プランターで青々として柔らかいレタスが育っている。
これは友が種を蒔き育てた小さな苗をプランターに植えたものである。
トマト一本もプランター。
近所のk君がプランターに入れて持ってきてくれたベビーリーフの様なサニーレタス。
イチゴもプランター。
ほかに、キッチンの前、長さ1メートル、幅20センチほどをレンガで囲んだ場所がキッチンハーブ用の畑というにはおこがましい。
であるからそこにはイタリアンパセリ、パセリ、バジル、大葉の苗が植え込まれ、
それと夫が親子丼を作るときに必ず買ってくるミツバをスポンジがついたまま根ごと埋め込んでおく場所である。
リビングから見えるプランターのレタスを採取しようと近づいた。
一本だけイタリアンパセリが見えた。
あれ?レタスと一緒にイタリアンパセリも入っていた、仲間はずれなので食べてしまおうと手を伸ばした。
?臭い、どうしてレタスの中にカメムシがいるんだろう。
カメムシはこの地方ではヘクサムシといって嫌われている。
小さい頃からの 馴染みの匂いである。
やだなぁ〜、洗えばとれるかなと思い、洗ってみるが洗っても臭いがとれない。
もしかしたら………
Aさんが苗をくれると言ったとき、パクチーは要らない?と電話で聞かれたのを思い出した。
即、お断りしたわけだったが紛れ込んだらしい。
イタリアンパセリと思っていたそれを嗅いでみるとそこがなんと強烈なカメムシの臭いである。
こんなにイタリアンパセリに似てるのかと思いシミジミとパクチーと対面した。
若い人はこれをたくさん食べるし、アジアン料理には魅力的らしい。
私は臭いだけでカメムシを連想してしまうし、子供の頃から嫌ってるカメムシの臭いを受け入れることはまだできない。
こんなことを思ってみた。
もし、カメムシに出会ったことのない人が先にパクチーに会い、好物になったなら、カメムシに出会ったときにその匂いに好感が持てるものだろうか。
都会に住む料理好きの娘がパクチーとか植えたらと言ったことがあった。
娘は田舎育ちだし、ヘクサムシも知っている。
となるとパクチーはそれを超える力を持っているのだろうか。
とブツブツ。
ようやく腰痛、目眩が落ち着き、美容室に行ってきた。
帰ってきた私にやっぱり髪は染めたほうが良いねと、夫がポツリ。
無関心な夫が気づくほどに酷い有様だったようだ。
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