まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

鴨池フェリーと玉利邸庭園

2024-03-24 14:40:20 | 川・橋・船
今年のお正月休みの旅、続き

島津重富荘のカフェ・ド・マリーエで遅めのランチをしたあと石橋公園まで戻り、バスを乗り継ぎ鴨池港まで。
鴨池フェリーは大隅半島の垂水港まで40分で結び、30分に1本という高頻度で運航しているのでお手軽に船旅ができる。
このフェリーもずいぶん前に鹿児島に来た時なんきゅうフェリーや桜島フェリーと共に乗ったことがあるのだが、
blogに書いていなかったと思うので(汗)今回載せておこう。

しかし、、、この鴨池港が遠い!直線距離だと大したことないんだけど、市バスはウロウロくねくね、埋立地の
まちなかを迂回して行く。徒歩客には超不便だがほとんどは車の需要だから問題ないのだろう。
船は皆フェリー第◯◯おおすみという名前で、ピンクやグリーンなど色違い。車も積めるカーフェリーである。




お正月なので船にもしめ縄が飾られている。フェリーきかいやフェリー波之上でも見たが、みかんがぶら下がった
中央のしめ縄から、ひげのついた縄が左右に伸びている。この地方のスタイルなのだろう、毛深い感じ(笑)。


車両甲板は通り抜けスタイル。どんどん詰めていく。


さあ出発。船が着岸してものの10分で出航!コンテナの積み下ろしがないから早い。
乗ったのは比較的新しい船で船内もきれい。それほど大きくはないがエレベーターもある。


桜島フェリーと同じく、うどんコーナーもあった!




デッキで風に吹かれていたらもう垂水港に到着。立派なターミナルのある港だ。港の係員が手際よく車を下ろし、
船はさっさと出港。30分に1回、毎日同じように客と車を積み下ろしては船を見送る。鉄道やバスと同じ、
人々の生活の足である。






垂水港はしかし、まわりに何もない。。。前回はなんきゅうフェリーで薩摩半島の山川から大隅半島側の根占に
渡ったあと、バスで垂水まで移動してすぐフェリーに乗り込み鴨池へ渡ったんだったっけ。
うろつくところもないので乗ってきたフェリーが出て行くのを眺めたら、もうターミナルに入ってしまおう。。


帰りの船、おおすみ第八はかなり古い船だった。エレベーターもないしあちこち年季が入っている。
それでもうどんコーナーはある(笑)
この鐘はどういうときに鳴らすのかな!?


ひと通り探索したら船内のソファでゆっくり。


翌日はレンタカーを借りて、まず旧島津氏玉里庭園を見に行く。1835(天保6)年に27代斉興(なりおき)に
よって築造されたのがはじまりで、戦前までは久光が1879(明治12)年に再建した広大な邸宅があったが、
戦災で焼失。跡地は現在は鹿児島女子高の校舎とグラウンドになっている。

当初は北側の長屋門が正門であったが、久光が亡くなり国葬が行われるにあたって、南側に黒門とそこからまっすぐ
伸びる「国葬道路」が造られ、以降こちらが正門となった。


戦災では黒門、長屋門、茶室と庭園の一部のみが焼け残ったが、大きな池を中心とした(水は入っていないが)
広々と明るい庭園からは、消失した邸宅の規模や豪華さが偲ばれる。


庭園には数々の灯籠が配置され、キリシタン灯籠もあった。


1879(明治12)年に再建された茶室。


室内の壁はピンク色。改修工事で当時の色に復元されたとか。


茶室の裏手には石造の「水道高枡」が残っている。540m上手にある湧水から石管をつなぎ、サイフォンのしくみで
給水する水道施設は、当時全国唯一だったとか。

長屋門は女子高の校舎増築に際し、規模を縮小して移築、歴史資料室と体育倉庫として残されている。
管理人のおっちゃんがとても親切にいろいろと説明してくれ、女子高の敷地内の長屋門も案内してくれた。感謝!


ランチは、昨夜地図を眺めていて見つけた「地鶏の里永楽荘」というところへ行ってみようと1時間以上ドライブ。
この日朝からスマホの電波が入らなくなるというアクシデントに見舞われ、問合せの電話もできないまま現地へ
到着したが、人気店のようで予約なしだと1時間半ほど待たないといけないと言われ、ガーーーン!!
他を探すにしても待つにしてもスマホが全く使えないし途方に暮れていたら、一人なら何とか、と入れて頂き
助かった~~!お手頃なランチセットで鳥刺しを食べられて満足~~


そして九州温泉道で未踏だった城山長寿泉へ。めちゃくちゃいいお湯!スタンプもゲット。


夕方まだ少し時間があるので、藤武邸の近くにある南洲神社と南洲墓地へ行ってみることに。
西郷隆盛が自刃した城山よりも少し北東にあり、こちらもとても見晴らしがいい場所だ。
南洲墓地には西南戦争に敗れた薩軍2023名もの将兵が眠っている。

歴史はあまり詳しく知らないのだけど、九州を旅しているとあちこちで西南戦争の戦場地や薩軍のゆかりの地に
出くわす。戦場は鹿児島、せいぜい九州南部ぐらいというイメージがあったが、進撃、退却、、、戦場は大分県、
熊本県までとかなり広い範囲にわたっている。敗戦後、各地での戦死者の遺骨はここに集めて埋葬された。
墓石は大小、いろんな形状のものがあるが、西郷隆盛の墓は意外と小さかった。


