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童話、童謡、SF、ショートショート、絵本、4コマ-マンガ、算数、数学、英語など(ペンネーム:はくた とおる)

ホンくんチズくんー十一

2024-11-21 22:45:44 | 童話
「ホンくんチズくんー十一」
 本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいる。ホンくんはたまに借りられて、出かけてゆく。チズくんは、話し相手のうちの一人のホンくんがいないとチョット寂しい。そこへホンくんが帰ってきた。
 ホンくん「ただいま、チズくん。」
 チズくん「お帰り、ホンくん。今回はどこに行ってきたの?」
 ホンくん「動物園だったよ。」
 チズくん「へえ。それはビックリだね。」
 ホンくん「そうだよね。大人になるとなかなか行かないよね。」
 チズくん「パンダが来始めの時は行ったけどね。コロナ禍で人が減ったかもしれないね。」
 ホンくん「そうだよね。でも今は元にもどっているようだね。双子のパンダが生まれたりしているからね。」
 チズくん「あんなに小さく生まれて、あんなに大きく育つんだから、たいしたものだね。」
 ホンくん「まったくオドロキだよね。」
 チズくん「巷では、このところクマが出没しているようだね。」
 ホンくん「そうなんだ。食べ物が少なくて、人里までやってきてしまっているようだね。」
 チズくん「気候変動の影響かな?」
 ホンくん「それもあると思うし、山の動物の数も、エサの量に比べて、増えているのかもしれないね。」
 チズくん「捕獲することは、昔に比べると少なくなってきているだろうしね。お互いのために、住みわけできるといいけどね。」
 ホンくん「シカとかイノシシもたまに出るよね。」
 チズくん「畑を荒らしていくので、これも困るよね。」
 ホンくん「畑に、追い払うためのロボットを置いてるよね。」
 チズくん「姿はオオカミのようだったけど、音というか、大きな鳴き声でオドすしかなさそうだね。」
 ホンくん「天敵のようなものを置いておくしかないよね。」
 チズくん「そうだね。あとサルなんかも町なかに出てきたりするよね。」
 ホンくん「高いところを移動するので、さらに厄介だよね。」
 チズくん「とにかく、山にもどっていくようにするしかなさそうだね。」
 ホンくん「保護の問題もあるから、無理はできないよね。」
 チズくん「あとは、ペットが逃げ出したりする場合だね。」
 ホンくん「けっこう、ハチュー類を飼っている人もいるから、逃げ出すと厄介だね。」
 チズくん「隙間をつたっていってしまうので、探すのに苦労するよね。」
 ホンくん「今の時代だから、ジーピーエスでも付けていないと大変だよね。」
 チズくん「チョット面倒でも、あとのことを考えると、それも仕方ないかもしれないね。」
 ホンくん「最近は、ロボットが発達してきて、動物を模したものが多くみられるようになったね。」
 チズくん「犬型ロボットはよく見かけたよね。」
 ホンくん「イヤシ系のものが出ているよね。」
 チズくん「介護においても、動物とふれあうことによって、リハビリすることが行われているよね。」
 ホンくん「むかし飼っていたことがあればなおさら、そのことを思い出すかもしれないね。」
 チズくん「心に響くものがあるかもしれないね。」
 ホンくん「年齢を重ねてくると、だんだんと同じようなことの繰り返しになって、心が大きく動くことが少なくなってくるけれども、何かきっかけがあれば、生まれたころに感じていた、何もかにも見るもの、触るものがすべて新しいものであったころの感動を呼び起こすことができるんだろうと思うよね。」
 チズくん「そこまでいけば素晴らしいと思うけれども、そこまでいかなくても、日々、よろこんだり、かなしんだりする普通のことを続けていくことが大切だよね。」
 ホンくん「心の体操とでもいえそうだね。」
 チズくん「動物園でサル山とか見ていると、人間社会の縮図を見ているようで身につまされる思いがするね。」
 ホンくん「思わず弱いものの味方をしたくなるよね。」
 チズくん「特に日本人は判官びいきだから、そうなるよね。」
 ホンくん「サル山では強いものが代表となり、交代もしていくから、ある意味、統率がとれた社会ということになるね。」
 チズくん「それでも息苦しさを感じるものもいるだろうから、仲間はずれ的なものもあらわれるよね。」
 ホンくん「心の問題というのは、世の中が変わっても常にあって、ある意味、普遍的な問題かもしれないね。」
 チズくん「おっと、そろそろ閉館時間だね。それじゃ、この続きはまた後日にして、今夜はこれくらいにしよう。それじゃ、おやすみなさい。」
 ホンくん「そうだね。おやすみなさい。」
 おしまい

