旧HP2001/4/14---2021/06/10ブログへ掲載
(主に「自分を活かし自分を超えるα波操縦術」より抜粋)
新型コロナウイルスに対して変異株も出現してワクチンの効果は低下しますから、自分の気力・ヤル気と身体を強化する免疫力と自然治癒力を高めて乗り切るには、関連する知識が必要になります。
気功パワーの神秘とアルファ波の効用
中国4,000年の歴史を持つ気功は、その神秘的なパワーで知られています。
紀元前2070年頃に地域を統一した夏(か)王朝の創始者の禹(う)から後に夏→華へ変化。
中国では、気功師の入静時に人間の身体がどの様に変化するのか、というデータがあります。
一つは、入静すると、脳波はアルファ波が優勢になり後頭葉から側頭葉へと拡がります。
そして、単位酸素消耗率が16%低下したり、基礎代謝率を低下させて、エントロピーの増加率を暖慢にしています。つまり、身体の老化作用を低下して防いでいる訳です。
これは、大脳が休息し体内の基礎的な消耗が抑えられている状態を示しています。
また、入静中には脳中枢の神経伝達物質や代謝物などへも変化を与え、一種のトランス(意識の変更・変性意識)状態を生み出す物質のエンドルフィンやペプチドと、食欲を抑制させるセロトニンとドーパミンなども通常より多く代謝する様になるとも云われています。
その他、気功を研究している人たちの報告には、案外と興味深い事項が発見されてます。
気功師の入静時に、彼らが気を手(掌)に集めた時は、手から高周波の遠赤外線や磁力線とか、さらにはX線までも検出されたという報告があります。この中で気功を行なっている時には手や指先の温度が上昇することはよく知られています。
つまり、気功師というのは、送信機・放送局と同じで、ある種の電波(電磁波)エネルギーを発して患者はその電波を受信している、ということになります。気功師が電磁気を発生し送るということは、受けた患者の血液はイオン化されるということです。
手の温度が上昇する生理現象というのは単に手という末端で起きているのではなく、脳の中枢神経の作用で起きていることだ、と研究している方は言います。
手や指先で温度の上昇する変化が大きいのは、部分的な基礎代謝量の増加ではなく、血流の増加であることを示しています。毛細血管は、交感神経が抑制されている時に開くことが分かっています。
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さらに、気功師の脳波を調べて見ると、アルファ波の他にシータ波も出現していることが分かったのです。アルファ波はリラックスしている時の脳波だと言うことはご存じでしょう。シータ波は、アルファ波よりも周波数が低く、眠りに近い脳波です。
ということは、起きながらにして、半分眠っている様な状態で気功を行なっていることになるのでしょうか。この時には超(霊)能力者の特徴である意識の変更状態・変性意識に入っていると言えるでしょう。
アルファ波やシータ波の状態による瞑想・座禅がいかにパワーを持っているのかが、お分かり頂けることと思います。アルファ波レベルの状態になって、しかも、脳力をトレーニングするのです。すると、潜在能力と自然治癒力は思いもよらぬ程に目覚めるという訳です。
気功師の人たちは健康増進から殆ど病気に罹らなくなると言われます。
気の活用で精神と身体のバランスをとり強健となる
気功は、西洋的な医学の対症療法とは違い、東洋的な心身医学の考えを取り入れて行なうものです。「気」とは、身体を動かしている根源的な活力と流れをいい、経絡を通して流れています。
気功には内気功と外気功の2種類に分けられます。
内気功というのは、自分で大地から身体の中へ気を受け取り、全身に行き渡らせて健康を守ろうというものです。
それに反して、外気功は、気功師のような能力者が病気の患者に自ら発した気を送り、病気を治療するというものです。
自分の気を利用する内気功は、身体の中を流れている気の渋滞をスムーズにしたり、気が弱くなっている処を補い、疲労で負担がかかる処を軽くして強くする訓練です。
気は、単に貯め込むだけだと体内に淀んでアンバランスを生じます。大地から気を受け取り、全身に循環させて余剰の気を放出することが、心身のバランスを回復させるコツです。
内気功では、気の流れをスムーズにするため、呼吸法を重要にして、深呼吸のように意識的であり、ゆっくりとリズミカルなものとして、気の流れを通して精神と肉体の同調を図る訳です。
それにより、ストレスでバランスを崩した自律神経系の働きを正常に戻し、交感神経を抑制することで、体内の生体リズムを回復させストレスを解消させるのです。
すると、ホルモンの分泌など全身の生理的な機能は向上して、生体が本来持っている自然治癒力も免疫力も高まります。するとが然、「ヤル気」が出て積極的になって来るというものです。