竹をかたどったトーテムのような柱。墓石は八角柱や、中央が膨らんだ四角柱、自然石などいろいろあった。


参拝所は西郷隆盛を祀る南洲神社となった。
南洲神社の一角に立つ鋳鉄製電燈の柱脚には、「大正二年十月 集成館製作」の文字が入っており、登録有形文化財
となっている。




続く。
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フェリー波之上で鹿児島へ戻る。

2024-03-09 00:31:45 | 川・橋・船
今年のお正月休みの旅、続き



奄美大島に早朝着いてからタイル墓めぐりや教会めぐりをして一日たっぷり遊び、夜のフェリーでまた鹿児島へ戻る。
帰りはフェリー波之上。こちらは鹿児島と那覇を結ぶ航路で、途中奄美の名瀬に寄港するのだ。
同日で35分早く出航するフェリーきかいに乗ってもよかったのだが、行きとは違う船に乗りたかったので。
レンタルバイクを5時に返して船は20:30発。どうやって時間をつぶそうかなと思っていたら、偶然いい感じの
喫茶店、「カヌー」を見つけた。おぉ、奄美にも純喫茶があったんだな!まだいけますかと声をかけたら
20時までやっているというので入る。


今年で55年目というお店は木製の天井がとても素敵!ココアを飲んで温まる。
純喫茶って5時とか結構早くに閉まる店が多いが、夜までやってるって助かるな~




さて、ご飯はどうしようか・・・お昼が遅かった上にボリュームあったのであまりお腹すいていないがせっかくの
奄美、海鮮を食べたい。しかし私飲まないしなぁ。。。と、目の前に現れた、みしょれ市場。入ってみると、
学生食堂のようにセルフ式で単品で頼んで食べられる。へぇ~、一人でも、飲まなくても入りやすくていいね!
地魚の刺盛と巻貝を頼んで海鮮を満喫!奄美の本など読みながらゆっくりしていたらお腹が空いてきたので
坦々麺を追加(笑)。夜遅くまでやってるし急かされることもないのでフェリー待ちにぴったりだな!

歩いて港へ。飾らないターミナルが旅情を高める。




フェリー波之上は昨日のフェリーきかいよりも大きい船だ。
「A"LINE」のロゴや「〇A」マークは同じだが、こちらは親会社のマルエーフェリーが運航している。


タラップでなく空中通路で乗り込む。




フェリーきかいと違い、エントランスは旅客向けでレストランも大きい。ご船印も売っていた!


「ゆ」と書かれた暖簾がかかっているから大浴場があるのかと思いきや、暖簾の向こうには脱衣所があって、
さらにドアを開けるとシャワーブースが並んでいた。ちょっと残念。。


個室が満席で2段ベッドしか取れなかったけど、まぁ十分快適。




ローカルな港、しかも夜の出航。離岸の切ない気分に一人浸る。。






鹿児島到着は朝の8:30なのに30分以上も前からホールに下船の列が長々とできていた。
マルエーフェリーは、奄美海運と違い鹿児島新港に着く。






急いでもドアが開かないと降りられないんだしと着岸後もデッキに出て下を眺めたりゆっくりしていたら、
なんと、連絡のポートライナーバスが満席に。しまった!!それで皆早くから並んでいたのか!
ぎゅうぎゅうに詰め込んでも結局積み残され、、臨時バスも出ないと。そんなぁ〜~
鹿児島新港からまちなかまでは3kmぐらい離れていて、ちょっと歩く気にもならない。。。


私の前に並んでいたおばちゃんの誘いで列の前後の人たち4人でタクシー同乗することに。
鹿児島に住む娘のところへ行くというおばちゃん、徳之島に帰省していたという男子学生、自由人みたいな男の人、
積み残された同志、知らぬもの同士、和気あいあいと鹿児島のまちなかまで乗って、さよなら〜。
何かこういうの、昔の旅では結構あったけど、すごく久々で楽しかった~(笑)

続く。
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フェリーきかいで奄美大島へ。

2024-02-19 23:32:03 | 川・橋・船
今年のお正月休みの旅、続き

鹿児島から奄美への往路は、フェリーきかい。奄美行きのフェリーのうち喜界島経由の船で、いおワールド鹿児島水族館の裏手にある
鹿児島本港北埠頭から発着する。奄美大島の先、徳之島、沖永良部まで行くが、沖縄までは行かない。


ターミナルで手続きしてから待っている間に船の全体が見えるところがないかとうろうろ。


やっと乗船開始時間になってターミナルを出ると、大きな赤いALINEの文字が目に飛び込んできた!
うわーい!船腹にかけられたタラップを歩いて上るのだ。わくわく~~






船室の入口にはしめ縄が飾られていた。お正月らしくていいね!


