時の記念日イコール結婚記念日
45回目(夫が数えた)だそうだ。
昨年の6月
夫は、煙草を吸いながら手のひらを見ていた。
私は庭仕事。
夫が「今年で何年目だっけ?」
数えるのが苦手な私の方を見て言う。
「40何年かじゃない……」
今、考えるといやにしみじみとしたその言葉
結婚記念日の翌日が夫の誕生日であるから記憶するに努力は要らない。
が、長いこと子供たちは、結婚記念日が夫の誕生日と思っていたらしく1日早くプレゼントが届いていた。
昨年のその記念日から、しばらく経った頃、夫の病院通いがスタートした。
病気が判明してから以降、家族を大きく揺さぶる日々となった。
母が我々の結婚40回目に記念樹として買ってくれたジューンベリーの木が西側に植えてある。
今、深く赤い色、より熟すと黒くなる実をつけてる。
昨年のこと、その木に生気が無くなり上の方に枯れた枝を確認、母も私も気づいていたが言葉に出せずにいた。
単に冬ごもりだったのかもしれないが夫の病気はそれほどに不安を掻き立てるものであった。
100日間の闘病により10キロ近く減った体重もほぼ回復した。
そして病気以前と以後では大きく夫の基本的な生活習慣が変わった。
人1人の命がなくなると深く関わった者は何がしか死者から与えられるものがあると思っている。
それが命を失うことなく我々家族に何がしかの意味を与えてくれたように感じる。
緊急入院時、もう死ぬと思ったから最後の一本と煙草を手にしたが手にとっただけで到底吸えなかった。
呆れる。
2人で旅する時の写真に煙草が一緒にに写っていないのはむしろおかしい。
煙草のない夫の日常は考えられないことであった。
今では私の方が大変うれしい。
臆病な夫は、思い出すのもいやなほど病院という場所で拷問に等しい大変さを味わった。
しかし生きたい気持ちが強かった。
それにジッと耐えた。(耐えられない私でなくてよかったと思うところが未熟者)
今年も結婚記念日が迎えられた。
ここまで別れずに続いた事、一番の功労者は一番近くにいて45年もの我々を知る私の母である。
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