青春の輝きと言えば、カーペンターズの歌。
大好きな歌のひとつですが、原題 はI need to be in love。
物悲しい曲調や詩の内容に、この日本語のタイトルはどうなんだろうと思ったりなんかします。
青春の輝きは、夢や希望にあふれている事ではなくて、悩み苦しみ切ないこともすべてが素晴らしい宝物になるということなのかも。
年を重ねてよいことは、怖いものがなくなる事だと、アニメ映画のハウルの動く城でソフィーがつぶやく場面がありました。
怖いもの・・子供のころの怖いものは暗闇やお化け、年頃になって恋することややりたいことに臆病になり、失敗したり嫌われたりするのが怖くなる。
年を重ねて、いろんなことに心のやりくりが出来るようになって、高齢者になれば暗闇なんて何のその、怖いのは病気や死ぬこと。
過ぎてしまってから、後になってからしかわからない事もたくさんあります。
先日描いた若き日の母です。
いくつの時の母かわかりませんが、その輝く笑顔はとても私の力では描き表せませんでした。
顔は全く似てません。似せようとしたら気持ちが悪い人になっちゃって。
人物画は一番難しいって、ようく分かった。
そっくりさんがなんだか気持ち悪いって感じるような、本人を知らなかったらそうは思わないんだと思う。
鳥や動物ならちょっとくらい違っても気にならないけど。
だから、あえてイメージで顔を描きました。
マーガレットが好きだと言っていたことがあったので、マーガレットを添えてみました。
私は油絵から水彩に来たので、どうも厚塗りしちゃうんです。水彩は一度絵画教室で描かせてもらっただけで、習ったことがない。
透明水彩の良さを生かして描けないんですよね。
なので、意識してさらっと描いてみました。
この頃の母はどんな夢をみていたのかしら、誰かに恋していたのかしら。
青春時代に戦争を体験した母も、特養で介護される自分の未来など、微塵も考えてはいなかったでしょう。
この絵はカラーですが、編集してセピア風にしました。
青春のかがやきは取り戻せない。
思い出すことは出来ても。
そんなことを思いつつ描いた絵です。
感傷に浸る高齢者ですが、感傷に浸れる感情がまだ残っているという事で、よしとしましょう。
全てが思うようにいかないのが人生だけど、受け入れたり抗ったりしながら生きてこそ、魂が輝く。
生かされてこそ、魂は輝く。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
感謝をこめて
つる姫