奄美海運は、大島運輸が前身のマルエーフェリーの子会社。
ホールには売店を兼ねた小さなカウンターひとつのみで、あまり旅客に媚びていない(笑)簡素な設備だ。


個室の二等寝台は結構広く、荷物も広げられるし人の目を気にせずゆっくりできてやっぱり快適!
三千円の差額なら断然コスパがいい。




ちなみに他のクラスをちょっと覗いてみると、二段ベッドの「寝台B」も大部屋の「二等席」も結構快適そうだが
近年はもう贅沢を覚えてしまって(笑)。




夕闇迫るデッキに出て船員の作業風景を眺めていると、スマートな船が入港してきて、くるりと転回。
「プリンセスわかさ」、種子島行きの船だ。この港からはいろんな島への船が発着している。
十島行きの「フェリーとしま2」も停泊中。


いよいよ出航。タラップは引き上げられ、船の横っ腹に吊り下げられたまま。
空中通路やタラップはだいたい陸側で用意されていて、客が乗船したら取り外されて船の側では入口を閉めるだけ
なのが多いので、こういう光景は面白いな!




・・・しかし、大阪から奄美までピーチなら数千円で2時間で行けるところを、鹿児島までANAで飛んでまた
往復2万円以上払って船で一晩かけて行くなんて、しかも奄美で0泊なんて、なかなか非効率なことをしているなと
思うが、、、船に乗ることも旅の目的のひとつだからね。







この船は早朝4:30に喜界島に寄港する。ローカルな港の風景を見たいが起きられるかな??自信なかったが、
Wi-Fiもないから本を読んでいるとすぐ眠くなり7時半頃早々に寝てしまったので(そのあとまた目を覚ましたが)
ちゃんと起きることができた(笑)。


こんな時間にも関わらず真っ暗な岸壁にどこからかわらわらと人が集まって来た。意外に多い。車も乗り込む。
明らかに旅行客でない人々がタラップを上り下りするのを真上から眺めていると、この人たちは今からどこへ、
何しに行くんだろう、この人たちの人生にはどんなドラマがあったんだろう、と知りたい気持ちになってくる。
やはり近隣の島や鹿児島に親族がいたりして行き来するのだろう。フェリーは生活の足なのだ。


フォークリフトがくるくる動き回ってコンテナを次々積んでいく。最後に転落防止のバリケードを置いて終了。


再度寝て奄美名瀬港には7:00に到着。
南国だと思っていたのに、寒い!大阪とあまり変わらないじゃないの・・・




街の中心部は港から1kmぐらい離れているのでぶらぶら散策しながら歩いて行く。




奄美にはもう数回来ているのであまり珍しいものは見つからないが、予約しているレンタルバイクは9時からなので、
2時間もあるのだ。。




時間をつぶしながらモーニングできるところを探すとサンドイッチカフェが1軒開いていた。助かった〜!
暖かいところでたまごサンドを食べてほっとひと息。

続く
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長いお正月休み、船旅に。

2024-02-13 23:05:10 | 川・橋・船
例年のお正月休みは1月4日までなのだが、今年は5日が会社の一斉休みとなったため三連休とつながって
なんとも贅沢な大型連休になった。実家に帰ってまったり過ごすにも長すぎる・・・ということで、
実家は例年通り3日に切り上げ、4日から旅に出ることにした。
前に沖縄に行ったときに、那覇から鹿児島へ行く船に乗りたいと思っていたので、鹿児島まで飛んで
何とかそれに乗れないかとあれこれ考えたのだが、配船スケジュールの関係でなかなか旅程の中にうまく
おさまらない。。。それで、那覇まで行くのは諦め、鹿児島から奄美折り返しのプランに。
朝イチの飛行機で鹿児島に到着、順調に鹿児島市内へ。今日は鹿児島に泊まらず夕方のフェリーで奄美へ移動するのだ。


早朝の便で鹿児島へ飛んで、夜には奄美行きの船に乗るので、それまで鹿児島のまちでうろうろしよう。
何度か見ていたカッコイイ鹿児島県産業会館。「鹿児島ブランドショップ」が営業していたので入ってみると
いろんな物産品が売っていたのだがまだ旅の初日、、、ウインドウショッピングのみ。。


エントランスホールの方へ出てみると、おぉ、片持ちのカッコイイ階段が~!ここより奥へは入れなさそうだな。
1967(昭和42)年築、手仕事感が残る戦後モダニズム。この時代の建築が好きだ。
しかし、外観もだいぶほころびが出ているし、大丈夫だろうか。。。

検索してみると2023年にDOCOMOMO JAPANにより日本におけるモダン・ムーブメントの建築に
選定されているらしい。やっぱりそうか!

鹿児島には何度も来ていてまちなかの主な近代建築などは見ているし、奄美から戻ってから2連泊するので
今日はノープラン。。。どこに行こうかな。


夕方まで時間がたっぷりあるので桜島フェリーに乗りに行こう。
港へ行く途中に見つけた味のある飲み屋横丁を覗いたり溶結凝灰岩の塀を愛でたり。




桜島フェリーも以前乗ったことがあるが、当時はまだ「御船印」が始まっていなかった。
御船印とは、寺社巡りで御朱印を集めるように、船に乗って集めるスタンプラリー的なもの。
公式サイト


私は定期航路の船旅が好きなのでもうずいぶん昔からいろんな航路に乗っていて、御船印が始まってからは
せっせと集めているのだ(笑)。ただ私は、トンボ返りや連続乗りまくりはせずあくまで旅の一部に
組み込むことを旨としている。


第〇〇桜島丸、という船が何隻もあって行ったり来たりしている。桜島フェリーは日中の時間帯だと1時間に
3~4本という高頻度で運航している。所要時間は15分ほどなので、常に3~4隻が海上にいるということか。




