チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「スペードの女王#10(場収めの景)途中まで」

2005年03月06日 20時34分03秒 | スペードの女王さまの黒槍責め
この第10曲は長いのである。拙者の缶詰られ状態も長かったのでる。
145年前の3月3日(といっても旧暦だから、今の4月中旬)も
時ならぬ降雪だった由。
旧米沢上杉藩上屋敷があった桜田門外に待ち伏せてた
水戸の脱藩士十数名(ひとりだけ、脱薩摩藩士)が、
登城途上の大老井伊直弼の駕籠に発砲し、すでに落命してた同人を
外に引きずり出し、その首を切って、白銀の世界を赤く染めたのである。
3月3日の夜は東京にも雪が降ったのであるが、拙者が一時帰宅したのは、
3日未明で、まだ雪ではなく雨だった。祝田橋あたりは工事中だったが、
個人タクシーの車体前半分がグシャッとなって止まってた。
ギュッと挟まれてたらしき運転手が引き出されるのをのを見てしまった。
血で赤染衛門状態である。気の弱い拙者、とっさに一首。
「やすらはで、寝なましものを。小夜更けて、傾くまでの、『突き』を見しかな」
江戸城のお堀のbankもその光景を見てたことであろう。拙者、
祝田橋交差点を直進せず左折して、浪士どもが集合した愛宕山下を通った。
そのまま進むと、T京プリンスホテル前にぶつかるのである。
武蔵野鉄道・同百貨店の短期2代目の「政治」力が衰え、
3代目も万策尽きて逮捕されに警視庁に向かう前に投宿してたホテルである。
GHQによる皇族解体を受けて、その邸宅を払いうけて、
そこにホテルを建てたから、「プリンス」ホテルなのだそうである。
ときに、プリンスといえば「プリティ・プリンセス2」のお婆さま役は、
沢田研二も大好きで手前のニックネームにまでしたという
ジュリー・アンドゥルーズである。「メリー・ポピンズ」や「テン」
のときと別人のようである。が、若いアン・ハタウェイは、TVドラマ
「ゲット・リアル」のときと「ミア」やまることはないのである。
ちなみに、バブル時代、拙者がおねぇちゃんどもに宝石をねだられた店は、
ジュエリー・ツツミである。さて、チャイコフスキーである。
リステッソ・テンポ(四分=付点四分)、3/4、3♭。
ジュリー:「さあさ、リー座さまの婚約祝いの二次会はお開きざます」
お嬢さんがたは順にリーザにいとまを告げる。パレアナは
リーザの沈んだ様子をあいかわらず気にかける。が、リーザは否定。
→C。リーザ:「エレ公にも、よけいなことチクらないで」
→無調号。ポリアンナはリーザに、「じゃぁ、ニッコリしなさい。
お坊さんは読経、女は愛嬌よ」とアドヴァイス。
→アンダーンテ・ノン・トゥロッポ、3/4。
♪【【○ミ<♯ファ<♯ソ<シ>ラ】】|ラー>♯ソー♪
と、コルアンが両翼vnのトレモロにのせて歌う。
もすこしあとでリーザがモノロぐ、「この涙はなんなの?」
の動機であるが、それは「ハ短」で歌われる。
♪【【○g<a<h<d>c】】|cー>hー♪
である。いっぽう、「サン・ジェルマン」「女帝を思わせる伯爵夫人」
「ゲルマン」が「鍵」であるこのオペラであるからして、
「アッラ・テデースカ(都都逸ふうに)」章(2♭=b dur=
「g」 moll)を「余分に」持つ「3番交」の「エレジー章」の、
♪ミーー>レ>ドー|ミーー>レ>ドー|<ソー>ミ、ミミ<ラ♪
ではじまる「あまくせつない節」の途中でも、3/4(実質、2♭)で、
♪【【g<a<h|<d>c】】、>g<b<d>c|fーー♪
と、嘆き悲しんでた、のである。ついでに触れれば、この節は、
♪ドーー、<レ<ミ<ファ|<ソーー、<レ<ミ<ソ|>ドーー、
