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司法書士が書くペット信託ブログ

登録制ではなく許可制を

こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。

 

現状では、ブリーダーやペットショップを開業するためには、第一種動物取扱業の【登録】をするだけで済みます。

 

登録に際して行政による一応の審査は行われますが、極めて甘い審査になっていて、事実上、誰でもペット業界に参入できるのが実態です。

以前は、登録よりもさらに甘い【届出】のみで済んでいました。

 

このような状態であるために、反社会的勢力が金儲けを目的にブリーダー等になっているケースが多く、ペット業界で悪質業者が絶えないのが現状です。

 

直近で刑事裁判になった事例では、獣医師免許がないにもかかわらず、妊娠した5匹の犬に麻酔なしで帝王切開をした極悪非道なブリーダーの例があります。

 

また、山中に大量の犬猫が遺棄されているというニュースが報じられることもしばしばありますが、この所業も悪質なペット関連業者によるものです。

 

このような悪質な業者を、ペット業界から排除する必要があります。

 

悪質ブリーダーや悪質ペット小売業者による動物虐待・動物遺棄が後を絶たない問題の背景には、第一種動物取扱業が【登録制】であることが大きな要因です。

 

動物愛護法は5年に1度改正されることになっています。

 

悪質業者を根絶し、動物たちの悲劇を食い止めるためには、ペットショップでの生体販売を法律で禁止するのが最善の方法です。

 

しかし、現時点で生体販売禁止まで踏み込むことができないのであれば、動物愛護法を改正して、第一種動物取扱業を【登録制】などという甘い制度ではなく、【許可制】にすることが不可欠といえます。

 

命を扱う仕事であることを考えるなら、【許可制】を採用することは当然のことといえます。そして、行政の厳しい監督が及ぶようにする必要があります。

 

一方で、ペットを飼いたいと考えている方がペットショップで購入するのではなく、動物保護団体から譲渡を受けるか、優良ブリーダーから直接譲り受けるか、あるいは保健所から動物を引き取ることが文化として定着すれば、ペットショップによる生体販売というシステムを成り立たなくすることができます。

 

現状では、【ブリーダーによる大量生産 ➡ ペットオークションでの競り売り ➡ ペットショップでの大量生体販売】というシステムが出来上がっているために、そのシステムのもとで悪質ブリーダーや悪質ペットショップが巣食っています。

 

動物たちの悲劇を防ぐためには、生体販売というシステムのもとで犠牲になっている動物のことをひとり一人が認識することから始まります。

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