11日は下北沢にある本多劇場まで、市川実日子主演、『哀しい予感』の舞台を観に行ってきた。この作品は、よしもとばななのベストセラー『哀しい予感』を舞台化したもの。私は平日の昼間という時間帯に芝居を観に行くのが好き。ただ平日公演は夜のみで、昼の時間帯もあるのは土日だけというのが多いけれど、たまにポツンと平日の昼間からの公演があったりもする。そんな時間帯から芝居を観に来られる人ってどんな人だろ?と思うけど、当然ながらみんな普通。若い人もいれば、年配の方もいるし。ただ、グループで群れているような人達は見受けられない。ひとりで観に来ている感じの人も多い気がした。ちなみに私はひとりで観に行った。
今回の芝居は、大好きな市川実日子さんを観たいという気持ちから足を運んだ舞台だった。よしもとばななの『哀しい予感』は読んだことがなかったけれど、市川実日子さんの魅力を十分引き出されるような雰囲気のストーリーであり、映画監督である塚本晋也氏が手掛けたという舞台演出は、ノスタルジックであり、幻想的であり、これまた市川さんの魅力とうまく溶け込んで、本当に素晴らしかった!市川さんは、芝居向きの女優さんだな~とつくづく思ったし、彼女の魅力が活かされるような舞台をもっともっと観たいと思った。
市川さんの放つ、ノスタルジーで不思議なムードは、私にとってはとても心地良い癒しが得られる。大人になった今でも、純粋で濃厚な少女っぽさをずっしりと残している感じも、なんだかすごく惹かれる。