【9月20日】
涸沢の朝は早い。
3時半くらいから周囲のテントは動き出す。
バリエーションをやる人や縦走する人達は、暗いうちから歩き出すのだろう。
私は、シュラフの中でごそごそ寝返りを打ちながら明るくのなるのを待っていたが、トイレに行きたくなって4時半に起きた。
ヘッドランプに照らされた自分の息が白く光る。
気温は、2~3度くらいだろうか。
夜明けが近くなり、稜線のシルエットが見えてきた。
天気は問題なさそうだ。
東の空、前穂北尾根7・8のコルに日の出が近づいた。
雲が秋の空を感じさせる。
涸沢に朝がやってきた。
モルゲンロートにはならなかったが、雲一つない澄み切った空がなんとも気持ちがいい。
よく晴れているせいか、昨日よりも紅葉が進んだような気がする。
朝日はあっという間にテント場も照らし始めた。
フリーズドライのご飯をお茶漬けにして2杯食べ、体も温まった。
軽く準備運動をして、膝の様子を確かめる。大丈夫そうだ。
今日は北穂の往復なので、ザックの中も軽い。
水、行動食、レインウェア、ヘッドランプ、カメラ、財布、それぐらい。
6時20分。ぼちぼち行ってこよう。
テント場を横切り、涸沢小屋の横から登り始める。
南稜ルートの下半分は北穂沢を詰めることになる。
急登の連続だけど、ナナカマドの紅葉と奥穂や前穂の絶景を見ながら歩くのは気分がいい。
ところどころで立ち止まって写真を撮るのも、ちょうどよい休憩になる。
ルートが北穂沢を左にそれるようになると、南稜に取り付く鎖場が見えてくる。
渋滞の名所である。
登る人と下りる人で、どっちが先に行くのかタイミングが難しい。
紳士的な対応が求められる。(笑)
鎖二本とはしごをつないで、一気に50mくらいは高度を稼いでいるんじゃないかな。
岩自体はそれほど難しくないのだが、すれ違う場所が限られてくる。
まあ、渋滞待ちが休憩時間になってよかったと前向きにとらえた方が精神衛生上もよい。
中には、「こっちが先だ。」「どっちが先だ。」とカリカリされる方々も見受けらるが、ここまで来てイライラしてもしょうがないじゃないのさ。
南稜に取り付いてからも、見上げるような登り。
ルートは岩場が増え、気分も高まる。
写真にも映り込んでいるが、ほとんどの人がヘルメットを着用している。
この山域はヘルメット推奨ルートになったのだ。
昔はバリエーションをやる人しかかぶっていなかったが、一般ルートでも常識になりつつある。
落石、転倒、滑落、さまざまなリスクを考えると、かぶっておいて損はない。
今のヘルメットは軽いし、デザインもおしゃれなものが多いので、抵抗感が少ないのも着用率アップの一因だろう。
ヘルメットをかぶった山ガールもなかなかいかしているのである。
日差しが強く、標高もあるせいか、喉が渇いてしかたない。
水は1.5L持ってきたけど、登りで1Lは飲んでしまいそうだ。
塩分タブレットとミルクキャンディを交互になめながら歩く。
松濤岩が見えてくると、南稜も終わりが近い。
指導標を右に曲がる。あとちょっと。
この時期はトラバースルートの雪もなくなっているので、気持ちも楽だ。
最後の急登を詰める。空が近くなり、ピークに出た。
ヤッホー!
