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歌舞伎町で映画「さくらん」を観た。
『さくらん』とは
時は江戸時代。花魁「きよ葉」(のちに「日暮」)の半生を中心に江戸吉原の人間模様を描いた作品で、江戸大衆風俗の魅力が伝わってきます。
しかしその裏にある人身売買、色事の業の深さなど、前近代の日本社会の暗い面も丁寧に表現されている。
『さくらん』は講談社の雑誌「イブニング」2001年9月号(当時月刊)から2003年第7号(月二回刊)まで不定期に連載された安野モヨコ先生の作品です。(安野モヨコさくらん情報サイトより)
さて、初監督の蜷川実花は今売れっ子のフォトグラファー。
どういう映画に仕上がっているか・・?ドキドキワクワク・・
映画が始まるや初っ端から発想の斬新さに度肝を抜かれた。
時代劇にロックのリズム。クラシック、ジャズ、アルゼンチンタンゴ、フラメンコ、ブラス、ブルースと盛り沢山!
映像と音楽が喧嘩しあって何とも不思議な雰囲気を醸し出している。
この不協和音が監督の狙いだとしたら褒めて上げたい。
遊郭に来る客は到底セックスが似合わない男供(配役)ばかり、
また映像のバックは原色だらけでかき割りづくしで楽しめる。
時折菊の大輪などのバックに負けているシーンがあったがよしとしよう。
さらに玉菊屋の看板等々ぜ~んぶ新品でピッカピカ。
その現実味が無い所に土屋アンナの嗄れ声が響き渡り、
彼女の演技たるやパワー全快で光っていた。安藤政信も抑えた演技で好演。
今迄に無い現代の若者感覚を曝け出した音・痴・映画と言える。
照明は流石!熊谷秀夫さん素晴らしかった。さぞや苦労したでしょう。
ブルースのシーンでは何故か泣けました。
お勧めです。
見逃した人はDVDでどうぞ
歌舞伎町のど真ん中を通って帰ってきたが、たむろしている若者達の殆どが黒系スーツ、ネオンも雑多でうす汚く、何故かキンキンギラギラに見えなかったのはこの映画のせいですかねぇ・・?