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童話、童謡、SF、ショートショート、絵本、4コマ-マンガ、算数、数学、英語など(ペンネーム:はくた とおる)

ホンくんチズくんー十四

2025-01-16 21:24:54 | 童話
「ホンくんチズくんー十四」
 本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいる。ホンくんはたまに借りられて、出かけることがある。チズくんは、話し相手のうちの一人のホンくんがいないとチョット寂しかったりする。そこへ、ホンくんがもどってきた。
 ホンくん「ただいま、チズくん。」
 チズくん「おかえり、ホンくん。今回はどんなところにいってきたの?」
 ホンくん「ドラマを作っているところだったよ。」
 チズくん「へえ。内容としてはどんな感じだった?」
 ホンくん「少年少女向けのドラマだったよ。」
 チズくん「昔、国営放送の夕方の番組としてよくやっていたよね。」
 ホンくん「学校からかえるとよく見ていたよね。」
 チズくん「時間を移動する女学生の話があって、花の名前が重要なアイテムになっていたよね。」
 ホンくん「テーマ曲が結構緊迫感のあるもので子供としてはチョット怖い感じだったことに覚えているよ。」
 チズくん「それに中学生の学校生活を内容としたものもあったよね。」
 ホンくん「有名な女の俳優さんが出演していたよね。」
 チズくん「今はラジオドラマに出演されているよね。」
 ホンくん「夜よく聞いているよ。」
 チズくん「ピアノが弾けたらの歌で有名な男の俳優さんと共に、何役もされているから大変だよね。」
 ホンくん「その前の代では、家政婦役とか、むかし話で有名な女の俳優さんと、国営放送のアナウンサー出身で、北海道の知床の歌で有名な男の俳優さんがされていたよね。」
 チズくん「なかなかシリアスな話が多いよね。」
 ホンくん「新しいジャンルの本を知るきっかけになるよね。」
 チズくん「昔は、みんなが見ていたドラマっていうのがあったよね。」
 ホンくん「次の日の朝の話題になるような感じだね。」
 チズくん「結構連続ものでも期間の長いものが多かったよね。」
 ホンくん「半年、一年というのも珍しくなかったよね。」
 チズくん「日本のだけでなく、外国のものもあったよね。」
 ホンくん「観客の笑い声が入っていたりするのは、初めて聞いたときには、ビックリしたよね。」
 チズくん「舞台を見ているような感覚だよね。」
 ホンくん「コメディ的なものということだよね。」
 チズくん「外国のものって、男性版がヒットすると、それの女性版が作られることが多いよね。」
 ホンくん「刑事ものや、スパイもの、それにアンドロイドものでもあったよね。」
 チズくん「日本ではあまり見かけないけれども、江戸城での男女の役割の逆転したものとかはそれに近いかもしれないね。」
 ホンくん「大河ドラマでは女性の城主というのもあったから、少ないけれども、たまにあるということだね。」
 チズくん「逆転するといえば、男女の心と体が入れ替わってしまうものとか、親子で入れ替わってしまうものとかがあったよね。」
 ホンくん「相手の気持ちがわからないということはよくあることだから、入れ替わって、相手の気持ちになってみるということが、相互理解のためにはいいことかもしれないね。」
 チズくん「家族や親せきとの関係性について描いたものも多いよね。」
 ホンくん「家族とは毎日のことだし、親せきとはたまに何か行事があったときに会って、お互いの会わなかった間の変化を知って、その関係性が変化していくといったところだよね。」
 チズくん「コロナ禍前まではよく会っていたものが、コロナ禍のために疎遠にならざるを得ないということがあって、これからのドラマの描き方にも影響を与えるかもしれないね。」
 ホンくん「行事を行うにしても、規模を小さくするのが当たり前になってきているので、私的な処理の仕方というのが、主流にならざるを得ないよね。」
 チズくん「あとでお別れの会を開くみたいなのが増えるかもしれないね。」
 ホンくん「五類に変わったけれども、流行自体は相変わらずしているので、気を付けたいよね。」
 チズくん「そろそろ閉館時間だね。この話はこの辺にして、続きはまたの機会にすることにしよう。それじゃ、おやすみなさい。」
 ホンくん「そうだね。おやすみなさい。」
 おしまい

