死によって幽体となると、地上界での障害は消滅する。肢体が不自由な人は五体満足となる。視覚障害や聴覚障害、知的障害も無くなる。これらの不自由や障害は前世のカルマを解消する学びの為に自ら与えたものであるから、今生での学びを終えた時点で解消される。
また幽体になると想念の力が増すので、自分の体を若返らせることも可能である。死者がこの世の家族にお別れに来る際に、年が若くなって姿を見せることがある。この現象は、死者が生前、幸せで満ち足りた人生を送ったと思う年代に変身したものであるように思える。
注:霊の想念による変身ではなく、見る側の想念が具象化する場合もある。
●自縛霊と浮遊霊
霊が自分の死を理解すれば、霊は幽界へと向かう。しかし、中にはこの世に留まり、彷徨う霊もある。それらは事故や事件など突然の死にみまわれ、自分の死を理解できない者の霊。深い怨恨や家族への思いなど現世への執着が断ち切れない者の霊などだ。
また生前、死後の世界があることを認識していなかった場合は、自分の死を理解できず、この世に留まったり、彷徨うことになる。死んだら墓場で眠るものと強く信じる者も、霊が墓場に留まることになる。これらの霊は自縛霊や浮遊霊と呼ばれる。
自分の死を認識し、自分は死んだのだ、このような場所にいるべきではないと霊自身が思わなければ、永遠にその場から抜け出すことが出来なくなる。霊界とは全てが個々の魂の完全なる自己責任で成り立っている。自分が気付くか、自分で意図しなければ、指導霊達もサポートは可能でも直接的な手出しは出来ないのである。死ねば想念の力が強力となる為、思ったことはすぐ実現する。自分の死と死後進むべき道が分からなければ、今の状態が永遠に実現化し、継続されてしまうことになる。
●真の供養
この世に残された者が死者を悲しむ事は、人間の情としては仕方が無いことではある。しかしその思いが強すぎると、死者の霊をこの世に引きとめてしまい、魂の浄化の妨げとなる事がある。死者への真の供養とは、死の事実を認め、死者の魂が浄化され、魂のレベルに従って、正しい霊界の階層へと進むことを願うことである。死者の霊の姿は見えず、またその声が聞こえなくても、生者の思いは確実に死者へ届いているのだから。
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