セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

ゲームの思い出たち vol.3『RPGツクール』シリーズ

2009年09月18日 14時39分53秒 | 【旧】コンテンツ集
※今回はネタバレはありません。…というか、ネタバレしようがありません。

今回は、ゲームを遊ぶゲームではなく、ゲームを作るゲーム。
『RPGツクール』シリーズの思い出話でも。


◆『RPGツクール』との出会い
私が始めて『RPGツクール』シリーズを知ったのは、中学3年生の頃でしたね。それ以前まで、そういったものがあることを知らずにいた私ですが、自分でゲームを作ってみたいという思いは、その頃から多少はあったと記憶しています。
で…ある日、めぐり合いで友達が持っているSFCの『RPGツクール2』を見て、ゲームを作れるものが身近にあったことに、感動したものです。

友達にお願いして、さっそく借りることに。当時、まだまだできることは少なかったですし、マップ作成の自由度もそこまで高くはありませんでした。が、それでもやっぱり、自分が思うように組み立てた通りにゲームが動いてくれるのは、嬉しかったものです。それで…まあ、当時はゲームをどうやって作るか?なんてことも知らなかったわけで、企画なんて全く練らずに、とりあえず触りながらやっつけで作ってみました。

結果、とりあえずストーリーの最初から最後まで作ることはできました。ただ、ストーリーはベタもベタで、しかも制作していた年齢的に、俗に言う「中二病」的なところもあったり。さらに、道中には必要最低限のものしか置いていないので、住人とか寄り道要素とか全くなかったですね。ゲームバランスもほとんど見ておらず、ラスボスは第4形態まであるという始末。クリアさせる気ありませんね(笑)
その後は、まあ…作って満足したということと、人に遊んでもらえるレベルではないことは当時の私でもだいたい分かっていたので、特に誰かに遊んでもらうこともなく『RPGツクール2』でのゲーム作りは終了しました。

ちなみに、ゲームのタイトルは「エクスプロード」。確か、当時のお古のパソコンで知った「エクスプローラー」という言葉をもじったもの…だったと思います。たぶん当時の私は、エクスプローラーがファイルをまとめて閲覧できるものだったので、「創造者」みたいな意味を持たせたかったハズなんですが、もじったせいで何の意味もないタイトルになったわけです(笑)


◆なんとかシリーズRPGを作成しようと思い…
2回目に触れたのは、PS1の『RPGツクール3』。これも友達経由で知ったんですが、当時の私はPS1を持っていませんでした。で、どうしようかな~と思っていたら…ちょうどその頃は、PS2が発売された直後!
…今思えばすごいな~、と。実は、PS2を買った理由って、『RPGツクール3』をやりたかったから…だったりするんです。
その為に、当時は4万円近くしたうえに品薄だったPS2を、探して購入しちゃったわけです。今となってはいい思い出…ですかな?

個人的には、この3がシリーズでは今でも一番作りやすいし楽しめるものだと思っていて、当時はできることが増えているのに、それはそれは驚いたものです。そりゃもうテンションも上がり、ガリガリと作っていましたね。
で、作ったのは「エクスプロードⅡ」!…なんと、ツクール2で作った作品の続編です(笑)いろいろ消化不良のままに制作を終えた前作なのに、無理やりその続編を作ろうとしたわけですよ。
しかし、元々の作品はその時すでに手元にありませんでしたし、ハッキリとは覚えていないしで、制作は難航。特技のエフェクトばっかり作って楽しんでいる日々が続いたものです(笑)

そこで出てきたのが、『RPGツクールGB2』でした。顔のグラフィックが使えることに興味を感じて、購入したと記憶しています。
で、このGB2で、以前に制作した「エクスプロード」を正式に作り直そうと考えたわけです。ストーリー、主要人物、主要の建物もそれなりに考えて制作し、以前よりはマシなものが完成しました。
で、その後同級生に貸して遊んでもらいました。…が、3分の1ほどいったところで、どうやら原因不明のデータリセットに襲われた模様。制作したゲームの内容も全部真っ白に。…まあ、仕方ないですね。こういうこともあります。