ホンくんチズくんー十三

2025-01-02 21:25:34 | 童話
「ホンくんチズくんー十三」
 本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいる。ホンくんはたまに借りられて、出かけたりする。チズくんは、話し相手のうちの一人のホンくんがいないと少し寂しい。そこへ、ホンくんがもどってきた。
 ホンくん「ただいま、チズくん。」
 チズくん「おかえり、ホンくん。今回はどこにいったの?」
 ホンくん「特撮映像を撮っているところだったよ。」
 チズくん「へえ。ヒーローものかい?」
 ホンくん「そうだね。テレビ用や映画用の映像を撮っていたよ。」
 チズくん「ミニチュアとかあったかい?」
 ホンくん「大きなスタジオに町の風景を形どったものがあって、そこに着ぐるみをきた人どうしが、戦っているという風だったよ。」
 チズくん「爆発音とかも出てたかい?」
 ホンくん「かなり本格的で、火花や煙とかも出ていたよ。」
 チズくん「大画面でみたら、迫力があるだろうね。」
 ホンくん「壊してしまうのがもったいないほど精巧に作られているから、なおさらだよね。」
 チズくん「昔風のアナログなものでも、撮影の仕方が向上しているから、小さいものとは思えないくらい大きく見えるよね。」
 ホンくん「カメラの方を動かす場合もあるから、より複雑になっているよね。」
 チズくん「デジタル映像もさらに加わっているので、本物との違いを見つけるのが大変なくらいだよね。」
 ホンくん「エスエヌエスに流れている映像も加工されている可能性があるから気を付けないといけないね。」
 チズくん「映像の出どころを探すのは大変そうだね。」
 ホンくん「数が多すぎるからね。」
 チズくん「映像ごとに識別マークでも付けておかない限り無理そうだね。」
 ホンくん「もう人が管理するのは難しいから、エーアイにでも任せるしかなさそうだね。」
 チズくん「本当だね。これだけでも仕事として成り立ちそうだね。」
 ホンくん「ところで、日本の映画がアメリカで特撮の賞をとったね。」
 チズくん「スゴイよね。アナログなやり方も残した形なのに、なお受賞できたところがオモシロイところだよね。」
 ホンくん「物語を効果的に見せることさえできれば、それでいいのかもしれないね。」
 チズくん「費用の面からいうと、とてもアメリカほどはかけられないから、アイデア勝負といったところだね。」
 ホンくん「目に見えている部分だけでなく、音とかバックグラウンドの部分まで気を配れるかが今後大事になってくるような気がするね。」
 チズくん「外国の映像配信会社は、映画館にこだわらずに、モニターに写し出すことだけに特化しているから、いつでも見られる映画や番組ということで、視聴者を得られやすいし、お金もかけられるということで、伸びているよね。」
 ホンくん「テレビでただで見ることに慣れているから、お金を払って番組や映画をテレビモニターで見るのは慣れない感じだね。」
 チズくん「舞台での興行も、配信されてきているから、これからますます増えていきそうだね。」
 ホンくん「その場所までいくのが難しい場合は助かるよね。」
 チズくん「特に地方にいる場合は、わざわざ出てくるのも大変だから、むしろ、その方がいいかもしれないね。」
 ホンくん「テレワークが広がっているから、こういうことも必要になってくるのかもしれないね。」
 チズくん「コンサートにしろ、舞台にしろ、その場所にいくといっても、人数制限があるから、入れない人はたくさんいるよね。」
 ホンくん「ファンクラブでも入っていないとチケットが取れないとなれば、せめて、映像だけでも見たいということになるよね。」
 チズくん「舞台の映像を、別の映画館で大画面で見るというのもあるよね。」
 ホンくん「それに、スポーツの試合の映像を別のスポーツ施設のモニターで観戦するというのもあるね。」
 チズくん「居酒屋でスポーツを観戦するというのもあるね。」
 ホンくん「この前、病院に行ったら、モニターに海の環境ビデオが流れていたよ。」
 チズくん「建物にビデオが写されているというのもあったね。」
 ホンくん「映像を流すところも自由になってきたということだね。」
 チズくん「そろそろ閉館時間だね。この話はこの辺にして、続きはまた次の機会にすることにしよう。それじゃ、おやすみなさい。」
 ホンくん「そうだね。おやすみなさい。」
 おしまい

