a green hand

はやりやまい



「きれいだね~」の第一声で玄関に現れたYさん。
帽子を被り、病後を思わせる姿が全然痛々しくない。

良かった!

不思議なぐらいに庭のバラたちは一斉に咲き出し歓迎モードである。
散ってもいい時期なのにスパニッシュビューティーさえしっかりと咲いてくれていた。

冬ごもりしていると言っていたYさんが太って穴から出てきたのだ。

病気とまだわからなかった頃の表情や後ろ姿に、頑張りすぎて疲れてるな~といつも思っていた。
あの雰囲気がすっかり消えている。

たくさん話した。
もう絶対再発しないんだよねと言ってYに笑われた。

何事にも絶対という言葉は無いはずなのにどうしても絶対という言葉があって欲しいと…思った。

明るく闘病生活を話し聞き笑った午後一杯の時間。
再発してもその時は寿命と思うから大丈夫と苦しかった抗がん剤治療を思わせた。

帽子を取って見せたYさんは加藤登紀子にとてもよく似て可愛かった。

私なら絶対に隠したいと人に見せたく無い姿なのにその行為にYの強さを感じた。

夕方の庭を母と私と3人でそれはそれはゆっくりと眺めた。



「今年の目標、達成した~」といって満足して帰って行った。

大きな流行り病気(彼女の命名)をして無理をしない生活をしていこうと反省しているようだった。
私も2人に1人の流行病にかからないとは言い切れないのだから。
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