 <ミ<ファ<ソ|<ラーー♪
と、この「スペードの女王」のこのナンバーのもっとあとで
リーザとゲルマンによって歌われるデュエットの「愛の主題」、
さらには、2幕で選レーツキィ公爵によって切々と歌われるアリアの節、
にも通じてる、のである。さて、召使のマーシャに、
リーザ:「窓は開けたままにしといて」
マーシャ:「お風邪を召されては……お嬢さま」
リーザ:「いいの、マーシャ。あたたかくて気持ちのいい夜じゃない」
マーシャ:「では、お着替えを」
リーザ:「いいわ。ひとりでできるから。もう、さがって」
マーシャ:「もう遅うございますから」
リーザ:「リーヴ・ミー・アロウン」
そう言い残し、ダイアナはパリの空の下、
トンネル内に永遠に消えたのである。
「毛主義者」ポル・ポトに大量の地雷を売り渡してたのが
同志たる人民共和国であり、
クメール・ルージュが埋めた地雷を踏んで死んだり足を失ったりしたのが
カンボジア王国国民であり、
ロイアル離婚してからは地雷撲滅キャンペーン活動家となったのが
無学歴のダイアナであり、
爾来、今でも大金をはたいて、せっせと取り除いてる後始末屋が
極東諸国の目のかたきたる日本国である。
こういう事実は、ウソ築地デスの「歴史書」には絶対に載らない。
♪オゥ~~~~~~~、プリィ~~~~~~ズ、
 ステェ~~~~~ィ・バィ・ミィ~~~~~、
  神ィ~~~ラァ~~~~~~~♪
どうやら、「『歴史の見直し、過去の清算が必要』と発言する」ことは、
「天に唾を吐く」と同値らしい。いっぽう、一重瞼の過去を清算するために、
二重にする整形手術を受けることは有意義のようである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「スペードの女王#9(景と女家庭教師のアリオーゾ)」

2005年02月16日 15時57分09秒 | スペードの女王さまの黒槍責め
アンダーンテ、C、無調号。
将来、槍振雄の妻となるアン・ハタウェイお嬢さまのお婆さま兼家庭教師役
ジュリー・アンドゥルーズ女史が入ってきて、
「お嬢さんがた、このガヤガヤ・ペチャクチャは、
いったいぜんたい・一帯仙台、どこから出てるんざぁますかっ?
しゃべクヴェルの、ナーントカならぬざぁますかっ?
家庭教師のあたくしの立場がござぁません。あんマリアなかとですか?」
と、どやしつける。お嬢さまがたは右往沙翁して、パニクる。
情に沙翁さしてばかりいても結局は流されるのである。それはともかくも、
独クラのオブリガードは、3幕緒曲の「兵舎の起床ラッパ」のようである。
→アッレーグロ・モデラート、9/8、3♭。
女家庭教師(クヴィルナーントゥカ)の、ほとんどレチタティーヴォ、
のようなアリオーゾである。「ドレミの歌」ではない。であるから、
「『re』~はlemonの『le』~~~ざんすかぁ~~~?」
とはレスポンスしない。ただ、号令あるのみである。
「気をつけっ、レイっ!」
ちなみに、リチャード・ロジャーズの
「ダ・サウンド・オヴ・ミューズィク」のメイン・テーマ、
♪【ソー<ラー>ソ>ファ|>ミーーーーー>レ>ド|シー】>ラー<シーーシ♪
は、チャイコフスキーの死の年のpf曲集「18の小品」(op.72)の
第「12」曲「レスピエグル(悪戯っ子……イタリア人顔のおちびちゃん、
というわけではない)」の「物真似っ子」である。が、アリアが世話するのは
オーストリアの退役海軍大佐んちのお子さまたちである。ちなみに、
(エォスタライヒに、か・か・か・海軍?)と普通は疑問に思うのである。が、
実際に存在したらしい。第1次大戦時には、