たった15分の航海だというのに船内には「うどんスタンド」があって、結構賑わっている。私も食べてみようかと
思ったが列に並んでいる間に桜島に着いてしまいそうなので諦めた(笑)。




この日はすっきりと晴れわたり、爽やかなクルーズ。桜島がてっぺんからふもとまできれいに見えた!
デッキで眺めていると桜島はどんどん大きくなり、そして到着。


港のターミナルには飲食店があるだろうと思ったら小さなカフェしかない。この古いビルのパチンコロッキー、
前にも見た気がするな。。ラーメン屋はあるようだが・・・
「桜島マグマ温泉」に行けば何か食べられるだろう、と思ったら、レストランはやっていないと。。。え~


温泉に入ったあと道の駅に行ってみたら、港周辺で唯一の地場グルメが食べられるレストランは満席。。。
待つのも時間がかかりそうなのであきらめる。やっぱり車がないとツライな。。


昼食を逃してしまったので帰りのフェリーのうどんスタンドで食べよう。今度は一番乗りで!


何を血迷ったかそばを選んだのはちょっとミスった、、、うどんスタンドなのだからうどんを頼むべきだった。


鹿児島港に戻ってきたら隣接する運河に何やら人が集まっている。何だろうと見に行ったら、運河を締め切った
ところでイルカのショーが始まるらしい。港のすぐ横には「いおワールドかごしま水族館」があるのだが、
こんな水族館の外の運河でやるって本当!?珍しいし無料のようなので見ていくことに。
イルカがどこからともなくすい~っと出て来てすごいスピードで泳ぎまわる。飼育員のお姉さんがいるにはいるが
特に指示とか掛け声とかはなく、イルカが自由に自主的に動き回っているようだ。
ジャンプも披露!うわぁ〜すごいすごい!


観客にまんべんなく見えるように場所を考えてあちらでこちらでジャンプする。くるくる回りながらのジャンプや
横向きのジャンプなどいろんな種類のジャンプを見せてくれ、お客に近いところではちょっとかかる程度の絶妙な
水しぶき、水路の中央部では豪快な水しぶきをあげるというサービス精神旺盛なイルカ。
しかもそこは鹿児島旧港の古い石積みの堤防なのだ。これは楽しいなぁ〜


鹿児島旧港施設は国の重要文化財に指定されている。




イルカを見ていたらふと水族館に入ってみようという気になった。特に予定していなかったのだが、
まぁ奄美行きフェリーの乗り場は水族館のすぐ裏手なので、わざわざ別の場所へ移動して遊ぶより効率もいい。


いおワールドかごしま水族館は、とっても楽しかった!大水槽はずっと眺めていられるし、小さな水槽も
たくさんあって充実。ヒラメの水槽とかウツボの水槽とか好き。


ウミウシの展示が興味深い!カラフルでゴージャスな何百種のウミウシの写真と、いくつかの飼育水槽があって
興味津々(写真撮ったはずなんだけど、ない・・)。
最後はちょっと駆け足でアザラシもチラ見、ミュージアムショップは見ずに出てしまった。


続く
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ジンベエ・マリンで名護へ。

2023-07-24 23:17:26 | 川・橋・船
5月の沖縄の続き。


今回の沖縄行きに際して、もうひとつのサブの目的があった。那覇から名護、本部を結ぶ高速船
ジンベエマリンに乗ってみたいと思っていたのだ。2019年に那覇~本部間で就航、
2022年4月29日からは名護にも寄港している。定期船好きにとって新航路は大歓迎だし、
実用的にも便利そうなので是非使ってみたい!

那覇から名護までは車で行くと高速道路を使っても結構遠い。。どこの高速道路でも大概そうだが沖縄道も
森の中を突っ切っているので風景は単調で眠くなる。。。行きはまだいいが帰りがツライ・・・
下道の方が風景を楽しめるが混むし、混んだらまた眠くなる。。。
それを海の上を渋滞もなく一直線に名護まで行けるなら、なんと楽ちんで便利なのだろう。
1時間15分とバスより早いし、しかも1000円って安いな!


那覇港は泊ふ頭でもとまりんではなく北岸のターミナルから。港内には慶良間諸島や
粟国島や大東島などへ行く船がたくさん停まっていて楽しい~♪
クレーン付きの「だいとう」


「ニューフェリーあぐに」と、後ろ姿は久米島行きの「フェリー琉球」


「フェリーとかしき」


「クイーンざまみ」

昔は石垣や西表へ行くのにも那覇から船で行ったものだが、ここから乗ったんだっけ??もう忘れたな・・(汗)

さて乗り込むのはジンベエザメみたいな顔をした「タクマ3」という船。フェリーではないので車は積めない。




実はきっぷを買うとき、「今日は名護の方が天候が不安定で落雷の恐れがあるため、名護に寄港しない
可能性があります」との説明が。え~~っ!?本部まで行ってしまったら、そこから名護まではバス?
「バスも本数がとても少ないので・・・」。え~~っ、じゃあタクシーか!?船が1000円なのに
タクシーにいくらかかるのだろう(汗)。しかし名護でレンタカーを予約してあるので行かない選択肢はない。
ちゃんと名護に着いてくれることを祈ろう。


港を出ると巨大なクルーズ船が泊まっていた。ダイヤモンドプリンセス。よくこれが水に浮いているなぁ!