しかし、それなりの形のⅠを制作できたので、これで続編であるⅡの制作が、進むことになりました。地道にコツコツと作り…そして、完成しました。
(PS1の)メモリーカード3枚分の容量。制作期間は約350時間。想定プレイ時間は約15時間くらい?の「エクスプロードⅡ」。そして相変わらず、道中の要素はほとんど作っていなかったり(笑)
しかも、このゲーム、今のところ誰にもやってもらってないんですよね…。だって、いきなり「Ⅱ」ですからね。分からないですよね、そりゃ。

それ以後、『RPGツクール4』…は、容量過多とかバグとかでお話にならなかったので、『RPGツクール5』で「エクスプロードⅢ」を。『RPGツクールアドバンス』で、外伝になる「エクスプロード2.5」を制作しました。…残念ながら、どちらも完成しませんでしたが。
ツクール5は初の3D化で、まあそれはそれでアリだと思った一方、システムがかなり複雑なものになってしまい、制作意欲が持続しませんでした。一方、アドバンス版はむしろ非常に整った出来で、それなりに作っていたんですよね。…ストーリーの最初と最後だけ、ね(苦笑)


◆それ以外のRPGツクール
パソコン版のシリーズ作品では、一応『RPGツクールXP』を購入しました。ほぼ発売日に。コンシューマ版のものを触っているうちに、もっと自由度の高いもので作ってみたい!と思うようになったんですよ。
事実、パソコン版とコンシューマ版の徹底的な違いは、プログラムをオリジナルの形に書き換えられるということです。これによって、プログラムを覚えることができれば、戦闘スタイルは自由に変えられますし、下手したらRPGじゃないゲームを作ることもできちゃいます。
…が。そのプログラムを覚える環境もデータも知識もなく…結局、あまり触っていないんですよね。いつかは何か作ってみたいとは思っているんですが。ちなみに、サンプルゲームの「白い絆」というゲームが面白かったです。

あと、上記で紹介しなかったシリーズ作品としては…PS2で発売された無印の『RPGツクール』がありましたね。フルリアル3Dの。あれは酷かった…。
私も正直、興味を惹いていたのは、手描きで3Dマップが作れるツールだけだったので、それ以外はあまり期待していなかったんですよ。したら、見事に期待通りで…結局、何回か自由に3Dマップを作ってから売りました(笑)


◆RPGツクールで作るにあたって
個人的に思ったのは、こういうゲームを作る時って、あらかじめ遊んでくれる相手を見つけたほうがいいと思いました。
自分の作っているゲームが、実際に1人にしか遊んでもらえないと思っている場合と、実際に1000人に遊んでもらえると思っている場合では、制作のモチベーションが全然違うと思うんですよね。少なくとも私にはありました。
今、私はゲーム作りが趣味を超え、仕事にもなりました。仕事でのゲーム制作って、結果的に何千何万という人に遊んでもらえるということがある程度分かっているので、それだけでもモチベーションになるんです。大作になってくると、モチベーションを通り越して、プレッシャーにもなりそうですけどね(微笑)

それと、制作モチベーションを保つためには、簡単でもいいのであらかじめ内容をまとめましょう。5W1Hがいいですかね。
Who(誰が) … 勇敢な王子が
What(何を) … 支配者を倒す
When(いつ) … 西暦2100年
Where(どこで) … かつて日本と呼ばれた国で
Why(どうして) … 支配者に姫が捕らわれたから
How(どのように) … 共に戦う仲間を探して支配者を倒し、姫を助ける
行き当たりばったりで制作すると、ほぼ間違いなく途中で飽きたり、中途半端な完成度で終わってしまいます。『メイドイン俺』くらいでしたら行き当たりばったりでも充分作れるんですが、RPGとなると数十時間、数百時間はかかっちゃいますのでね。こういう計画を立てるのは、地味で面倒くさいと思うでしょうが、これをするだけでも途中で投げ出す確率は大きく減ります。

あとは、やっぱり一緒に作ってくれる人がいるといいですね。私は結局、ずーっと1人で制作してきましたが、いくら簡潔に作りやすくまとめられているとはいえ、それでも全てを1人で作るというのはかなり根気のいる話です。本来、ゲームは1人で作るものでもありませんしね。
また、1人ではなかなか形にならないことも、2人、3人といることで、話し合って色々な意見を聞くことで、まとめることができるようになったりします。


…そんなところですかね。
仕事でゲームを作っているとはいえ…もう1回ぐらいは自由にRPGツクールで、まともなRPGを完成させたいかも…と、切に思うpartygameでした。


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