高齢になってからも、若い頃と同じように、新しいことに次々とチャレンジしていこうとする人はいますね。
逆に、高齢になるにつれ、新しいことへの関心は薄れ、チャレンジ精神も萎えていってしまう人もいます。
世の中的に見れば、後者の方が圧倒的に多いのでしょう。
自分自身のことを考えてみると、還暦も近くなってくるとやはり、新たなことにチャレンジしてみたいという気持ちは、ほとんどありません。
ただし、全てのことに興味を失ったというわけではなく、今までやってきたこと、過去に馴染みのあるものを、もう一度きちんと復習して深めたり楽しんだりしてみたいな、という気持ちが高まってきています。
それをするに当たって、一番手っ取り早い方法は、今家にある本を改めて読み返す、ということでした。
大量にあった本は10年ほど前までに だいぶ処分してしまったのですが、何度も読みたいと思っているお気に入りの本や、余裕ができたらじっくり読んでみようとしまっておいた本がまだかなりあります。
過去に読んだことのある本というのは、その数年後に読み返してみると、最初に読んだ時には気づけなかったことに気づけるなど、以前読んだ時より確実に理解が深まった、という感覚が得られます。
物語などは、それを読んだときの自分の人生経験値や年齢にもよるのでしょう。今読むと若い時期には得られなかった、深い感動や気づきが得られることも多いです。
すでに手元にはないものでまた読みたくなった本の多くは、新刊本ではないので、図書館に行けばすぐに手に入るものが多そうです。
それに今のところ、自分の家にある本を読み返すだけで、今後まだまだ何年間も楽しめそうな気がします。
過去に知識として得てきたことや、技術として得てきたことでも、今また改めて復習すると、もっと深められそうなものもいくつか浮かびます。
けっこう手をかけてやったきた趣味であっても、復習することでさらにクオリティーを上げることができそうです。
中途半端に手を出してやめたこと、諦めてしまったこと、そんな中にも、復習して深めてみたいな、と思えることはたくさん出てきそうな気がします。
長年生きていると、雑多な知識や経験だけは、使いきれないほどたくさん身に着けていると思うのです。
すでに持っているものを活かすことなく無駄にして、新たなものに手を出すことには、今の私はなんとなく抵抗を覚えます。
これからの私は、新たなものを取り入れるより、すでに自分が持っているものを十分に活かしきる、という生き方に、とても魅力を感じています。
人生の復習期に入っていくような気持ちです。