星のいたずら
空気がキーンと冷たい夜、なにやらざわざわと話し声、
どこー どこー
誰が話しているの耳を澄ましてみると、聞こえます
「ねーねー、あの列車に乗りたくない」
「いいねいいね
」
「いこーいこー
」
「はやくはやく
」
それは夜空に輝く星たちの話し声
のんちゃんが、夜行列車に乗って空を見上げていたら聞こえたのです。
一つの星が急に降りてきました。
またひとつまたひとつ
はやく
はやく
と大急ぎで
するとー
寂しかった列車が急に輝き始めました。
あまりに星たちがたくさん乗ってきたので、
列車は急に空に浮かび上がったのです。
くらーい空に
のんちゃんと星たちが乗った列車は、
光を放ちながら、空を走り続けました。
ちょっと寂しかったのんちゃんは、窓に顔を押し付け
星の輝きで光る風景を見つめていると・・・
川の流れが光って笑いかけました。
魚がはねてあいさつしてました。
山の木々が手を振ってくれました。
田んぼで稲が合唱しはじめました。
「私は一人ぼっちじゃないんだー」
とうれしくなりました。
星たちのささやかないたずらでした。
今日は私の誕生日です。
記念にと思いちょっとこんな童話を書いてみました。
いつかー孫に話して聞かせたいと思いました。
(まだ孫はいませんけどフフフ)