ホンくんチズくんー十

2024-11-07 21:23:03 | 童話
「ホンくんチズくんー十」
 本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいた。ホンくんは、たまに借りられて、出かけてしまう。チズくんは、話し相手の中の一人がいなくてチョット寂しかったりする。そこにホンくんがもどってきた。
 ホンくん「ただいま、チズくん。」
 チズくん「おかえり、ホンくん。今回はどんなところだった?」
 ホンくん「天然水を扱っているところだったよ。」
 チズくん「日本は山が多いから、いろんな天然水があるよね。」
 ホンくん「ミネラルが多く含まれている水は硬度が高いので、それに合った使い方が必要だね。」
 チズくん「飲む場合は、体に合うかどうかは特に気を付けておく必要があるよね。」
 ホンくん「体の中で結石が生じる場合がそれにあたるよね。」
 チズくん「のどがかわいた場合はもちろんだけど、そうでなくても、暑い時はこまめに水を補給する必要があるよね。」
 ホンくん「昔は、運動の部活でも、飲まないようにしていたときがあったから、様変わりだよね。」
 チズくん「常識というのは時代とともに変わってしまうところがあるから、やはり、無理はいけないということなんだろうね。」
 ホンくん「最近は、水道水を天然水のようにペットボトルにつめて利用しているところもあるので、驚きだよね。」
 チズくん「それだけ水処理技術が向上しているということだよね。」
 ホンくん「その場合でも硬度の問題があるので、必要であれば、一旦わかして、それをさまして利用するようにしておくと一応、安心だよね。」
 チズくん「このところ、ニュースで話題になっているのは、水道管の老朽化の問題だよね。」
 ホンくん「五十年近くたっているので、更新する必要があるっていうことだね。」
 チズくん「管が長いこともあるし、人口減少の影響で、過疎化して、あまり人の住んでいないところの管をどうするかということも考えなくてはいけなくなっているんだよね。」
 ホンくん「工事に時間がかかることや、費用の問題があるよね。水道料金が高くなるのも仕方がないところがあるよね。」
 チズくん「昔は、自宅で井戸を掘って利用しているところが結構あったよね。」
 ホンくん「ただ、お金がかかるのでどのうちでもってわけにはいかないよね。」
 チズくん「となると、やはり水道に頼るしかないよね。」
 ホンくん「飲み水だけであれば、今は水のポリタンクを定期的に配達してもらうサービスも行われているよね。」
 チズくん「温泉地では、温泉を出してくれるスタンドがあって、それを持って帰って家で温泉に入れるっていうのもあるよね。」
 ホンくん「このところは温暖化の影響で、冬に雪が少なかったり、春や秋に雨が少なかったりして、ダムに水がたまりにくくなっていることも困った問題だよね。」
 チズくん「気候がだんだん極端な方向に変化しているよね。」
 ホンくん「やはり、雨にしても雪にしても、降るべき時には降ってもらわないと年間のスケジュールが予定通り進まないということだよね。」
 チズくん「稲の田植えの時期やその成長の時期には大量の水を必要とするから、米の収量に影響するし、野菜や果物にしてもそれは同じだね。」
 ホンくん「国として、食料を自給自足していくためにもこのことは重要なことだよね。」
 チズくん「治水というのは、水を必要なところに供給するためのインフラを整備することだけれども、気候変動をふまえた方法を考えなおさないと、今まで通りでやっていたのでは、降るときに降らなかったから足りませんでは済まなくなってくるよね。ダムから流すタイミングも変えていかないといけないかもしれないね。」
 ホンくん「線状降水帯があると、洪水になってしまうので、水をためておくところへ導いていくことができればいいよね。」
 チズくん「おっと、そろそろ閉館時間が近づいてきたから、この話の続きはまた後日にして、お開きにすることにしよう。それじゃ、おやすみなさい。」
 ホンくん「そうだね。おやすみなさい。」
 おしまい