Stay Gold・鍼灸整復一花院・ 若杉昌司

鍼灸整復を生業として、食べること・歩くこと・生きることを大事にしている自由人

躓かない歩き方:長趾伸筋(脾胃・肝胆)

2017-02-12 11:23:11 | 東洋医学
躓かない歩き方をするために
最も重要な役割をはたす
主な3種類の足関節と趾(ゆび・足指)の伸筋(関節を伸展させる筋)と
これらの伸筋を通る経穴(足の陽明胃経足の少陽胆経)および
強化とストレッチの方法を
お伝えします

今朝は、長趾伸筋(ちょうししんきん)です

長趾伸筋

 経穴  足の陽明胃経(写真:外枠赤色・内側色の丸)
      足三里(あしさんり):犢鼻(外膝眼)の下3寸
      豊隆(ほうりゅう):外踝の上8寸
      解谿(かいけい):足関節前面中央、長母趾伸筋腱と長趾伸筋腱の間、外踝の最尖端に水平

      足の少陽胆経(写真:外枠赤色・色の丸)
      陽陵泉(ようりょうせん):腓骨頭の前下方陥凹部
      光明(こうめい):外踝の上方5寸、腓骨前縁

 長趾伸筋を通る 
 足の陽明胃経の経穴である
 足三里・豊隆・解谿および
 足の少陽胆経の経穴である
 陽陵泉・光明は
 お互いに経由して連絡を取り合うことで
 つま先と足関節(距腿関節)が引き上げられ(背屈)
 同時に足が外返し(外反)することで
 躓かない歩き方が可能となります

 解谿
 足関節(足首・距腿関節)の前下方を横断する伸筋支帯に位置する経穴です
 この経穴への適度な刺激は
 伸筋支帯の下を通る長趾伸筋腱・長母趾伸筋腱と距腿関節・距舟関節を正常な位置に保ち  
 足関節の背屈・外反の機能を円滑にします

※伸筋支帯
 踵骨の外側面上方から足関節の背側で分岐し
 一方は上方へ伸びて脛骨内踝へ
 他方は下方に伸びて足底腱膜へ付着し
 外側を茎として
 内側に向けて分岐するY字型をしています
 (このY字型を模倣した機能性ソックスをよく目にすると思います)
 

春分に向けての養生法
  
 上りの階段や上りの坂道を歩くと
 つま先と足関節を引き上げる(背屈・外反)ことになり
 強化につながります
 
 下りの階段や下りの坂道を歩くと
 つま先と足関節を引き下げる(底屈・内反)ことになり
 ストレッチにつながります

つづく

この投稿は、躓かない歩き方:長趾伸筋(2月5日投稿)に加筆したものです。

次回は、躓かない歩き方:長母趾伸筋(脾胃・肝胆)をお伝えします。

公益社団法人 大阪府鍼灸師会 スポーツ鍼灸プロジェクトチーム 若杉昌司
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