巡洋艦「皇妃カイザリン水魚・エリーザベト」号が、
チャイナのチンタオ沖で日本の艦隊と遭遇して、日本側から、
「逃げれば砲撃しない」と情けをかけられたほどの弱体ぶりだったとか。
それらはともかくも、vnの、
♪○ド<ミ<ソ<ド<ミ・<ソソソソソソ|ソ<ラ>ソ>ミ>ド>ラ・>ソ♪
が、ひたすら「おおらか」に響くのである。
韓国及び日本へ向けて配備された「北の国から」の飛車核スカッド・ミサイル、
♪キムキムニー・キムキムニー、キムキムッ・チェリ~~~♪
の脅威への逆威嚇のため、横須賀に停留してたキティ・ホークが、
つい数日前に緊急出港、日本海に展開されたのであるが、
「邦衛」さん以外の多くの邦人は、さだめし・さだまさし、
そんなことには無頓着にちがいない、かのような「おおらかさ」である。
♪ひろせがわ……ド<ミ・<ソソソ、
 ながれる|きしべぇ……ソソソソ|ソ<ラ>ソ>ファ♪
なのは「青葉城恋歌」である。仙台といえばアンリ・牛タンである。
♪ヴュ~タン飛んでく、テェ~~ツジン、
 ニジうハぁ~シぃ~ゴぉ~~~~~♪
私がショウボウのときに読んでた横山光輝である。いっぽう、
タクシーの運転手に「他の車の上を飛んでけ」と無理強いしたのは、
横山やすし師匠である。明日は、
「アメリカの思い出(ヤンキー・ドゥードルによる
コックドゥードゥルドゥー・ブリュレスクふう変奏曲)」
でも聴くことにしょう。もち、リーラ・ジョセフォウィッツ女史のCDで。
ちなみに、米軍の空母は全「12」隻。
「キティ・ホーク」とは、ライト兄弟が初飛行を成功させた地の名が由来である。
戦闘機の着艦ができる空母だから「基地ィ・ホーク」というわけではない。
また、人類初動力飛行の前年、NYに生まれたのがリチャード・ロジャーズである
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「スペードの女王#8(合唱を伴うロシア小唄)」

2005年02月05日 18時49分42秒 | スペードの女王さまの黒槍責め
凶悪犯罪が三河安城で起きたことが報道されてた。
凶悪犯の典型は、母親からの愛・躾を受けれなかった者、である。いっぽうで、
さる機関が行った調査で、結婚後も女性が仕事を続けることに
賛同するヒトが半数を越えた、とかいう報道もされてた。
女性の社会的権利確立、おおいにけっこうである。願わくば、
凶悪犯の母、にならないでいただきたいものであるが。さて、
私の年代の男の中で人気を二分してたのはタレント飯島直子女史と、
ちかごろ「当て逃げ事件」で久々に話題になった小泉今日子女史である。
私個人はどちらにも惹かれないのだが、おもしろいことに、
飯島直子女史はいまだに人気がある。その直子女史であるが、
出演してるTVCMのほとんどで、それが「あたりマエダ」というように
歌をうたってるのである。歌をうたわせなさい、というのを、
CM出演契約の条項に含ませてるかのごとくである。
それだけ歌うことが好きなのかもしれないが、好きなことと巧拙は、
おなじく南でも南南東と南南西ほど別ものであり、同一視してはいささか乱暴である。
粗野、といえば、そやった……
アッレーグロ(4分音符=それまでの8分音符)、2/4、3♯。
(乙女らは弱拍に手拍子を打ち、強拍で手揉みをする)
♪ミンミ・ミミ|<ファ>ミ・>レレ|<ミミ・<ソー|>レ>ド<レー♪
「ヌ-カ、シビェーチク・マーシェンカ(マリーヤのニックネイム)、
 ティ・パチェーシ・パプリャシー。
 アィ、リュリ・リュリ・リュリ、
 ティ・パチェーシ・パプリャシー。」
(拙大意)さあさ、かわいいマーシェンカ。
     気晴らしに踊ってくれまーしぇんか?
