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もんく [とある港街の住人]

99 バタイユを勧めるには

コロナ給付金10億円騙し取った容疑者がスマトラで逮捕されたらしいが、そんな事よりどうして10億円騙し取られて気付かないのかを知りたい。

 

先日からジョルジュ・バタイユについて書いたものを読んでいる。一般にはエロティシズム文学の作家と言われていて、そもそもエロティシズム自体がエッチな嗜好という意味のみで使われているのが誤解だったりする。もしそうなら、バタイユがアダルト物作家という事になるはずだが、実態は大学の先生達や院生がバタイユを研究して論文を書いていたりする事はなかったはずだ。

そういうわけで、ここで、では皆さん、あなたも読んでみてくださいと言って、本当に読んでもらったとしてもきっと理解できないと思う。絶対にエッチな文学だってところで止まるしかないだろから。それだけハイコンテキストな作品だと言える。あれを誰かに勧めるとして、どうやって勧めたら良いのか、全く見当がつかない。

でも、さわりだけ書いておく。ほんのちょっとだけなので分かってもらえるかどうかに自信は無いが。

バタイユの時代の議論に「人間性って何?」というのがあった。その意味は人間と動物って何が違って、人間はどこが優れているの?という事だ。ある人はこう言った。「人間はね、まだ起きてない未来の目的に向かって今、何かするって事ができるよね。」なるほど、動物は今起きた事に反応したりしてるだけだけど、人間は「○○のために」って前もって何かできる。そうだそうだ。そこにバタイユが出ていってこう言う。「いや、でもそれってさ、人間らしい生き方なの?工場とかで働いてるのは何か先にやって貯めてるだけだよね。」というわけ。

本当に生きるってのは心の内側から爆破するように湧き上がってがきて、恍惚となっちゃう感じで、要は何か禁止されたり規制されたりする事から考えたら死んだも同然みたいになる事。それがどんな意味になるかっていうと、個々に別々になって生きてる皆が継続性を発揮するってことにもなる。その客観的状態を内側からの体験として言うと、エロティシズムになるってわけ。

まあ、そういう事なので、興味あれば試しに一度読んでみてください。

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