とても楽しみにしていたその分、とてもがっかりだった。
夫もテレビをつけ、各地の金環日食のニュースを見ている?
が、新聞も広げている。
母が、窓辺に立ち、私も残念そうに空を見上げた、その瞬間である。
目に飛び込んできた雲間から光るシルバーの部分日食。
いそいで戸を開け、「見える!見えるよ」と母に言うと母は後づさりした。
「大丈夫よこんなに曇っているのだから、そのままで早く見て。お父さん早く!」
奇跡のような5秒間だった。
いや5秒もあったろうか。
夫が「卑弥呼のような人だな」と言い残し、またテレビの前で新聞に視線を下ろした。
卑弥呼?なんで私が?
未熟者にはもう少し卑弥呼について詳しいことを知らなくては夫の言葉は解せない。
私はとても感動していた。
元通りの全くの曇り空に、本当に今、見えたのだろうかと信じられなくなっていた。
母が「母ちゃんも見たんだからホントに見えたんだ」と私の不安に応えた。
私はシルバーに見えたけど何色に見えた?と聞くと
夫は白といい、母はオレンジと言った。
なんかとても変だが家族3人が同じ部分日食を確かに見たのだ。
こんなに感動的なのは、絶対にありえないと思った状態で瞬間的にも見えたからだと思う。
待っていて見えたのではなく窓辺から空を見上げた瞬間に厚い雲がほんの少し薄くなったのである。
綺麗というより、美しいと感じた。
下弦の細い月のように見えた。
夜、ブログでハルが金環日食を見ることができたと知った。
うれしかった。
寝坊なハルは見ていないだろうと思ったり、いや興味はあるはずと思ってみたり・・・。
いつもの癖で全てマイナーに考えながら気にしていた私は、ママと一生の
思い出になる瞬間を見ることができたと知り、それはそれはうれしかった。
ハルを一生懸命育てているママ、親子で見ることのできた、ご褒美のような金環日食
である。
ハルの住む町は、きれいな金環日食が望めるゾーンにあった。
晴れていたこと、そして、前日の日曜日が運動会で月曜日が振替休日という、いくつもの
要因の積み重ねがあって金環日食を見ることができたのである。
目に見えない、いくつもの事象に感謝せずにはいられない今日、5月21日であった。
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