     ジャン・バティスト・リュリのように杖で拍子をとって、
     気晴らしに踊ってくれまーしぇんか?
     両手をそれぞれの脇腹につけて、あんよをすばやく動かして、
     みんなを喜ばしておくれ。
     おっかさんが訊いたら、「オッケー牧場!」って言えばいいよ。
     でも、おっとさんが尋ねたら、俵のネズミが米食って
     「朝までキャァキャァTV放映チュウよ!」って言っちゃいなよ。
     カレシがブーたれはじめたら、
     「ずいずいずっころばしと失せやがれ!」ってお言い。
この箇所の作詞はチャイコフスキー自身なのだそうである。
美しいものだけでなく、節といい歌詞といい、チャイコフスキーには、
このように粗野で下卑たものも作れる才能があったのである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「スペードの女王#8(景、ポリーナのロマンス、まで)」

2005年01月31日 22時10分01秒 | スペードの女王さまの黒槍責め
リサ&パレアナのデュエットが終わると、
アッレーグロ・ノン・トロッポ、C、1♯。
♪ミミ<ファ<ラン>ソソ♪
お友だちからの大喝采。そこで、リーザは、
♪えぃ、ポ~リャ。えぃ、ポ~リャ。もぉひぃ~とぉ~つぅ~、
えぃ、ポ~リャ♪と、親友の独唱でのアンコールを促す。
が、ポーリャ(パリーナのニックネーム)はボンクラな友ではない。
リーザの心の動揺を見逃してなかった、のである。
そこで、ポーリャが歌ったのは、悲しい歌であった。
ポーリャはクラヴィーアの前に座って弾き語る。
→アンダーンテ、6♭。
「白鳥湖」2幕#13-5とおなじ「変ホ短」である。
pfの悲しい分散が「3度」上昇下降する。
♪ラ|ラーーーー<レ>ラ<シ|<ドーー>シ>ラー○
 ラ|ラーーーー<ファ>♯ド<レ|<ミーー<ファ>ミー♪
歌詞の途中に出てくる語に、「アルカーヂィ」というものがある。
その語源は「アルカディア」。古代ギリシア、ペロポネソスの理想郷である。
でもまぁ、理想郷なんてもんがほんとにアルカディア? と、
ベタなオヤジダジャレでもたれてみたくなるが、ポーリャはこう歌うのである。
(拙大意)「金色の夢の中に出てくる愛だけが、
      私に幸福を約束してくれました。でも、
      そのような理想郷で私が得た『ついのすみか』は、
      墓、墓、墓、だったのです」
ある意味、とてもマギーラわしいひとふしである。
婚約のお祝い会で、そんな不吉な内容の歌を歌うなんて。が、
ポーリャはボンクラな友ではないのである。
チャイコフスキーは、自作の他のオペラ類でも、「結婚を不幸のひきがね」
と登場人物に主張させる場面をちりばめてるのである。当然である。ところで、
我が国で「柳の下に幽霊」というイメージが「植えつけ」られてるのには、
世阿弥の長男元雅作「隅田川」という下地=ドジョウ、
があったからである。ときに、泥鰌鍋を柳川というのは、
江戸時代に隅田川両国橋沿いの横山町にあった
「柳川」といううらメシヤの店名に由来する、という説が、
筑後柳河の「おはな」しに伝えられてる、
土手の柳葉=牛蒡の笹掻き説と人気を二分してるらしい。
いやこれは、「タチバナし」で聞きかじったお話である。
さて、曲はポリーナのロマンスの節を独クラが情感たっぷりに復唱すると、
一同みな、およよと泣き崩れ、涙で袖を濡らさぬものはなかったことだなぁ、
である。そこで、パレアナは、
「私ったら、おセンチ(死語)になっちゃったわ。だって、
リサが結婚を控えてブルー(死語)になっちゃってるんだもの。
でも、これじゃいけないわ。リサを元気づけるために、
