退散～！

今週は真夏のような日が続いた。
極めつけは昨日。
朝から終日蒸し暑く、午後に降ってきたお湯のような雨でさらに蒸し暑さに拍車を掛けた。
息をするのも嫌になるような、ちょっと尋常でない一日だった。
こういうときにかぎって職場のエアコンが壊れたりする。
４基あるうち２基が壊れた。
壊れたのは自分の席に近い方だ。
総務に修理依頼を出したら、電話で故障の具合をしつこく聞いてくる。
らちがあかない。
壊れているんだから、さっさと見に来て、とっとと修理してほしい。

まぁ、むこうさんはエアコンの効いた部屋で電話をしているんだろうから、そんな灼熱地獄の中にのこのこやってきて、暑さでいらついた目にさらされたくはないだろう。気持ちはわからないでもない。
結局、そのまま一日は終わった。


昨日の悪運を引きずってか、せっかくの休みなのに、今日の午後か明日は出勤せねばならない。
上司からの電話待ちだ。


釣りに行くなら、今朝しかない。
疲弊した体にむち打って運転。
渓に入れば涼しい空気が待っている…と思ったら、大してそうでもなかった。
蒸し蒸しした空気は、谷間も同じだった。



入渓地点は、もの凄い藪になっていた。
ちょっと突っ込んでいくのをためらうほどだ。

雨に濡れた藪をかき分けていくと、右手にビリッと電気のような刺激が走った。



みるみるうちに腫れてきた。
どうやら何かに刺されてしまったようだ。
毛虫？毒草？

右手の痛みとしびれがどんどんひどくなる。

このしびれの具合は、記憶がある。
昔ニュージーランドに行ったときのことだ。
オンガオンガ（イラクサの一種）の群生地に突っ込んだとき、この植物の棘に全身を刺され、しびれと悪寒が３日間続いた。
その時の症状とよく似ている。

今回もそれに似たような植物が生えていたのだろうか？


痛みとしびれをガマンしてキャスト＆リトリーブするが、釣りにならない。
おまけに蜘蛛の巣がひどくて、それを払い除けながらの遡行は、まことにストレスが貯まる。
本来魚を掬うためのランディングネットは、蜘蛛の巣を払う道具と化した。



ルアーと同じようなサイズのチビヤマメが釣れたところで、もう限界。

暑さで汗は吹き出す。

蜘蛛の巣はロッドとラインと顔に絡む。

右手のしびれは止まらない。

なんだか首がチクチクすると思ったら、シャクトリ虫のような奴が這っていた。



蒸し蒸し、虫虫、蟲蟲、ムシムシ…


ううう…、もうだめだぁ～！


退散！　たいさぁ～ん！！