旧HP2000/11/15---2021/06/16ブログへ掲載
今の若者を始め多くの人々は超小型になったデジタルオーディオの普及により、スマホに内蔵された音楽プレーヤーが手放せないあなたに心地良い音楽についてお話しします。
かつて、音楽といえばレコード盤のプレーヤーとかオープンデッキのプレーヤーで、アンプとスピーカーを備えて室内で聴くものでした。
時代は移り変わり、小型のカセットテープのプレーヤーとかCDプレーヤーが登場し、持ち運べて便利になります。
ところが2000年代にはディジタルプレーヤーの、iPodとiTunesの登場で様相が変わりました。
さらに、ネット配信のミュージックが登場して音楽CDは売れなくなり、コレクション的な存在になりました。
これは、気に入った曲のみをダウンロードして『音楽を何処でももっと簡単に楽しめる方法』に尽きると思います。
イージーリスニング界の巨匠と言われた、ポール・モーリア氏が今の有り様を見たら卒倒するかも知れません。
かつて、レコード盤時代に私の音楽は家事などをしながら聴くのではなくソファーなどに腰掛けて、お茶などを飲みながらゆったりと聴いて欲しいと言われていました。2010年1月、予知夢と予感より
ここでは、音楽のリズム・メロディが持つ不思議なヒーリング作用により、心身共にリラックスして日々の嫌な出来事は忘れてストレスを解消して健康となり、自然治癒力を高めて新型コロナウイルスに負けない、意気込みと身体を強化し免疫力を付けて乗り切りましょう。
音楽療法(サウンド・セラピー)と1/f特性ゆらぎリズムの関係
ストレスの多い現代人、音楽は心のビタミンだと言われています。
いろんな音楽に溢れている今日、音楽を選択する基準が自分にとって、いかに快適な曲であるかという点に移りつつあります。人の心・気分にとって音楽のもつ快適性の正体は一体何でしょうか。
最近の臨死体験の報告にもあるように、天国という高次元にも音楽というバイブレーションは存在しているようです。
多くの人が美しい花園に優雅で美しい音楽を聴いたと言います。しかも、高次元になればなる程より完成された曲らしいのです。だから、流れているメロディもそれなりに洗練されて美しいのでしょう。
それでは、脳や身体に気持ちのいい音楽とは、一体どんなメロディなのでしょうか。
自然は私たち人間の科学では計り知れない不思議な現象に満ち溢れています。
その中でも、自然界のかもしだす様々な音のハーモニーは、生体に快いリズム感を与えてくれます。そよ風のうなり、小鳥のさえずり、樹木のなびき、小川のせせらぎ、海岸に打ち寄せる波の音など、素晴らしいシンフォニーは、心が和み落ち着きが得られ安らぎます。
何時か人々は音のハーモニーが人間の感情に変化を与えることに気付き、古代以前より呪術的に、或いは宗教的に音を利用し、病気で苦しむ人々を和らげたり、治したりしてきました。
メロディが心に影響を及ぼす関係は、東洋の思想である心身(精神)医学として認識が高まるにつれて、音楽療法は注目されるようになりました。
これは音楽の持つリズムが心に与える心理的な効果を狙ったものであり、個人差によって音のとらえ方の相違はあるものの、聴く人には心に落ち着きを与え、且つ安らぎを感じさせるという「心理療法」であります。
音楽療法は、特に心理的に効果の高い曲目を選び、音楽を聴くことにより病気を治し易くする精神状態にすることが目的であり、心因性の病気に対して効果を発揮するものです。ですから、曲を聴くだけで病気がたちどころに治るものではなく、一種のプラシーボ効果を応用したものです。
プラシーボ効果とは、心理的な暗示作用による効果によって病気などを治してしまう力のことを指します。
プラシーボ効果の実験報告によりますと、風邪の症状がある患者を2つのグループに分けて、同じ成分の薬を渡します。
その薬というのは実は単なる栄養剤なのですが、1つのグループには栄養剤だと言って服用させます。もう一方のグループには、風邪の特効薬だと言うような説明をして服用させたのです。
すると、特効薬だと言われたグループの方が数倍も風邪の症状が回復して治りは早かったそうです。
