(時事)香港への無料航空券

2023-07-02 07:40:00 | 時事

日本では
6月26日から
「World of winners!キャンペーン」
として
香港を拠点とする航空会社の
無料航空券50万枚(日本発着は2050枚)を
世界中で順次配布をしているイベントが
開催した

ニュースを見ると
多くの日本人が
嬉しそうにイベントに参加をしていた

すぐに合否が判定されるのか
判らないが
凄い人気に見えた

しかし
落ち着いて考えて欲しい

どうして中国政府は
無料航空券を50万枚もバラ撒く必要が
あったのか?

それは
北京政府による
「香港の強制統化」が3年前に起こり
「香港」=「危険」「自由ではない」
と言う印象を
世界中に与えてしまったが故に
観光客数が激減したためだと
推測している


香港では
「香港国家安全法」が可決され
「国家分裂」「テロ」「政権転覆」「外国勢力との結託」
が罪とされ逮捕されるようになった

「リンゴ日報(蘋果日報)」の
前主筆が国外へ出ようとしたところを
逮捕されたのもこの法律であった

この法律により
今年の3月にも
日本に留学していた香港の女性が
帰国時に
日本在住中に行ったSNSの発言で
逮捕された

法律には"海外での言動も適用"とあるからだ

この留学生はパスポートを取り上げられ
日本に戻ることはできなくなったようだが
その後のニュースは聞いていない

さらに
民主派の議員四十数名が
予算案の可決を阻止しようと動いたことが
"「国家転覆」を狙った"と解釈され
逮捕されている

中国では
議会で反対意見を述べることすらも
禁止されていると解釈すべきだろう

実は
香港における憲法である「香港基本法」よりも
この「香港国家安全法」の方が上位であり
「香港基本法」で守られていたはずの「権利」も
"絵に書いた餅"となった

しかも
中国政府の"恨み"は
消えることはない

騒動の最中は欧米のメディアが注視していたため
中国政府は大人しくしていたが
ほとぼりが冷めた頃から
「香港」で北京政府への反対運動をした人たちが
こっそりと次々と逮捕されていると聞く

さすが
「臥薪嘗胆」の国であり
"恨み"を晴らすまでは忘れないし
捕まえて「見せしめ」とするのだろう

「民主運動の女神」と呼ばれた少女は
欅坂46の名曲「サイレント・マジョリティー」が
好きだと語っていたが
逮捕後に釈放されたものの
その姿はやつれ
生気はなくなって
反抗する気力は消え失せていたことから
どれ程の酷い仕打ちがあったのか
マスメディアが規制されている中国社会では
知る術もない

中国では
「密告ホットライン」が設置され
3月時点で40万件以上の密告があったとされる

まるで大日本帝国時代の
「5人組」の制度そのもので
無意識か意識してか
今の中国は第二次世界大戦中の
日本に似ている

更に同じく今年の3月には
アステラス製薬の50代の社員が
「中国の刑法」と「反スパイ法」の違反で
逮捕されている

具体的にどういう行為が法律に違反したかなど
詳しい内容は明らかにしていないくせに
中国外務省の報道官は
「ここ数年日本人が同様の事件をたびたび起こしている
日本側は国民への教育と注意換気を強化すべき」
と述べて
同様の拘束が今後もあり得ると脅している

この拘束の報道があった前日には
前月の2月末に帰国した
中国の前駐日大使からの離任の挨拶の申請を
岸田総理が「日程上の都合」で断っている

「首相と大使は対等ではない
外交儀礼上は何ら問題ない」と言い訳したが
2001年以降
安部総理の辞任のとき以外はなかった
日本政府としては異例の対応である

この少し前には
習近平国家首席がロシアを訪問している中
岸田総理がウクライナを電撃訪問し
中国は牽制している

また
無人偵察気球の問題もあり
日本の世論に配慮したのかもしれない

しかし
この対応(前駐日大使離任挨拶を断ったこと)
当時の岸田内閣の対中国姿勢を表したものと
受け取られると共に
中国人が最も大切としている面子を
潰したのかも知れない

そして
アステラス製薬の幹部が拘束されたことは
その「報復措置」にも見える

この手の動きは過去にも例があり
安部元首相の国葬の前日には
ウクライナ侵攻を巡る日本の反応に対して
ウラジオストク日本総領事館領事が
ロシア連邦保安局により身柄を拘束されている

そんな中で
日本の国会にあたる全国人民代表大会の常務委員会は
2014年に施行された「反スパイ法」の改正案を
4月26日に可決したが
その「反スパイ法」の改正が
7月1日から施行された

解釈は拡大され
見覚えのない拘束をされる可能性が
格段に上がった

そんな中国へ只で行けると言われても
行きたい人など無いと思っていたのだが…

あの「乱痴気騒ぎ」に
素直に驚いた

中国の文化は好きだし
見たい観光地は沢山あるが
香港を含めて
今の中国には
只でも行く気にはなれない