「おもしろいね」と会うなり、娘はキュビズム展の感想をひとこと。
「私は戻ってもう一度見てくるからゆっくり観てきて」と言って別れる。
おっ!今日のセーターとスカート、なんてオシャレ……の娘への思いを抱きながら元の場所へと急ぐ。
1度目の鑑賞と2度目では作品の印象が変わるのがおもしろい。
近づいたり、遠目で見たり、心惹かれる絵があれば何度も通ったりと
そんな見方を楽しんでいる。
であるから、たとえ娘や夫や友人であっても、すぐ横で一緒に観ることは稀である。
夫は特にリズムが違うので私はついていけない。
夫の方ものったりした私の鑑賞方法には我慢できない。
マイペースな我が家の面々である。
娘と再び出会ったところでお腹すいたねと私。
今回も館内のレストランで遅い昼食を摂る。
館内での食事は、前回のマティス展で味をしめた。
1人での鑑賞なら私は食事を抜いたに違いない。
奨学金を出してもらったから…と今回は娘がコース料理をご馳走してくれるという。
娘は白、私は赤のグラスワインを注文した。
娘は現在、卒業を1年後に控えた、訳あり学生である。
チケットも学生1200円が適用される。
一般は2200円である。(高齢者割引はなしw)
コース料理はキュビズム限定◯食
最初のお料理に、「これってキュビズムだよね」
私は何も気にせず食べていた。
言われてみれば確かに。
テーマも考えず写真に残すこともしないで、食べている自分を笑った。
メインデッシュはちょっと考えてみた。
当たってないかもw
夫からの自由な時間のプレゼントは、とても素敵な5時間になった。
食事後、常設展を観た。
ル・コルビジェの建築、そして常設の国立西洋美術館の財産である絵画は見る価値がある。
時間が無く現代の方まで観ないでササっと終わってしまった。
また、ゆっくりと観たいものだ。
マリーアントワネット