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もんく [とある南端港街の住人になった人]

君たち、猫やめたらどうかね?

夜の11時、うちのキナコとツブアンは散歩に出たくて仕方ない。玄関ドアの格子から外を見、家の奥側にいる自分を見て訴える。散歩に連れて行けと。

この圧力に抵抗する術は無いわけで、散歩に出かける。出かけると言ってもこの住宅地の南側フェンスの所まで行って右に回ってさらに少し歩くといつも2トン車が停まっているのでそこで引き返して来るだけだ。

今日も1人と2匹仲良くポクポク歩く。塀の所までは早い。ドアからぴょんぴょん飛び出して行くから。そこで曲がって塀に沿ってちょっと歩く。

道路の脇の雨水を流す凹みをツブが歩く。歩道の上でキナコがそれを見ては歩き、見ては歩き。

と、何か黒い影がサッと走り寄りツブに重なった。ツブに猫が襲いかかったのだ。ツブはギャーギャーと声をあげて抵抗するも敵の猫は離れない。すぐに走り寄って、といってもすぐ近くだけれど、足を踏み鳴らして脅してみるも離れない。その間中ツブはギャーギャーと抵抗して敵と一緒に道路の上で転げ回っている。

キナコはそれを見てどこかに走り去る。ようやく敵猫が離れるとツブは怯えて周りをキョロキョロ。どうにか家へは帰ったものの、尻尾の付け根に2点ほど軽い引っ掻き傷。


これが1度や2度ってわけじゃないのが困る。薬を付けながらツブとキナコに言う。君たち、猫なんかやめちゃったら良いのに。猫のままだといつまでも今日みたいに喧嘩に巻き込まれるんだよ。
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