ハクちゃんビッちゃん

2024-12-19 21:02:53 | 童話
「ハクちゃんビッちゃん」
 ある公園に博物館のハクちゃんと美術館のビッちゃんが住んでいた。
 ハクちゃんのところでは、今の時期は昔の民芸品を展示していて、どのように使っていたかを、ミニチュアで示して、その説明書きを表示し、また、音声ガイドで聞けるようになっていた。現代では使うことはないので、貴重な歴史的資料となっている。常設展では、動物のハクセイや古文書が説明書きと共に展示され、音声ガイドによるサービスも、行われていた。
 一方、ビッちゃんのところでは、今の時期は、印象派の絵画の展示をメインとして、常設の絵画の展示を行っている。ここでも文章の説明が表示されていると共に音声ガイドも行われている。
 たまにある休館日には、ハクちゃんとビッちゃんはのんびりとお互いに話すことを楽しみにしていた。
 ハクちゃん「このところ暑い日が多くなってきたね。」
 ビッちゃん「そうだね。屋内は涼しいけれど、外は暑いよね。」
 ハクちゃん「ところで、このあいだ、ニホンオオカミのハクセイが見つかったね。」
 ビッちゃん「オドロキだよね。絶滅危惧種と呼ばれるものは、このところ多いけれども、生物史にとって重要なものは残していかないと、空白の部分が生じて、研究の継続性にとっても困ったことになるよね。」
 ハクちゃん「映画で見たことがあるけれども、博物館の倉庫にしまわれていたものが、文化的遺産で、物語の重要なアイテムとなっているというもので、一旦しまわれてしまうと、また日の目を見るというのは、なかなか難しいことだなと思ったよね。」
 ビッちゃん「美術品でも、経歴がわかっている場合はいいけれども、色んな理由で失われてしまうと、本当の価値がわからなくなってしまうことがあるよね。」
 ハクちゃん「だから、鑑定が必要になってくるんだね。」
 ビッちゃん「それぞれの美術品の持つ特徴を研究しておくことが、判断の材料になるということだよね。」
 ハクちゃん「朝ドラで植物を調べている人の話があったけれども、植物標本がたくさんでてきたよね。」
 ビッちゃん「置き場所を確保するのに苦労していたよね。」
 ハクちゃん「実物を残し続けるのは大変だよね。」
 ビッちゃん「残念だけれども、どこかの時点でデータ化して残すしかなくなるかもしれないね。」
 ハクちゃん「実物がある間に、今後どうするのかを考え始めておく必要がありそうだね。」
 ビッちゃん「試みとして、ネット上に博物館や美術館を立ち上げておくことが具体的な問題点を知る上でも、いいテストケースになりそうだね。」
 ハクちゃん「実物は、保存環境のいいところにおいて、一般的な展示は別のところにデータ表示するとか、三次元表示するとかいうのも考えられるよね。」
 ビッちゃん「今は、仮想現実技術もあるので、その中で触った感じをだすことができるかもしれないね。」
 ハクちゃん「警備上の問題も考えると、そういうこともあるかもしれないね。」
 ビッちゃん「本物を鑑賞すること、触れることは、子供たちが、将来やってみたいと思うこと、あるいは、やらなかったにしても、興味を持ち続けてくれることにつながるためには、大切なことだよね。」
 ハクちゃん「大人でも、色んなことに興味を持っていることによって、それを結びつけて新しいことを発想することの助けになると思うよね。」
 ビッちゃん「温故知新ということだよね。」
 ハクちゃん「世界遺産が決められて久しいけれども、ある地域全体が展示物となっている場合は、自分自身がその中に入って一体化すると共に、その保全についても考えていかないといけないよね。」
 ビッちゃん「富士山でも、通行料を支払うことが始まって、また、森林環境税の徴収も始まって、コロナ禍が終わって、オーバーツーリズムの問題もおきているので、過ぎたるは及ばざるがごとしといったところかもしれないね。」
 ハクちゃん「休館日も、そろそろ遅くなってきたから、開館の準備のためにこの辺でお開きにしよう。それじゃ、おやすみなさい。」
 ビッちゃん「そうだね。おやすみなさい。」
 おしまい

