チャイコフスキーのバレエ「眠れる森の美女」の第28曲"Pas de Deux"は、
オロル姫とデズィレ王子によって踊られる。そして、
1)タイトル無し(導入) [Allegretto、6/8拍子、1♯]
2)Entree(アントレ=登場) [Allegro moderato、6/8拍子、1♯]
3)Adagio(アダージョ) [Andante non troppo、6/8拍子、無調号]
4)Variation(ヴァリヤスィヨン)1 [Vivace→Prestissimo、6/8→2/4拍子、無調号]
5)Variation(ヴァリヤスィヨン)2 [Andantino、2/4拍子、3♯]
6)Coda [Allegro vivace、2/4拍子、4♯]
という6つで構成されてる。その2)。
オロル姫とデズィレ王子が舞台に現れる。
[Allegro moderato、6/8拍子、1♯]
ヴィオーラが****♪●ソ>♯ファ<ソ<ラ>ソ♪
という16分音符の同型反復を刻む中、
ファゴット2管のユニゾンと、その10度下を重ねるチェロが
下降音階をかぶせると、
フルート2管+vnプリーモとそのオクターヴ下のコルノ・イングレーゼ+vnセコンドが、
優美な主題を奏する。
***♪●ミ<ファ│<ソー<ラ・<シー<ド│ドー>シ・
●シ<ド│>シー>ラ・●ラ<シ│>ラー>ソ♪
この主題は4小節1ユニット*2で構成されてる。
オクターヴ高くされて主題確保される。推移は、
***♪●ソ>ファ│>【ミ>レ>♯ド・<レ、<ミ<ファ│<ソ<ラ<シ・
<ド】、>ソ>ファ│>【ミ>レ>♯ド・<レ、<ミ<ファ│<ソ<ラ<シ・
<ド】、<ミ>レ│レー>ド・ー、ド>シ│シー>ラ・
ー、ラ>ソ│ソ>ファ、>ミ・>レ、<ミ>レ│<ソ>ミ>レ・
>ド、<<ミ>レ│レー>ド・ー、ド>シ│シー>ラ・
ー、ラ>ソ│ソ>ファ、>ミ・>レ、<ミ>レ│<ソ>ミ>レ・
>ド♪
と、これもまた品がいい高貴な旋律である。ところで、この
【ミ>レ>♯ド・<レ、<ミ<ファ│<ソ<ラ<シ・<ド】
の部分は、
***♪●ソ>ミ、・【ミ>レ>♯ド、│<レ<ミ<ファ、・<ソーー│
ー、<ラ<シ、・<ド】>シ>ラ、│>ソー>レ、・レーー♪
という【リラの精の主題】の一部から採られてるのである。
いっぽう、
この曲と同じく[1♯=ト長調]であった
【第17曲 panorama(パノラマ)の主題】が、
***♪ドー>シ・ー>ラー│>ソー<ラ・ー<シー│
<ドー>シ・ー>ラー│>ソー>ファ・ーーー│
>【ミー>・レー>♯ドー│<レー<・ミー<ファー】│
<ラー>ソ・ー>♯ファー│<ソーー・ー<ラ>ソ♪
と、やはり【リラの精の主題】の一部を採ったものであった。
オロル姫とデズィレ王子との結びつき、将来の幸福が
リラの精のおかげであることを、
チャイコフスキーはそうして示唆してるのである。曲は、
***♪ミ<ファ│<ソー<♯ソ・<ラー<シ│シー<ド・
●ド>ラ│<ドー>シ・●<レ>シ│<レー>ド・
<ミ<ファ│<ソー<♯ソ・<ラー<シ│シー<ド・
●ド>ラ│<ドー>シ・●<レ>シ│<レー>ド・
●>♯ファ<ソ│<ラー>ソ・●>♯レ<ミ│<ファー>ミ・
●>シ<ド│<レー>ド・<レー>ド│●ド<レ・<ミ●●(フェルマータ)♪
と閉められる。この曲は、47小節という短いものながら、
終始ト長調を押しとおす。
この上品な曲を聴いたり頭の中に浮かべたりすると、
我が子をある病で亡くした近所の医院の先生が
その病状と似てると私の体を危惧して、
某国立大学の医学部の教授に診察を依頼した。両親と祖父に