高速船は航行中はデッキに出られないのが残念だが、トイレが外にあるので、トイレに行くふりをして
しばし潮風に当たることはできる(笑)


基地があるからか、岸からだいぶ遠いところを進む。
名護に近づいても少し雲が多いものの雨が降っている様子はない。大丈夫そうだ。よかった・・・


実は名護港は「名護漁港」と書かれている通り、ターミナルも上屋もない素朴な岸壁である。
そう、別に立派なターミナルを作らなくてもいいのよ。着岸できさえすればいいんだから、
沖縄に限らず新航路をどんどん開発してほしいなぁ。
沖縄のこの海上アクセスも、空港から直で乗れたり、中部にも寄港すればお客が増えるんじゃない!?
今は4便(2往復)だけど、もっと増えたらいいなぁ~

第一マリンサービスのサイト →こちら

続く
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駿河湾フェリーで家へ帰る。

2023-04-18 23:38:47 | 川・橋・船
松崎の続き。



せっかく西伊豆へ行くなら駿河湾フェリーにも乗りたいと思っていたら、ちょうど実証実験中で松崎から土肥港までの
バスが無料だという。ラッキー!夕方の最終バスに乗り込み、土肥港へ。約50分の海沿いドライブ。


最後の岬を回り込んだら、遠くの海上に直進してくる船が見えた!あっ、写真を撮りたい~~
しかしバスの車窓からは障害物が多かったりしてなかなか撮れず。。。


港に着いたらちょうど船も大きくカーブしながら入港してきた。向きを変えて、着岸~~




駿河湾フェリーは清水港と土肥港を70分で結ぶ。1日4往復、朝から夕方まで折り返し運航している。


「富士」。乗船券を買って早々に乗り込む。車の横を歩いて乗り込むのはいつもワクワクするね♪


もちろんすぐに甲板へ出よう。


比較的小さなフェリーなので、ロープを巻き上げたりランプウェイを引き上げたりする作業も間近で見れるのが楽しい。


この航路は「静岡県道223号 清水港土肥線」という扱いになっている。道路扱いとなっている航路は
割とたくさんあって、私もこれまでいくつか乗っているが、ほとんど国道じゃなかったかな!?
【乗ったことある(覚えのある)航路】
・国道28号 ジェノバライン(明石港~岩屋港)
・国道30号 宇高国道フェリー(宇野港~高松港)※廃止
・国道42・259号 伊勢湾フェリー(鳥羽港~伊良湖港)
・国道58号 コスモライン(鹿児島港~西之表港)
・国道197号 国道九四フェリー(三崎港~佐賀関港)
・国道224号 桜島フェリー(鹿児島港~桜島港)
・国道350号 佐渡汽船(新潟港~両津港)
・国道389号 有明フェリー(長洲港~多比良港)
・国道390号 有村産業(那覇港~平良港~石垣港)※廃止
しかし県道というのは聞いたことがないかもしれない。ちなみに223号というのは「ふじさん」と読む。
標識がかわいい(笑)


そして出港。




港を出たら、清水港までいっさい舵をさわらなくてもいいんじゃないかと思うくらい(笑)、ひたすらまっすぐ
まっすぐ進む。


短距離航路なのでいす座席。


1時間弱の航路なのに売店が充実しているのにちょっと驚いた。お土産品やお菓子、飲み物だけでなく、
たこ焼きにイカ焼き、大判焼(富士見焼というらしい)もそこで焼いて売っているのだ。赤いちょうちんまで
下がっていて完全にお祭りの屋台だ。お客は慣れた感じで次々と買っている。


私もおなかがすいたのでたこ焼きを。やっぱり作りたてはおいしいなぁ~~
売店で御船印もゲット!


船上でサンセットを眺める。


清水港に入ったらもう日は暮れていた。清水港というと漁港のイメージがあるけど、大きなタンクやサイロ、
ガントリークレーンなどが林立し、貨物船などもたくさん停泊する大きな港だった。






港の風景はずっと眺めていても飽きないね。


さて、清水港に到着。お疲れさま~!


いやいやここから清水駅まで出てJR在来線を乗り継いで東京の家まで帰るんですよ!
在来線利用で約3時間半。あぁ楽しかったけどやっぱり疲れた~~


おわり。

※2022年5月(東京在住中)の旅です。
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松崎の水辺風景

2023-04-04 22:11:32 | 川・橋・船
松崎の続き。

自転車でまちなかをぐるぐる。特にこの運河付近と河口にかけての風景はとても趣があって気に入った。


河口近くに「ヨットによる単独無寄港世界一周達成の港」と書かれた、陶板製の世界地図があった。
プロセーラーの白石康次郎氏が1994(平成6)年、当時26歳で偉業を達成したのを記念したモニュメントだ。
いつか船で世界一周したい、という若者の情熱を、松崎の人々がバックアップしたのだとか。


水に近いということは災害にも遭いやすい。避難タワーも必須である。


おや、この橋は変わった形をしているな。


入江橋。
歯車のようなものがついている。何か巻き上げる機械のようにも見えるが・・・もしかしてこの橋可動橋なのか?
まじまじと眺めてみたけれど、特にそのような機構にはなっておらず、単なるデザインのようだ。


こんな機械っぽいデザインの橋というのはあまりなく独特だし、なかなかカッコイイな!


