到着したそうです。

その島の住人はそれほど大きな船をそれまで見た事がなかったのですが、船の到着には何も驚かなかったのです。見た事が無いものや想像もできなかったものを認識する事ができずに脳が無視し続けたのではないかと言うことが書いてありました。その大きな船の事を大騒ぎし始めたのは到着してからしばらく経ってからだそうです。


そう思えば、自分の会社が潰れるかもしれないと言うような重要な事件は自動的に脳が無視することだって考えられます。大災害でも為替の大変動でも個人的な重大事件でも人間はどんどん無視してしまうでしょう。カーブを過ぎてからカーブだったと気付く運転手のようなものです。いえいえ、これはカーブじゃないと言い聞かせながら運転している運転手と言う方が正解でしょうか?

えっ?、もうクラッシュして死んでしまっているのに死んでいるのを認めたくない"シックス・センス"に出てくる幽霊かも? 怖い怖い。
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