9日間の断水である。
洗い物も困ったがお風呂が一番に困った。
洗濯は一切しなかった。
衣服は十分に足りているということだ。
温泉の無料提供があっても燃料のガソリンが非常時に備えておかないと
いけない。
温泉地までのガソリンは全く勿体無いのである。
4日間ぐらいは、体を拭いてすましたが、それ以上になるとなんとか
しないとと思うようになった。
幸い水が十分あるので、大きな鍋に湯をガンガン沸かし、お風呂場を暖房
し、水と湯を熱めに合わせて、体と頭をシャンプーする。
それで十分スッキリ感を味わえた。
この方法を教えると限界を感じたものからやり始めた。
結構コツが要る。
水が来たと思ったらまた断水になってしまった。
最初に歓び過ぎ、バスタブの水をすっかり抜いてしまった私は、またホース
で引く羽目になってしまった。 〈翌20日早朝〉
翌早朝、夫が子どものように水が出ると喜んでいた。
シャワーを浴び、満足できたらしい。
お風呂を欠かしたことのない夫だから、この長い間の断水は大変だった。
私もお風呂に入りたいと思ったが今度はバスタブにたっぷりと水が張ってあり
抜いて沸かすのは、まだその時期じゃないと思い、シャワーで髪を洗い
乾かした。
テレビでは原発3号機にたっぷりの水が入っただろうというニュースが流れて
いた。
それから水を抜き、いつでもお風呂に入れるように準備し再び寝た。
トイレの水も流れ、蛇口から水が出る喜びを味わった。
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