おや、こちらの「浜丁橋」もかっこいいぞ!!この橋がいつ架けられたのか、ネット検索してもみつからない。
このひとつとなりの「ときわ大橋」の方は1985(昭和60)年の施工と松崎町のサイトに載っているので、
だいたい同じ頃だろう。


端に鳥がとまったデザイン。




この橋の目の前にあるのが、川沿いのランドマーク「浜丁」。なまこ壁の蔵とだんだんの塀が美しいこのお屋敷は、
旧依田四郎邸。かつて26年間町長を務めた人物であった。


この建物はすでに町の所有となり、週末に限ってカフェ・資料館としてオープンしている・・・らしいが、
このときには開いておらず、現在もやっているかは不明。。。
浜丁と言う名前は橋からとったのか、そもそも河口近くのエリアを指す地名なのか。




古い伊豆石の石蔵をリノベしたカフェ、丸平(まるへい)。もともと氷庫として使われていたものらしい。


船溜まりの運河の風景が好きだなぁ。奥に入江橋が見える。


この工場らしき建物も古そうだ・・・


反対側に回って見てみたが使われていない感じ。。。


昭和レトロ風な居酒屋(?)、時代屋。まだ食事にはちょっと早いな・・・


床にタイルが見えた。元は大衆食堂だろうか。


なまこ壁風のガラスブロック(笑)


川向こうにこの建物がチラッと見えて気になり近寄ってみる。


おぉ・・・下見板張りの洋風建築じゃないの。「内科 小児科 鈴木医院」と書いてある。




敷地は結構広く、病棟の裏には住宅の棟や蔵もあった。


松崎のまち歩きはマップに載っているもの以外にもいろんなものが見つかって面白いなぁ~


続く
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カッコイイ!鹿島橋

2023-01-04 18:34:01 | 川・橋・船
10月末で東京の借上げ社宅を引き払い、いそいそと大阪へ戻ってきたのだが(笑)、加藤郁美さんのレクチャー付前田侯爵邸
見学会に参加するため、11月に入ってすぐまた東京へ行ってきた。
東京に住んでいる間は、LCCも使えないので(成田が遠すぎて・・)仕方なく夜行バスを使っていたら結構慣れて来てそれほど
苦痛でなくなり、選択肢が広がったのはまぁ東京赴任したことによるメリットかもしれない(爆)

それで東京行きは夜行バスにして節約したのだが、泊まって翌日も東京で遊んで帰ろうと思ったら、、、ホテルが高い!
何か相場が高くなってる??う~んどうしようか。悩んだ末、宿泊を兼ねてまた夜行バスで浜松まで移動することにした。
しかし、、、東京から名古屋でも朝早く着きすぎて時間を持て余すのに、浜松だと朝4時とさらに早く着く。
さすがにお店はどこも開いてないし、この時期まだ真っ暗で寒くてなおさらひもじい。8時にならないとレンタカーも借りられないし・・・
と、ここでいいことを思いついたのだ!!駅前のカーシェアを12時間借りたらレンタカー並みの料金で、しかも朝4時から乗れる。
停めたまま2~3時間車内で仮眠してから、そのままスタートできるのだ。何といいプランを思いついたのだろう~~♪


首尾よく仮眠し8時ぐらいに出発していくつか市街地の建物を見て回る。

すごくビビッドなグリーンに塗られた本田医院。


川沿いでとってもいい感じの「みその湯」は看板が裏向いているな・・・もう廃業されたのか(涙)


鴨江アートセンターは1928(昭和3)年、浜松警察署庁舎として建てられた。耐震問題で全面解体の方針が出たが
市民運動により保存が決まり、芸術活動の拠点施設として活用されている。


堂々たる三連アーチのエントランス。残ってよかった。


その真向かいにある白亜の建物は、1930(昭和5)年に中村與資平の設計により浜松銀行協会集会所として
建てられ、現在は木下惠介記念館となっている。シュロとソテツがいい味出しているね!


木下惠介は『カルメン故郷に帰る』、『二十四の瞳』などの作品を手掛けた日本を代表する映画監督。
まだ時間が早く開いていなかったので中に入れていないが、スパニッシュ邸宅風の建物、見学したかったな。。


旧住吉浄水場施設を見に行こうと浜松市上下水道部へ行ってみたが、事務所で聞いたら「公開していない」とのこと。
以前は桜の季節に開放していたが、木の老化などの理由により一般開放を取りやめたとか・・・


ちらっと、駐車場から見えた建物。

 さて、今回の目的の秋野不矩美術館へ向かおう。天気予報によると今日は午後から雨が激しく降るらしいが今のところいいお天気だ。

標識に従い鹿島橋方面へ走っていると、おおっ、カッコいいゲルバートラス橋が。これが鹿島橋か!!ノーチェックだった~


1937(昭和12)年竣工。推奨土木遺産。
車を止めて撮影タイム。ゲルバートラス(カンチレバートラス)橋は古い鉄橋の中でも私の大好きなタイプ。惚れ惚れと眺め回す(笑)


ゲルバートラス橋はこれまで、日田の三隈大橋、御坊の天田橋、木津川の笠置大橋、武豊の衣浦大橋、などを見てきた。
淀川の鳥飼大橋は架け替えで失われてしまった(涙)。古い形式の橋はなくなる一方である。。。ここは長く残ってほしいなぁ。