そこに連れてかれた4歳のときの断片的な記憶が蘇る。
"大学病院"の教授室で診察は行われた。
大理石造りの重厚な建物で、ガルニェのパリ・オペラ座のような
階段と吹き抜けと高い天井が威圧感をもって迫ってきた。
金属パイプに白い布が張ってある仕切りの中のベッドに
寝かされた記憶がある。そのときに見えた天井の模様は、
のちのちも怖い模様として私の頭の中を支配した。
診察から1週間、その結果を訊きに連れてかれた。このときは
私を引き連れたのは父だけだった。もう
箱根温泉への親族旅行を予約をしてあったので、
私と父だけが病院に出向いて、あとから向かったのである。
幼かっただけでなく、なにしろ、
戸田恵梨香女史と二宮和也の顔、そして、
蝦名正義騎手と日本の坊主のようなヘアスタイルをしたつもりらしい
画家ゴッホの顔を見分けれないほど未だに拙脳なる私は、
そのことがよく理解できてなかった。ために、
母親から捨てられたのではないかと勘違いをして、
とても不安にかられたという気持ちだったことが思い出される。
(なんでボクだけ病院に行くの?)
明治マーブルチョコレイトを渡された私は、大学病院の
教授室の大きな机と椅子がとても恐ろしいものに見えた。
不思議とこのときの「におい」の記憶はない。が、
このことがのちに一時的に医学の道に進もうと思った自分を
思い留めた一因でもある。結局、
私の体はなんということもなかった(というか病名不詳)ので、
無事、父と私は遅ればせながら新宿駅から小田急ロマンスカーに乗って
"田舎"に降り立った(と、そのときの私は思った)。その後も
何度も箱根には家族や親族ぐるみで行ったが、今では
箱根のどこだったか思い出せないが、そのときの、
雪に半ば覆われたせせらぎが流れる光景だけが、
鮮明に脳裏に焼きついてる。そして、
母親や叔母たちの笑顔と笑い声が……。
オロル姫とデズィレ王子によって踊られる。そして、
1)タイトル無し(導入) [Allegretto、6/8拍子、1♯]
2)Entree(アントレ=登場) [Allegro moderato、6/8拍子、1♯]
3)Adagio(アダージョ) [Andante non troppo、6/8拍子、無調号]
4)Variation(ヴァリヤスィヨン)1 [Vivace→Prestissimo、6/8→2/4拍子、無調号]
5)Variation(ヴァリヤスィヨン)2 [Andantino、2/4拍子、3♯]
6)Coda [Allegro vivace、2/4拍子、4♯]
という6つで構成されてる。その2)。
オロル姫とデズィレ王子が舞台に現れる。
[Allegro moderato、6/8拍子、1♯]
ヴィオーラが****♪●ソ>♯ファ<ソ<ラ>ソ♪
という16分音符の同型反復を刻む中、
ファゴット2管のユニゾンと、その10度下を重ねるチェロが
下降音階をかぶせると、
フルート2管+vnプリーモとそのオクターヴ下のコルノ・イングレーゼ+vnセコンドが、
優美な主題を奏する。
***♪●ミ<ファ│<ソー<ラ・<シー<ド│ドー>シ・
●シ<ド│>シー>ラ・●ラ<シ│>ラー>ソ♪
この主題は4小節1ユニット*2で構成されてる。
オクターヴ高くされて主題確保される。推移は、
***♪●ソ>ファ│>【ミ>レ>♯ド・<レ、<ミ<ファ│<ソ<ラ<シ・
<ド】、>ソ>ファ│>【ミ>レ>♯ド・<レ、<ミ<ファ│<ソ<ラ<シ・
<ド】、<ミ>レ│レー>ド・ー、ド>シ│シー>ラ・
ー、ラ>ソ│ソ>ファ、>ミ・>レ、<ミ>レ│<ソ>ミ>レ・
>ド、<<ミ>レ│レー>ド・ー、ド>シ│シー>ラ・