つまり、カゼ薬だと「信じる」という心理的な暗示作用による効果によって、生体の自然治癒力が甦ったのでしょう。
人間には元来、自然治癒力が備わっていると云う証拠になるのではないでしょうか。
これは東洋の思想である心身(精神)医学による心理療法であります。
音楽療法で用いられる曲の一例
音楽と快適性についての謎を解く鍵はリズムにあります。
生体は、心臓の鼓動や呼吸を始め、一日のリズムとか、月のリズムなどを持っているからです。
そして、それぞれの違ったリズムが同居しつつ、調和を保っていることにあります。
音楽の持つリズムを聴いている内に呼吸と同調をするようになります。呼吸がゆったりしてきて緊張が解きほぐれる訳です。
今では、音楽療法にとどまらず、環境音楽として生活とかビジネスで発生するストレスの解消から、さらに、集中力のアップとか、潜在意識への暗示効果(サブリミナル)を高めたり、創造性の開発ゃ自己開発の動機づけなどへ応用されています。
関連記事として、現在、テレビ放送の広告などで特に視覚を対象としたサブリミナル映像を使用することは、実験により大きな効果が確認されており、禁止されたりタブーとされています。
この様に心地よいリズムは、みな1/f特性のゆらぎの変動を持っていることが判りました。そして、名曲と云われてきたものはみな1/f特性のゆらぎを持っているのです。
生体は、心身が共にリラックスしている時、脈拍はゆっくりしています。そして、心拍の間隔は1/f特性のゆらぎを示すことも知られました。
だから、乳児が母親の左胸や左肩に抱かれると泣き止むのは、胎児の時にいつも聞いていた心臓の音のリズムと同じであり、母体との一体感から安心するからでしょう。
これにヒントを得て、ある病院では、新生児に正常な心音のリズムを聞かせると、泣くことは減少して、よく眠るようになり、体重の増加が見られた、というデータもあるほどです。
2018/12/19 赤ちゃん泣きやむぬいぐるみ 胎内音内臓 ねんころりん
このことから、妊婦さんは、いつも夫や家族に愛情を持ち、心身ともに快くリラックスした気持ちと健全な心を保って生活すれば、胎児はいつも快い心音のリズムによる刺激を受けて、理想的に生長していくことになるのです。
素晴らしい音楽を聴き、脳をアルファ波に支配する機会を持つということは、生物学的にも意義があり、特に胎教では重要性が大きいといえます。
酒蔵に音楽を流して聞かせる 1988年3月 2000/7/25 '88~'88.8の状況報告より
各務原市にある小町酒造(株)では、酒蔵にシンセサイザーの音楽を流して麹と醪から作られる酵母の働きを良くしようとするものです。酵母も麹も生き物で、同じ米で同時に仕込んでも違う酒ができるのだそうです。
今までに乳牛に音楽を流して聞かせると乳の出が良くなったり、植物もある音楽を流すと生長が促進されることが判っています。このことから酒の醸造にも応用できると判断して取り入れたわけです。
音楽はアニメ映画の「火の鳥」でお馴染みのフミオ・ミヤシタ氏の作曲で、日本風のリズムであって瞑想的な感じで神秘的でもありました。
蔵元の社長の話によると酒蔵で働く人も生き生きとしてきたし、発酵過程での醪の状態は良好でベテラン社員(杜氏)もこれまでにない出来栄えと評価しているそうです。
味の方もこれまでと比べて苦みが取れてまろやかで、軽くてスッキリして美味しくなったとか。
静かなブームを呼んでいる、サウンド・セラピーによる揺らぎリズムとアルファ(α)波の誘発は人間だけでなく動物や植物、そして微生物にまで効果のあることが知られています。
生物がよく育つには善き環境と自然なリズムとの調和が不可欠なことでしょう。
「波動性科学入門」の著者であります故大橋先生は、ある種の波動エネルギーを微生物に送ると繁殖に変化が見られると言われてました。
一方では、ズシンとお腹に響くような重低音も注目されています。ディスコで主流になっている十六ビートの重低音は、気分を「ハイ」にさせてくれます。
よく見かけるようになったボディソニックも、重低音を利用しています。これは、リズムがバイブレーターの効果を生むのだそうです。
他にも、心理的な暗示作用による効果で心理療法などを取り入れているものに、カラーセラピーもあります。