こちらはすぐ下流にある天竜浜名湖鉄道の天竜川橋梁。北寄りに3連のワーレントラスがある美しい橋で、登録有形文化財となっている。




ふと、この看板が目に入る。「国登録有形文化財 筏問屋 田代家」。へぇ、ここから150mなら近いな。行ってみよう。


続く
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豊稔池堰堤を見に行く

2022-12-07 20:32:33 | 川・橋・船
先日の記事でも書いたが、5月に友人と渡邊邸花鳥苑(鳥取邸)を訪れたあと、7月にまた、
花鳥苑の文化財登録を手掛けた設計会社の担当者による解説つきの見学会とマルシェをあわせたイベントがあって
再訪したのだった(花鳥苑の記事は2回の訪問時の写真を併せて紹介した)。
ここだけの訪問ならわずか1か月半後にまた東京から出かけるのはちょっとなぁ・・・と迷っていたのだが、
前回行きたかったが時間がなく行けなかった豊稔池などにも行こうと思い立ち、四国入りを決めたのだった。


花鳥苑から南へ10kmあまり、車だと30分もかからず山の中のダム湖にたどり着く。
豊稔池遊水公園のすぐそばまで車でアプローチできてらくらく!
「水辺の土木」の本で見てからチェックしていた豊稔池。「稔」は「なまず」と勘違いしていたが「みのる」だった(爆)。
長年水不足に悩まされてきた地域なのでこのダムによる豊かな実りを願って名付けられた。
おぉ~~っ!あれか!


1929(昭和4)年完成。当時アメリカの最先端技術を採用した「マルチプルアーチダム」は日本唯一だった。
堤長145.5m、堤高30.4m。
ダム設計のパイオニアと呼ばれる佐藤藤次郎が指導、農民たちが自ら石を積んで築いたという。
豊稔池堰堤は重要文化財に指定されている。


並び立つ柱(バットレス)は巨大で本当に要塞のよう。この柱がダム湖の水圧を支えているのだ。
そしてこの堰堤の真下まで近づけるのがすごい!


見上げると石の柱が頭上に迫ってくる。これで放水したらどれほどの迫力だろうか!!


説明板に「石積み」「コンクリート造」という記載が混在しているのは、堰堤本体はコンクリート造で表面や
一部が石積みということだろうか。さすがに本体が石積みではもたないだろう。。。
昭和63年から平成6年にかけて改修工事が施されている。


この部分は当初からの石積みのように見える。


一つ一つ手で形を整えられ谷積みに積まれた、泥岩のような石。


しばらく遊水公園は独占状態で、あっちから、こっちから、ゆっくりと眺めて楽しんだ。ドライブの立ち寄り
スポットなのだろう、お天気がよいこともありぽつぽつと車で人がやってきたので、そろそろ遊水公園を後にし
今度は上流の方へ行ってみよう。


堰堤を見学できるようちゃんと駐車場も設けられている。
湖のふちに生えた木の枝がじゃまでなかなか視界が開けないが、何とか見えた!


上から見ると、堰堤は上流に向かってアーチが7連並んだ構造になっていて、これが「マルチプルアーチ」なのだ。
うおおぉ~~~、美しい・・・構造美。

私のカメラがあんまりズームしないのがもどかしい。。。

念願の豊稔池堰堤を見れて満足満足!


そして、帰る前に観音寺の共楽湯へ。
古いRC造アパートの1Fがお風呂屋になっていてレトロを地で行く佇まい。いいねぇ~~




明るいうちにお風呂に入る贅沢(笑)


そろそろ時間も迫ってきたので丸亀まで帰ろうと走り出したら、、、うわっ!コンクリートアーチ3連の橋だ!
これは止まらずにおられようか!?アーチひとつでも目を惹くのに、それが3連なのだから映えること映えること!


その名も「三架橋」。観音寺市のサイトによると、1935(昭和10)年架橋。長さ93m、幅員6mの
鉄骨コンクリート下路式タイドアーチ橋で日本百名橋にも選定されている。財田川の河口から数えて3番目の橋だ。
隣接する「琴弾八幡宮」に参賀するのに通る橋ということから「参賀橋」として古くからあった橋らしい。


最後に、駅から少し離れていてこれまで見に行けていなかった丸亀高校を見ていこう。


香川県立高松尋常中学校丸亀分校本館として1893(明治26)年に建てられ、現在は丸亀高校記念館となっている。
木造の美しい建物だ。




このときは羽田→高松、伊丹→羽田というオープンジョーの楽パックを利用、高松で車を借りて遊んだあと
丸亀で返却、岡山へ出て新幹線で大阪へ、実家に帰って泰山タイルのあるヴェルデ辻甚でランチという
なかなか充実の帰省を兼ねた旅だった。
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八丈島 橘丸物語り

2022-08-02 21:09:15 | 川・橋・船

八丈島の続き。

リゾートホテルのようなコテージで2泊して風土を楽しみ、温泉も、郷土料理も堪能した八丈島。東京へ帰る船は(いや、八丈島も東京都だが・・・)なぜか夜行でなく昼行便だ。1隻の船で回しているから、朝着いた船がそのまま戻るということなのだろう。それに何の設備もない埠頭に何時間もとどまっているのは無駄というものだ。

来るときは嵐、滞在中も晴れたり雨が降ったりと不安定な天候で、帰りの船が目の前の底土港から出られるかどうか朝になるまでわからない。宿の人に聞くと、旧八重根港発ということになったら朝車で送ってくれるというのでひと安心。