9時20分。北穂高岳登頂。
きっかり3時間で登れた。
360度の大展望。
遮るものは何もない。素晴らしいな~。
大キレットから槍までよく見える。
ちょっとアップで撮影。
槍がかっこいいな~。
振り向くと奥穂高岳。
いいね~、たまんないね~。
同じような写真を何十枚と撮ってしまった。
頂上直下にある北穂高小屋で大休止をきめこむ。
テラスは、登山者で大賑わいだ。
大キレットを通過してきた人、東稜から来た人、滝谷を上がってきた人はいたかな? そして私と同じ南稜から来た人が、それぞれの達成感に酔いしれるのだ。
冷たいコーラがうますぎる。
シュワシュワと喉を刺激するたび、「か~っ!」と呻いてしまうのだ。
1時間ほどゆっくりしてから下山を開始。
けっしてあわてない、いそがない。
鎖場もちょうど人の切れ目にあたり、ちゃっちゃと下降できた。
北穂沢に入れば、テント場も近くに見えてくる。
最後の水をごくり。
結局、水は登りで1L、下りで0.5L消費した。
山頂でコーラを1本飲んだので、水分摂取量は、合計1.85Lになった。
やっぱり水は2Lぐらい持った方が安心である。
12時20分。やあやあ、着いた着いた。
本日の行程は終了!
テントはまた増えたみたい。
もう今日やるべきことは何もない。
昨日は自粛していたビールで乾杯だ!
涸沢名物のおでんとビールは、最強コンビ。
マムートのビールジョッキ、お土産で買えたらいいのに。(と、みんな思っているはず)
涸沢カールの紅葉に雲の影が映る。
こんなロケーションで味わうビールなら、800円は安いもんだ。
テント場に戻ってひっくり返ると、前穂の上に月が出ていた。
テントを撤収して横尾まで下ることも考えたが、天気は心配ないし、急ぐ理由もない。
もう一晩、涸沢の夜を楽しみたい気持ちの方が断然強い。
とりあえず、昼寝、昼寝~。
昼寝から起きたら猛烈におなかがすいた。
時間はちょっと早めだけど、水を汲んで夕飯の支度。
今日は、フリーズドライの白米とレトルトのカレー。それから、元同僚から静岡のお土産でもらった中トロのツナ缶。これが美味いんだ。
カレーは、ダイソーの100円カレー。330gという大盛りがよろしい。
食べたらまた眠くなって、昼寝(夕寝?)の延長戦。
はっと目が覚めたら、テントの中が暗くなっていた。
ヒュッテにトイレと歯磨きに行く。
昨日よりふえたテントのおかげで、今夜の夜景も素晴らしい。
明日も晴れますように。
涸沢の朝は早い。
3時半くらいから周囲のテントは動き出す。
バリエーションをやる人や縦走する人達は、暗いうちから歩き出すのだろう。
私は、シュラフの中でごそごそ寝返りを打ちながら明るくのなるのを待っていたが、トイレに行きたくなって4時半に起きた。
ヘッドランプに照らされた自分の息が白く光る。
気温は、2~3度くらいだろうか。
夜明けが近くなり、稜線のシルエットが見えてきた。
天気は問題なさそうだ。
東の空、前穂北尾根7・8のコルに日の出が近づいた。
雲が秋の空を感じさせる。
涸沢に朝がやってきた。
モルゲンロートにはならなかったが、雲一つない澄み切った空がなんとも気持ちがいい。
よく晴れているせいか、昨日よりも紅葉が進んだような気がする。
朝日はあっという間にテント場も照らし始めた。
フリーズドライのご飯をお茶漬けにして2杯食べ、体も温まった。
軽く準備運動をして、膝の様子を確かめる。大丈夫そうだ。
今日は北穂の往復なので、ザックの中も軽い。
水、行動食、レインウェア、ヘッドランプ、カメラ、財布、それぐらい。
6時20分。ぼちぼち行ってこよう。
テント場を横切り、涸沢小屋の横から登り始める。
南稜ルートの下半分は北穂沢を詰めることになる。
急登の連続だけど、ナナカマドの紅葉と奥穂や前穂の絶景を見ながら歩くのは気分がいい。
ところどころで立ち止まって写真を撮るのも、ちょうどよい休憩になる。
ルートが北穂沢を左にそれるようになると、南稜に取り付く鎖場が見えてくる。
渋滞の名所である。
登る人と下りる人で、どっちが先に行くのかタイミングが難しい。
紳士的な対応が求められる。(笑)