さあさ、みんな、陽気なロシア民謡ドンパン節をうたいましょう」
と一同をアジり(死語)、部屋は歌声喫茶と化すのであった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「スペードの女王/1幕2場緒曲#7(女声デュオ)」

2005年01月31日 21時58分29秒 | スペードの女王さまの黒槍責め
伯爵夫人邸のリーザの部屋。
婚約祝いに、リーザのお友だちがいっぱい集ってる。
友人のパリーナやチップマックらに囲まれ、
リーザは今日のできごとをあれこれクラヴィーアの前に座って、
「よかった探しゲーム」に興じてる。
アンダーンテ・モッソ、3/4、1♯。
pfの単調な伴奏にのって、
♪ソー|>レン>ド<レ<ミ<ファー|ー<ソ>ファ>ミ>レ>ド|
 <レ(tr)ーーーーー|<ミー○○♪
と、横笛の「デュエット」が奏でる。そして、リサ&パレアナのデュオ。
kiroroの金城綾乃も歌ってる図、と思えば、
苦しいが、いささかの見当にはなる。
リサ&パレアナ:「もう日没よ。暗くなっちゃったわ。
          でも、そのお蔭でお月さまが見れるんですもの。
          夜がこなければ、コウモリのおじさまだって、
          虫ごはんが食べれないわ。夜がなくてはならない物や
          人たちの気持ちも、分かルナ~」
貴族のお嬢さんがたの邪気のないデュエットである。
音楽は、pfがクラヴィーアとして使われてる。いずれにしても、
3幕もののオペラの第1幕、という序盤に、鍵盤楽器である。
モーツァルト作「ドン・ジョバンニ」における
♪ドォ~ン、ドォ~ン、パァ~ン、パァ~ン、
 ドォ~ン、ファ~ン・ファァ~~~ン。
 ドォ~ン、ドォ~ン、パァ~ン、パァ~ン、
 ドォ~ン、ファ~ン・ファァ~~~ン。
 ドドパァ~パ、ドドパァ~パ、ドドファ~ン・ファァ~~ン♪
という「ドンパン節」ばりの楽器起用である。
いやぁ~、泣かせん・なぁ~。ちなみに、
チャイコフスキーには、op38の「6つのロマンス」の第1曲、
「ドン・フアンのセレナーデ」という歌曲がある。
♪ミ<(シ>)ラ>♯ソ<ラ<シ、|<(レ>)ド>シ<ド<レ、
<(ファ>)ミ>♯レ|<ミ<ラ、>ミ>レ>ド>シ|>ラ♪
という「ギターふう」な伴奏が附く。これがまた、グリーグの手になると、
「アニトラの踊り」にヘンゲしてしまう。「マネトラの踊り」ではない。
それはともかく、「夜の静寂の中で堤に立つしなやかな柳の葉擦れ」
という風情は、故高田浩吉の「大江戸出世小唄」、
♪土手ぇ~のやぁ~なぎぃ~は、かぁ~ぜまぁ~かせぇ~~。
 好きぃ~なあぁ~の子ぉ~は、くぅ~ちまぁ~かせぇ~~。
 ええ、しょんがいなぁ~~、ああ、しょんがいなぁ~~♪
という趣に相通ずる、と感じるのは私だけのようである。
さて、ここで登場した「パリーナ」は、リーザの親友だそうである。
♪ポォ~リャ~は、よいぃ~子ぉ~だ、ネンネぇ~だしなぁ~~♪
というような純な娘である。この場のあとに控える2幕3場では、
 ゲルマンの親友トームスキィ伯扮する「ズラト(金)ゴール(山)」という、
 カネは持ってても頭はズラトいうオヤジの誘いを振り切り、
 貧しくも純朴な羊飼いとのつつましい愛をつらぬくプリリェーラのお話、
という神話劇が挿入されてるのであるが、その
貧しくも純朴な羊飼いミロフゾールを、チャイコフスキーは、
このパリーナに男装させて演じさせてるのである。イミシンである。
浅草のレヴィュー喜劇の清水金一ならシミキンである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする