今朝の空です。なんだかすごいですね。
今日は先日観た映画、「ひまわりと子犬の七日間」という映画と、昨日読んだ、動物を飼うということについての記事から、思ったことを書いていきます。
ちょっと長くなるかもしれませんが、読んでください。
この映画は、宮崎の保健所で、動物の殺処分を担当する男性と、そこに連れて来られるワンコ達のお話。実話を元にしたものだそうです。
殺処分を担当する方のお気持ち。普通の人間、まして動物の大好きな人なら、決して仕事として割りきれない、やりきれない思いがあることでしょう。
主人公の男性は、上司に叱られながらも、殺処分の期限を勝手に伸ばして、里親探しに全力を尽くすような方でした。
今の日本の動物の殺処分、最新の数字とかは把握できませんでしたが、自治体によって、差もあるようです。
NPOなどの努力などもあり、以前に比べたら、かなり減ってはいるようですが、まだまだ夥しい数の命が、人間の身勝手な都合で「処分」されています。
私は、手術後の人生の一部を、このような命のために使いたいと思いました。
しかし、保護施設のボランティアに行ったとき、その凄まじい環境で、気分が悪くなり、精神的にというより、体力的に無理だ、と感じました。
拙著の売上の一部をとあるNPOに微々たるものですが、寄付させていただいたりもしました。
仕事も持たず、体力にも自信のない自分に、何ができるかわからなくなって来たとき、里親になろうと思ったのです。
しかし、この年では条件も厳しく、里親にさえなれんのか、と思ったときに売れ残り気味のこたろうと出会ったのは、お話しました。
ちょっと余計な話が入りました。
この映画をみて、日本はもっとこの手の法律を厳しくしないといけない、と思ったのはもちろんですが、それに対して、自分に何ができるのか、やはりわかりません。
そしてたまたまこれをみたあと、ある記事を読みました。
それは、「こんな人はペットを飼うべきではない」というタイトルのものでした。
そこには、ワンコを飼うときの「覚悟」が事細かに書かれていました。
犬を飼うと想像以上にお金はかかるし、旅行に行くのも制限される。病気になる事もあるし、介護が必要になる日も来る。
命を預かる事には相当の覚悟がいるというのが、悪くいえば脅しのようでした。
もちろん、ワンコを飼っている私には、わかりすぎる事実です。
そこまで、知って飼いはじめて欲しい、という気持ちも十分わかります。
きゃあ、かわいい♪犬でも飼ってみようかしら・・という安易な思いで飼いはじめてはいけない、と、それはもちろんです。
その記事に書かれたことを否定する気持ちは全くない、ということを踏まえて、これから書くことを読んでください。
生き物を飼う時にそれ相当の覚悟がいることは確かですが、果たしてそこまで考えて飼いはじめる人がどれほどいるでしょう。
それは、人間が結婚したり、こどもを産んだりするときと同じように、縁やタイミングもあるのではないでしょうか。
あなたも結婚するとき、ある程度の覚悟をしたとは思いますが、そこまで先々の事を事細かく予定したり、計画したりしたでしょうか。
まずは、お相手とのご縁から始まり、この人とずっと一緒にいたい、という思いがなければ、結婚などしなかったでしょう。
結婚してこどもができたとき、やった!でかした!うれしい♪
普通の人間なら、まずそこですよね。
そこから、金銭的なことを思い、将来設計をする。
生まれたら、泣く、ウンチをする、お熱を出す、わがままをいう。
それはもう、初めての子はもちろん、何人産んでも子育ては大変です。
ふたりしか、産んでませんが。
お金もかかり、自分の時間はなくなり、夫の協力がないとか、思い通りに行かないストレスもたまり、ノイローゼになる人だっています。
だけど、「普通の」人たちは、それを何とか乗り越えます。
それは、愛おしい我が子であり、幸せで楽しい時間も沢山あるから。
責任とか覚悟とか、そんな難しい事が念頭になくても、「普通」の人たちは、そうやって家族になり、親はこどもとともに、成長していくのです。
ワンコやにゃんこも同じではないでしょうか。
私は先代ロッキーをたまたま通り掛かったペットショップでみつけ、たまたま同じ誕生日で、たまたま好きな犬種だった事で、言うなれば衝動買いをしたようなものです。
そんな覚悟なんて、ほとんどありませんでした。
ただ、ワンコを飼ったこともなく、ちゃんと面倒をみて、ちゃんとやっていけるのだろうかと、「手付金」を払った夜に悩んだことは覚えています。
確かに、思った以上に大変でした。
粗相はするし、ほえるし、こどもは二人とも小学生だったので、日常の手はかかりませんが、まだまだ躾やら学校の問題やら、大変な時期でもあり、ワンコを迎えたことを後悔する日も少なからずありました。
でも、それ以上の素敵なものも、沢山与えてもらい、変人ではありますが、私もまあ「普通」の人間ですから、ワンコとの暮らしを楽しみ、悲しい時は、ロッキーと長い散歩に出かけて、気持ちを切り替えたりもしました。
そんなときに、何も言わず反抗もせず付き合ってくれるのは、ロッキーだけでした。
そう、普通の人間なら、そこまでの覚悟をしなくても、困ったり悩んだりしながら、共に暮らして行けるのです。
殺処分にされる命。やむを得ない事情も、確かにあるでしょう。
でも、数字はわかりませんが、ほとんどの場合、ブリーダーや飼い主の身勝手、「普通」の人間ではない人の数と、多分同じ位なんです。
こどもを危める、捨てる、親もいますが、命は、人間も生き物も同じ、尊いものなんです。
今は、ネットなどで、生き物を飼うときの覚悟、なるものが発信され、それを読む機会も沢山あります。
でも、そこまで言わなきゃいけないのは、「普通」じゃない人間が増えたからです。
たぶん。
私たちも、周りの生き物も、親の愛情を受けて育ち、それを我が子や周りに引き継いで生きていくもの。
動物を飼おうとしている皆さん。
人も動物も、ご縁でつながります。
普通の愛を持つ人間なら、よほどの事情がない限り、パートナーとして、最後まで、共に生きられるはずです。
星の王子様のキツネの言葉を知っていますか?
面倒をみた相手には最後まで責任がある。って。
人間の子は、普通、そのうち自立していきます。
でも、飼い馴らした動物は一生面倒をみてあげないといけません。
普通の人間なら、きっとそこまでの覚悟がなくても、一緒に生きていけるはずだと思います。
特別じゃなくても、普通の愛があれば。
反論もあると思いますが、ロッキーとの最期を思って、二度とワンコは飼えないと思った私が、いまこうしてこたろうとくらしています。
ある程度の覚悟と責任感は普通にありますが、自分の身体のことも含め、これから先、何が起こるかわかりません。
何か起こったときに、私の真価が問われるんでしょう。
相当な覚悟を持って、この世に生まれてきた人はいないはず。
(スピリチュアルな話はおいといて)
愛を受けて日々を重ね、覚悟や責任や倫理を学んでいくのではないかな、と思います。
日本に殺処分ゼロの日が、来ますように。
私にできることは、ちゃんとしたNPOへの多少の支援と、こうして祈ることだけです。
ずるい言い方かも知れませんね。
長くなりました。
10月に入ったというのに、今日も暑いです。
明日は私の初出産記念日。
いやはや、沢山心配をかけてくれたフーテン息子も、28歳です。
今日も笑顔で過ごせますように
感謝をこめて
つる姫