山の故郷のお日様は 山から上り 山へと沈んだ
秋の夕暮 柿の実色に空の雲が染まると
もう家に帰る時間
空を見上げると
何百羽と思われる黒い鳥が 西の空から東の空に移動していく
かあかあと 声を掛け合いながら 塒に帰るカラスの群れ
その光景は 神々しくもあった
カラスと一緒に帰る 時計のない時間
鍵のかからない暖かい家で 晩御飯が湯気を立てていた
今 カラスは 人の肩先や頭上をかすめて通り過ぎる
人が切り刻んだ 大切な森を追われ
ついばめる御馳走には 蓋をかけられ
黒い翼の美しさを褒められることもなく
朝一番の風を切って どこに飛んでいくのだろう
かつて人と自然の間には とても大切な境界線があった
最初に境界線を越えたのは
カラスではない
薄暗い玄関のカギ穴に 鍵を差し込むとき
とてもちっぽけな一単位の塒を守るために
とても大切なものをなくし続けてきた 人の愚かさを感じる
今日はこれから雨の予報です。
今朝の空です。
ニコンの電池切れにつき
コンデジで撮りました
カラスって脳みそが大きいそうです。
人の顔を覚えるとか
今日もご訪問くださりありがとうございます。
感謝をこめて つる姫