ー、ラ>ソ│ソ>ファ、>ミ・>レ、<ミ>レ│<ソ>ミ>レ・
>ド♪
と、これもまた品がいい高貴な旋律である。ところで、この
【ミ>レ>♯ド・<レ、<ミ<ファ│<ソ<ラ<シ・<ド】
の部分は、
***♪●ソ>ミ、・【ミ>レ>♯ド、│<レ<ミ<ファ、・<ソーー│
ー、<ラ<シ、・<ド】>シ>ラ、│>ソー>レ、・レーー♪
という【リラの精の主題】の一部から採られてるのである。
いっぽう、
この曲と同じく[1♯=ト長調]であった
【第17曲 panorama(パノラマ)の主題】が、
***♪ドー>シ・ー>ラー│>ソー<ラ・ー<シー│
<ドー>シ・ー>ラー│>ソー>ファ・ーーー│
>【ミー>・レー>♯ドー│<レー<・ミー<ファー】│
<ラー>ソ・ー>♯ファー│<ソーー・ー<ラ>ソ♪
と、やはり【リラの精の主題】の一部を採ったものであった。
オロル姫とデズィレ王子との結びつき、将来の幸福が
リラの精のおかげであることを、
チャイコフスキーはそうして示唆してるのである。曲は、
***♪ミ<ファ│<ソー<♯ソ・<ラー<シ│シー<ド・
●ド>ラ│<ドー>シ・●<レ>シ│<レー>ド・
<ミ<ファ│<ソー<♯ソ・<ラー<シ│シー<ド・
●ド>ラ│<ドー>シ・●<レ>シ│<レー>ド・
●>♯ファ<ソ│<ラー>ソ・●>♯レ<ミ│<ファー>ミ・
●>シ<ド│<レー>ド・<レー>ド│●ド<レ・<ミ●●(フェルマータ)♪
と閉められる。この曲は、47小節という短いものながら、
終始ト長調を押しとおす。
この上品な曲を聴いたり頭の中に浮かべたりすると、
我が子をある病で亡くした近所の医院の先生が
その病状と似てると私の体を危惧して、
某国立大学の医学部の教授に診察を依頼した。両親と祖父に
そこに連れてかれた4歳のときの断片的な記憶が蘇る。
"大学病院"の教授室で診察は行われた。
大理石造りの重厚な建物で、ガルニェのパリ・オペラ座のような
階段と吹き抜けと高い天井が威圧感をもって迫ってきた。
金属パイプに白い布が張ってある仕切りの中のベッドに
寝かされた記憶がある。そのときに見えた天井の模様は、
のちのちも怖い模様として私の頭の中を支配した。
診察から1週間、その結果を訊きに連れてかれた。このときは
私を引き連れたのは父だけだった。もう
箱根温泉への親族旅行を予約をしてあったので、
私と父だけが病院に出向いて、あとから向かったのである。
幼かっただけでなく、なにしろ、
戸田恵梨香女史と二宮和也の顔、そして、
蝦名正義騎手と日本の坊主のようなヘアスタイルをしたつもりらしい
画家ゴッホの顔を見分けれないほど未だに拙脳なる私は、
そのことがよく理解できてなかった。ために、
母親から捨てられたのではないかと勘違いをして、
とても不安にかられたという気持ちだったことが思い出される。
(なんでボクだけ病院に行くの?)
明治マーブルチョコレイトを渡された私は、大学病院の
教授室の大きな机と椅子がとても恐ろしいものに見えた。
不思議とこのときの「におい」の記憶はない。が、
このことがのちに一時的に医学の道に進もうと思った自分を
思い留めた一因でもある。結局、
私の体はなんということもなかった(というか病名不詳)ので、
無事、父と私は遅ればせながら新宿駅から小田急ロマンスカーに乗って
"田舎"に降り立った(と、そのときの私は思った)。その後も
何度も箱根には家族や親族ぐるみで行ったが、今では
箱根のどこだったか思い出せないが、そのときの、
雪に半ば覆われたせせらぎが流れる光景だけが、
鮮明に脳裏に焼きついてる。そして、
母親や叔母たちの笑顔と笑い声が……。