鎖二本とはしごをつないで、一気に50mくらいは高度を稼いでいるんじゃないかな。
岩自体はそれほど難しくないのだが、すれ違う場所が限られてくる。
まあ、渋滞待ちが休憩時間になってよかったと前向きにとらえた方が精神衛生上もよい。
中には、「こっちが先だ。」「どっちが先だ。」とカリカリされる方々も見受けらるが、ここまで来てイライラしてもしょうがないじゃないのさ。
南稜に取り付いてからも、見上げるような登り。
ルートは岩場が増え、気分も高まる。
写真にも映り込んでいるが、ほとんどの人がヘルメットを着用している。
この山域はヘルメット推奨ルートになったのだ。
昔はバリエーションをやる人しかかぶっていなかったが、一般ルートでも常識になりつつある。
落石、転倒、滑落、さまざまなリスクを考えると、かぶっておいて損はない。
今のヘルメットは軽いし、デザインもおしゃれなものが多いので、抵抗感が少ないのも着用率アップの一因だろう。
ヘルメットをかぶった山ガールもなかなかいかしているのである。
日差しが強く、標高もあるせいか、喉が渇いてしかたない。
水は1.5L持ってきたけど、登りで1Lは飲んでしまいそうだ。
塩分タブレットとミルクキャンディを交互になめながら歩く。
松濤岩が見えてくると、南稜も終わりが近い。
指導標を右に曲がる。あとちょっと。
この時期はトラバースルートの雪もなくなっているので、気持ちも楽だ。
最後の急登を詰める。空が近くなり、ピークに出た。
ヤッホー!
9時20分。北穂高岳登頂。
きっかり3時間で登れた。
360度の大展望。
遮るものは何もない。素晴らしいな~。
大キレットから槍までよく見える。
ちょっとアップで撮影。
槍がかっこいいな~。
振り向くと奥穂高岳。
いいね~、たまんないね~。
同じような写真を何十枚と撮ってしまった。
頂上直下にある北穂高小屋で大休止をきめこむ。
テラスは、登山者で大賑わいだ。
大キレットを通過してきた人、東稜から来た人、滝谷を上がってきた人はいたかな? そして私と同じ南稜から来た人が、それぞれの達成感に酔いしれるのだ。
冷たいコーラがうますぎる。
シュワシュワと喉を刺激するたび、「か~っ!」と呻いてしまうのだ。
1時間ほどゆっくりしてから下山を開始。
けっしてあわてない、いそがない。
鎖場もちょうど人の切れ目にあたり、ちゃっちゃと下降できた。
北穂沢に入れば、テント場も近くに見えてくる。
最後の水をごくり。
結局、水は登りで1L、下りで0.5L消費した。
山頂でコーラを1本飲んだので、水分摂取量は、合計1.85Lになった。
やっぱり水は2Lぐらい持った方が安心である。
12時20分。やあやあ、着いた着いた。
本日の行程は終了!
テントはまた増えたみたい。
もう今日やるべきことは何もない。
昨日は自粛していたビールで乾杯だ!
涸沢名物のおでんとビールは、最強コンビ。
マムートのビールジョッキ、お土産で買えたらいいのに。(と、みんな思っているはず)
涸沢カールの紅葉に雲の影が映る。
こんなロケーションで味わうビールなら、800円は安いもんだ。
テント場に戻ってひっくり返ると、前穂の上に月が出ていた。
テントを撤収して横尾まで下ることも考えたが、天気は心配ないし、急ぐ理由もない。
もう一晩、涸沢の夜を楽しみたい気持ちの方が断然強い。
とりあえず、昼寝、昼寝~。
昼寝から起きたら猛烈におなかがすいた。
時間はちょっと早めだけど、水を汲んで夕飯の支度。
今日は、フリーズドライの白米とレトルトのカレー。それから、元同僚から静岡のお土産でもらった中トロのツナ缶。これが美味いんだ。
カレーは、ダイソーの100円カレー。330gという大盛りがよろしい。
食べたらまた眠くなって、昼寝(夕寝?)の延長戦。
はっと目が覚めたら、テントの中が暗くなっていた。
ヒュッテにトイレと歯磨きに行く。
昨日よりふえたテントのおかげで、今夜の夜景も素晴らしい。
明日も晴れますように。
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