見出し画像

司法書士が書くペット信託ブログ

中国の犬食文化

こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。

 

現在、世界で食用にされている犬は1年間で2,000万頭~3,000万頭に上り、うち1000万頭~1500万頭が中国で消費されているとの統計があります。

中国は世界一の犬肉消費国になっています。

 

韓国でも犬肉を食べる文化がありますが、韓国では2024年1月、食用目的で犬を飼育することや犬肉の販売を禁止する法律が成立(2027年から施行)しています。

 

犬食文化を非難する国際世論は中国にも影響を及ぼし始めているようで、広東省深圳市では2024年3月から犬肉の販売が禁止になったとのことです。

 

ところで、現在では信じられないことですが、日本でも江戸時代の中期までは、普通に犬肉を食べる習慣があったようです。

もともと、日本は中国文化の影響を強く受けていて、中国から漢字や儒教などが伝わった際に、犬食文化も伝わったのではないかと考えられています。

 

ルイス・フロイスという宣教師がいます。

キリスト教伝道のために1562年に来日し、織田信長や豊臣秀吉とも面会した人物です。

 

フロイスは1585年に『日欧文化比較』という小冊子を著しています。

『日欧文化比較』の中の、日本とヨーロッパの食文化を比較した箇所に、次のような記述があります。

 

「ヨーロッパ人は牝鶏(メスのニワトリ)や鶉(ウズラ)・パイ・プラモンジュ(デザートの一種)などを好む。日本人は野犬や鶴・大猿・猫・生の海藻などをよろこぶ」

 「われわれは犬を食べないで、牛を食べる。彼らは牛を食べず、家庭薬として見事に犬を食べる」

 

フロイスが日本を見聞したところによれば、豊臣・織田時代には犬食が普通であったのみならず、江戸時代中期までは猫や猿まで食べる食文化があったことになります。

逆に、昔の日本には牛を食べる食文化がなかったことも明らかになります。

 

以上のとおり、日本にも犬を食べる食文化がありましたが、【犬公方(いぬくぼう)】と呼ばれた江戸幕府5代将軍・徳川綱吉が1685年に「生類憐みの令」を出したことにより、犬食をタブー視する風潮が強まっていき、やがて犬食文化が消滅することになります。

 

現在では、日本人は牛や豚・羊・ニワトリなどを育て、殺して食べています。

なぜ家畜の命を奪って食べても良いのか、私には分かりません。

 

引いては、犬を食べるという他国の食文化を批判したりすることは控えるべきなのでしょう。

しかし、個人的には、韓国にならって中国も犬食を法律で禁止してほしいものだと思います。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ペット信託」カテゴリーもっと見る