良い気の正体は、交感神経を抑制してリラックスしている状態であるということが分かりました。では何故、それで病気の治療が出来るのでしょうか。それは病気の殆どがストレスから来ている、ということの証明になるのではないでしょうか。
気功は、呼吸をコントロールするなどの方法によって、「気」を整えることで、脳波をアルファ波レベルやシータ波レベルにさせて、瞑想・座禅状態へと導くことが一つの目的になっているのです。
呼吸法の習得と並んで、気の活用に重要なのはメンタルスクリーンです。
つまり映像的なイメージトレーニングであり、自分の身体の中に気が流れるパイプ(通路)をイメージする訳で、それなりにかなりの精神集中と実践も必要とされます。
また、気功法の入静によって自然との一体感を得ることも快感と云えるでしょう。
一方、イメージトレーニングを活用した方法で有名な話しがあります。
臨済宗、中興の祖と云われています白隠禅師は、心理的な作用の効果で自らの病気を治療してしまったことがありました。
白隠禅師は子供の頃から病気でした。ある日、修行中に出会った僧侶から「阿含用酥の法」という、行法を習ったのでした。
それは、身体を軟蘇というクリームの様なトロッとした粘液が、額から全身へ流れて行くという空想の状況を思い浮かべていく方法です。
眉間から鼻→頬→喉→胸→腹→腰→脚→足という風に、徐々に流れて行く様子を意識するのです。白隠禅師はこの療法を実践することによって、すっかり病気を治療する事が出来たのでした。
この様な心理的な作用の効果で病気を治療する療法を、プラシーボ効果と呼んでいます。
人間には元来、自然治癒力や免疫力が備わっていると云う、証拠になるのではないでしょうか。
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ヤル気ホルモンとは何か
人が「ヤル気」になるって何でしょうか。
実は、脳には「ヤル気」を起こさせる「ヤル気ホルモン」という、物質が出ていることが分かっています。
このホルモンは、サイロトロピン放出ホルモン(TRH)と言います。
このホルモンを100万分の1グラム程度でも動物の脳の中に注射すると、その動物はいきなり元気になるということです。
つまり、人間にもその様なホルモンが存在し、その様なホルモンが放出出来るようになると、自分で自分の心・意識をコントロール出来るようになると言うことになるのです。心・精神・気力が落ち込んだ時に、このホルモンを上手に放出出来るようになればいい訳です。
TRHというヤル気ホルモンは視床下部で作られ脳下垂体に働き掛けて、サイロトロピンを分泌させる訳です。サイロトロピンは甲状腺を刺激して、サイロキシンというホルモンが分泌されます。
サイロキシンは本来、動物が攻撃的になる時に放出されるホルモンなので、交感神経が優位になり興奮状態になります。だから、眠気は吹き飛び、心臓の動悸が激しくなります。と言っても、それは、動物の話しですから人間の場合は理性というものがあるのだから、それだけではすんなりと納得できないという人もいることでしょう。
スポーツを始め、仕事や趣味や遊技などを行う時には、単なる興奮ではなく知的な思考や感情が含まれ相互に影響しているものです。
従って、食欲や享楽を促進させる脳の機能として、下位に位置する視床下部の働きによって、放出されるホルモンと仕事や趣味などのヤル気と、どんな関係があるのかと疑問が出るかも知れません。
私たちは緊張している時や不安や心配がある時にも食欲は無くなるものです。つまり、食欲などの本能的な行動にも大脳の影響がある訳です。
視床下部には、様々な欲望の気持ちを促進させる中枢があり、反対にそれを抑制する中枢もあります。
これらの生命本能に関する重要な中枢と大脳新皮質を繋ぐ位置に、快感中枢とも呼ばれて快感を起こすA10神経が係わり合を持っていることが分かっています。
大脳には、側頭葉の記憶力や前頭葉の創造力の源があります。
つまり、脳の働きに快感を与えながら高度な脳機能を微妙に繋いだ、ネットワークがA10神経であるということになります。従って創造的に物事を解決しようとする時、ワクワク感や達成する喜びなど高揚した快感に浸りながら脳は最高に働く訳です。
ですから、何かを行うにしても常に大脳が関係していることになり、知能と本能は微妙に影響し合っているのです。
ホルモンという言葉は、ギリシャ語の「刺激するものとか呼び覚ますもの」と云う様な意味があり、それから派生した言葉で、身体の各細胞を刺激して活動させる役目を持っており、動物が生命を守るための根源的な物質であるという訳で、体内には色々な情報伝達物質があり今では約80種類が見つかっています。