地震～福島を思いながら

東日本を巨大地震が襲った。

3月18日、14時半すぎ。
幼稚園の送別会のママ友ランチを終え、次男と帰宅したその日。

パソコンをつけると日経の見出しが大見出しで大地震発生を告げていた。

テレビをつけるとリアルタイムで、仙台空港が津波に襲われている。
あちこちで余震と思えないほどの大きさの地震が次々に発生する。
燃えるビル、工場。

目を背けたくなる映像だった。

同時多発テロを見ていて、いたたまれなくなったあの時を思い出した。


甚大でない被害を受けた場所に、福島県南相馬市ある。
私の父と母の生まれ故郷だ(父母は神奈川で家を構えたので、今は叔父や従兄弟など、親戚が暮らしている）。

父の生家は、海から2分のところで、
青空と松並木が美しい、なだらかな坂を下った所にあった。

私も小学生の頃、遊びに行っては防波堤の上で海を眺めていた。
荒々しい海とテトラポットを思い出す。

近所には心優しい人たちが住む町だった。


3メートル、いや、7.3メートル以上の津波が襲ったという。
あの町は？あの美しい海岸風景は？人々は？


祈るような気持ちだった。

夜間まで親戚の安否確認作業に追われた。
福島とも、現在母が暮らす神奈川とも電話がつながらない。

夜8時をすぎようやく連絡がついた。

神奈川の母は無事だった。
兄は東京の事務所に泊まり、途中から動き出した電車でかえってきたらしい。
家族はケガもなく無事だった。


そして福島の親類。

携帯のメールだけがつながった。

「無事だ」
叔父からのメールだった。
他の親戚も、無事だった。着の身着のままで車に乗って高台に逃げたらしい。
直後、津波が襲ってきたという。

わかっているだけで親戚3世帯が津波で家屋全壊。
でも、テレビ中継でその光景を見た時

「生きているだけで」

感謝の気持ちでいっぱになった。


ここ北陸からは食べ物を送ることも、手伝いをすることもままならない。

わかっている原発の情報など、それをメールで送ること、
そして、ただ、祈るだけだ。

ガンバレ　ニッポン。
マケルナ　ニッポン。

今の自分に出来ることをみつけていこう。