人の心と身体に少なからず影響を与える「色彩」の特徴を生かして、人々の心を癒そうという手法です。
最近注目されている方法に、香りの持つ心理的な暗示作用による効果を用いたアロマテラピーもあります。
電気的な除痛作用(低周波治療器)と1/f特性のゆらぎの関係(主に会報1990年8月号より抜粋)
私たちは、老若男女を問わず身体のどこが痛くても辛いものです。
ですから、痛みを和らげる治療法には、古来より様々な方法がありました。
その一つに電気的な刺激を用いて痛みを取り除く方法は、以外と古い歴史を持っています。
紀元前2世紀頃に海中を泳いでいて、しびれいに感電したことが切っ掛けで痛みが取れた患者の体験を基にして、電気なまずなどを用いた痛みの治療が始まったようです。
その後の18世紀~19世紀に入ると静電気を用いたり、蓄電池を活用した除痛の装置が開発されて多く利用されるようになりました。
ところが、20世紀に入ると化学的な各種の鎮痛剤が開発されるに従って、医師の間では取扱いが面倒な電気刺激による治療の関心や興味が薄れたようでした。
その後、鎮痛剤の薬が効かない体質の人や薬の副作用が強く現れる人があって問題になり、大脳生理学の研究や実験によりに大脳への電気刺激によって運動や、感覚機能を刺激できることが証明されてから、生理的な痛覚による神経の伝達に関する研究が進められるようになりました。
そして、痛みを抑制するメカニズムについても、同時に考察が加えられて基礎理論も確立されました。
さらに、末梢神経に直接電極を当てて電気の刺激をすることにより、脳内麻薬物質のエンドルフィンを放出させて除痛する方法も発見されました。
一方では手術の不要な、皮膚の上から電極を当て遠隔的に脊髄を通して、末梢神経に電気刺激をする方法も開発されました。
エレクトロニクスの進歩により小型化されて実用的な価値も増して、一般的に普及してきたわけです。
より大きな除痛の作用や効果を長時間に渡って得ようと、電気信号の出力波形をパルス波にしたり、電極の改良が進むと共にICの出現でポケット型が登場しました。これが所謂、ポケット型の低周波治療器なのです。
ところが、電気的なパルス波の刺激が時間的に変動しないという、単調や単一で一様な刺激に対して生体は、ふつう慣れのような作用である順応現象を示し、月日が経過するにつれて刺激の作用や効果が半減したり消失することが明らかになりました。
そこで、刺激の単調さを改善することから、信号を間欠的に発生したり、一定の周期で強弱の変化を付ける方法になりました。
さらに、改良は進み除痛用の刺激信号は、変化に富んだリズムを持たせた方が良いと判るに至りました。
そして、出来るだけ刺激のパターンが人にとって快いものを好まれることから、自然界に発生している1/f変動特性のゆらぎの変動がベストだという結果になったのでした。
科学雑誌の「1/f信号の電気刺激で痛みを除く記事」によると、生体の受容器には各々の受動形態があり感知レベルやダイナミックレンジも異なり、聴覚受容器に比べると分解能が悪い皮膚感覚や末梢神経路の電気刺激に対する感覚も同様に悪いものです。
それで、パルス刺激信号の頻度の変化と、その同じ頻度が続く持続時間の変動が短過ぎると生体に認識されない内に次の頻度へと変化して期待した結果が得られないし、反対に長過ぎれば変化に富んだリズムを取り入れた意味が薄れてしまい、最適な時間を見つけるのに多数の人々にテストを実施されました。
電気刺激で痛みを除く実験報告では、ある信号の波高値を越えると急激に恐怖感を生じる傾向がある。とありますから、強過ぎる電気刺激では、返って逆効果となるようです。
パルス波などのように立ち上がりの急峻な信号では、皮膚の容量性成分による特性からスパイク状の電流が流れて、不快感を伴うことが多いとあります。
患者への実験の報告によると、単調で規則的な刺激パターン信号での治療使用は、継続する希望はなかったが、1/f変動特性リズムの刺激パターン信号での治療使用は、その後も継続して希望した。と書かれています。
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