前世についての見解は、とにかく様々な情報が錯綜していて、よくわからない感じではありますが・・。
シュタイナーによる前世の解説には、今まで私が知り得たこととは違う傾向のことが書かれていて、ちょっと興味深いな、と思いました。
いかにして前世を認識するか ルドルフ・シュタイナー
この本に関してはとにかく難解で、今の私には完全に理解することはできません。
ただ、前世に関する内容に「おや?」っと思わされる箇所がいくつかありました。
前世で優れた数学者だった人は、現世ではまったく数学の才能がないのです。前世でどんな才能を持っていたと思われるかを知ろうとするなら、いまの人生でもっとも才能のないこと、いまの人生でもっとも適していないことについて考えてみるのがよいのです。それが明らかになると、前世でどんな才能を持っていたと思われるかがわかってきます。
これは今まで私が知っていた前世の情報とは真逆です。前世で身につけてきたことは、現世でも知らず知らずのうちにその能力が表れやすい、というのが多くの人が納得するところではないでしょうか。
たとえば、前世ピアニストだった人は、子供時代に与えられたおもちゃのピアノを、誰からも教わっていないのに上手に弾き始めたとか!
でも、シュタイナーさんは、前世で身につけてきたことをすべて失ってしまうとは言ってないのです。
こんなことが書かれていますよ。
(ちょっと難解かもしれませんが、頑張って読んでください)
ある人生において職業として営んだことは、来世では内的な器官の形成に作用することがわかります。たとえば、特別すぐれた数学者だった人は、数や図形を自在にこなすのに適したものを携えてきて、感覚器官、たとえば目をよく形成します。目がよい人は、前世で図形について思考し、死後の世界に、その図形的な思考がもたらされ、目の形を入念に仕上げたのです。数学の才能は目の中に流れ込み、数学的才能はなくなるのです。
前世と同じような人生を、現世で送ることはないようです。
この考え方は、私が今まで知っていたことと一致します。
魂を成長させるためには、前世では体験しなかった新たな体験を積むことが必要でしょうね。
前世で得た能力などは、別の力となって現世で活かされるということです。
このパターンがすべてではないかもしれませんが、私はこのことを知ってから、自分にとって苦手なもの、能力が発揮できないもの、に関しては、
「これはすでに前世で卒業したことかも!」
と考えるようになりました(笑)
今、自分が得意なもの、能力を発揮できるものにこそ、魂の成長に向け、全力を注ぐ価値はあるのだと思います。