ホンくんチズくんー十二

2024-12-05 20:37:40 | 童話
「ホンくんチズくんー十二」
 本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいる。ホンくんはたまに借りられて、出かけることがある。チズくんは、話し相手のなかの一人のホンくんがいないと少し寂しい。そこへ、ホンくんがもどってきた。
 ホンくん「ただいま、チズくん。」
 チズくん「お帰り、ホンくん。今回はどんなところにいったの?」
 ホンくん「不動産を取り扱っているところだったよ。」
 チズくん「へえ。今はマンションとか、たくさん建てられているから、忙しそうだね。」
 ホンくん「耐震のことも考えなくてはいけないから、コストは上がっているよね。」
 チズくん「地盤がシッカリしていないと、まず、そのための対策が必要になるよね。」
 ホンくん「都市ではドンドン地下深くにトンネルを通したりするから、地盤沈下があとから発生することもあるよね。」
 チズくん「地震で、液状化が起きたりするから、建てたあとも、異常がないかチェックする必要があるね。」
 ホンくん「ある程度年数がたったら、リフォームを考えた方がいいよね。」
 チズくん「とりあえず、地震保険に入っておくことも必要だね。」
 ホンくん「古い建物の中には、補強材を入れてあるのもあるから、建て替えの時期がくるまでは、それで持たせるっていうのも重要だね。」
 チズくん「都市部では、土地の価格も上がり気味ではあるけれども、地方では下がり気味ということで、過疎化の問題があるよね。」
 ホンくん「人口も減り始めているから、少ないなかでどうやっていくかを考える必要があるね。」
 チズくん「地方では空き家が増えているから、そこを再利用していくのも、いいかもしれないね。」
 ホンくん「持ち主がはっきりしないと処分もできないから、はっきりしている間になんとかしたいものだね。」
 チズくん「外国の企業が買ってくって場合があるから、さらに複雑なことになりそうだね。」
 ホンくん「日本は周りが海に囲まれていて、外国から侵略されたことが少ないから、イメージがわかないので、対策が後手にまわってしまっているんだろうね。」
 チズくん「バブルの頃は、外国の不動産を日本の企業が買う話があったから、ちょうど逆のことが起こり始めているよね。」
 ホンくん「それでも、日本の企業が、外国の企業を子会社化することは今でもあるので、景気に左右されることの一つなのかもしれないね。」
 チズくん「現在の時点で、世界経済の上位にいる国も、いつまでもそのままということはなくて、入れ替わっていくということを考えると、先を見た対処法が必要だよね。」
 ホンくん「低成長時代でのやり方を考えなくてはいけないだろうね。」
 チズくん「他の国との連携を今よりも密にすることが必要かもしれないね。自国だけでやっていくことが難しくなっていくということだよね。」
 ホンくん「日本は自然災害が多い方だと考えられるから、少ないところとのパートナーシップを得るとともに、自然災害に対する対策を同じように多いところと共有していくことも必要だと思われるよね。」
 チズくん「それぞれの進んでいる点、助け合える点を出し合って、相互に協力できるといいよね。」
 ホンくん「かつて、トルコの難破船を助けたことにより、日本とトルコは良好な関係を築いてきたよね。相手国の困難な時に無条件ですくいの手を差し伸べる関係ができ上っているんだよね。」
 チズくん「ありがたいことだし、こちらもそれに見合う貢献をしたいものだよね。」
 ホンくん「備蓄はもちろん行っているけれども、普段から使用しながら、まわしていくことが無理がなくていいよね。」
 チズくん「急に使い慣れないものを使うというのは、リスクも高いし、ストレスもかかるので、避けたいところだよね。」
 ホンくん「おっと、そろそろ閉館時間だね。この話の続きはまた次の機会にすることにして、今日のところはお開きにしよう。それじゃ、おやすみなさい。」
 チズくん「そうだね、おやすみなさい。」
 おしまい