白鳳伽藍をあとにして元来た道を戻り、最初に入ってきた門(興楽門というらしいです。)に出ました。
門を出るとすぐに右に曲がる道があり、角に「玄奘三蔵院伽藍→」という標識があったのでその通りに進みました。
「最初からこういう標識が随所にあればあんな迷うこともなかったに。」と独りよがりなことを考えながら、
伽藍に続く門(なんと言う門か分かりません。)を通り抜け、やたら広い参道を行くと礼門がありました。
礼門からは入れないので門の前を左へ折れて、拝観受付を通って玄奘塔に入りました。
入った途端に、この伽藍には何か独特な雰囲気を感じてしまいました。
何か乾いた風が通り抜けるような感じで、ピーピーという笛の音が聞こえてきそうです。
なぜか玄奘塔の中を見るのも忘れて伽藍の中をぐるぐるとさまよい歩きました。
回廊を回っていると、「←大唐西域壁画殿」という標識があり、そちらへ向かいました。
玄奘塔の向こう側に建物があり、ここが大唐西域壁画殿らしいです。
中に入ると通路の右側にガラス張りの広間があり、正面の壁に砂漠や山々が一面に描かれていました。
これがあの平山郁夫画伯が描いた「大唐西域壁画」でした。
天井は金箔を散らし、星空をイメージしているそうです。
その迫力に圧倒され、壁画殿の出口の回廊に設置されたベンチに腰掛けて、
しばらく伽藍の石畳をボーっと眺めていました。
と、石畳の中に所々紋様の彫られた石が敷いてあるのに気がつきました。
これを見ながら、「確かにここはシルクロードの終点だ」と思いました。
つづく