果たして、、、やっぱり旧八重根港だった。車で約15分、視界が開けると何もない埠頭に黄色い船が停泊しているのが見えた。

港のそばには岩と護岸に囲まれた旧八重根海水浴場がある。海水浴場と言っても遠浅の砂浜ではなく、深さ数メートルありそうな紺碧のプール。元は船着き場だったのではないだろうか。真冬のこんな曇った天気だとここで泳ぐなんてちょっと恐ろしくて考えられないが、晴れた夏日なら気持ちよいのだろうな。

ようやく乗船開始。雨がまたパラパラしてきたので急いで船へ向かおう。

タラップで直接乗り込むのが好きだな!船が身近に感じられる。

かすむ八丈富士。八丈島とお別れ。

海も結構荒れているので離岸したら早々に船内へ入る。。

行きしなは荒天のためスキップした御蔵島にも、帰りはちゃんと寄港した。港の背後がもういきなり断崖絶壁。。。本当に人が住んでいるのだろうか??と思ってしまう、見るからに過酷な自然環境だ。。

それでも昔からずっとこの島に住み続けている人々がいるのだ。

八丈島から御蔵島まで約3時間、さらに約1時間で三宅島に到着。御蔵島に比べると「まち」だなと思える。結構乗降客もいる。ここからだと竹芝まで6時間。うーん、これならバスで名古屋から東京へ行くのと同じぐらいか!?(笑)しかし台風や荒天になると船が出ず閉じ込められるわけで・・・島暮らしというのはちょっとあこがれるが、やっぱり私には無理かな(汗)

 

ところでこの船は「3代目」橘丸で(2代目という説も)、インパクトあるカラーリングは柳原良平氏のデザインである。ラウンジの壁に貼ってあった「柳原良平・西村慶明 ”橘丸”物語り」がとても面白かった。「私にとって船は鋼鉄の乗り物ではなく人である。友達である。ひとりひとりの船には人生があり、一生がある。・・・・」から始まる文章と、まんが形式で描かれた2代目橘丸の「一生」。柳原氏が少年時代から憧れ親しんできた2代目橘丸の引退に際して「橘丸に見せるために」描かれたという、愛情あふれる本。

鉄道から感情移入できる列車がなくなって、個々に顔があり愛着を持てるような乗り物はもう船のみだと常々思っている私だが、本当に、これを読んだら「船は人で、人生がある」と思えてくる。

東京湾汽船では伊豆大島の観光開発のために大型客船の就航を計画し、三菱神戸造船所の設計による当時斬新な流線形の船を建造。昭和10年進水、華々しくデビュー!速くてカッコイイ橘丸は多くの話題を集め大人気となった。

しかし、支那事変が起こり戦時に突入すると、改装され呉鎮守府所管の海軍特設病院船となる。揚子江で爆撃を受けて損傷、沈没の恐れがあったため座礁させられたあと、引き揚げられ復旧。その後はチャーター便として上海~南京~漢口航路に。大島航路の船が1隻座礁沈没したため橘丸は呼び戻され再び大島航路に就いたが、昭和16年、太平洋戦争がはじまるとまた陸軍に徴用。巡洋船が爆撃され沈没するのを横目に命からがら逃げ帰ったり、病院船なのに軍の命令で兵員や兵器を運んだり、国際法違反で拿捕されアメリカに取り上げられそうになったりと、戦争に翻弄された橘丸だが、何とか持ちこたえ、戦後再び客船へと大改装が施されて大島航路に復帰、東海汽船のフラッグシップとして活躍した。

同僚の船が世代交代していき、後継となるさるびあ丸が進水すると、橘丸の引退が決定、翌年1973(昭和48)年1月に最後の航海を行った後スクラップとなった。波乱万丈の人生。30ページのこのまんがを読み終えると、本当に橘丸が友達と思えてきた。

なお、現在の3代目橘丸は2014(平成26)年就航。活躍して先代に負けない伝説の船になるといいね!

レインボーブリッジが見えてくると10時間の長い船旅も終わりだ。ようやく東京へ戻ってきた。

冬なのでもう真っ暗だが8時前。行きも帰りも荒天の中走ってくれた橘丸、お疲れさま!ありがとう!

隣に並んでいたさるびあ丸。ほんとそっくりだけど、こうやって見るとさるびあ丸の方が客室が多いことが分かる。こちらは東京五輪のマークでも有名な野老朝雄氏のデザイン。2020年の新造船なのでこのデザインなのだな!

伊豆諸島の他の島にもまた行ってみたい。

 

おわり。

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橘丸で八丈島へ。

2022-07-25 23:42:07 | 川・橋・船

こっちにいる間に八丈島に行ってみたいと思っていた。去年竹芝桟橋からさるびあ丸に乗って伊豆大島に行ったときに、隣に停まっていた黄色い船が橘丸と知って、あれにも乗ってみたいと思っていたのだ。幸い、八丈島のキャンペーンをやっていて安く宿を取れたので2食付きで2連泊することにして、車も押さえて、特にミッションもなく気ままな旅。まだ寒い時期なのでちょっとは南国気分を味わおう・・・なんて思っていたら・・・

何と、季節外れの嵐!?東海汽船のサイトを見たら、途中で引き返す可能性もあるという条件付きでの出航だって!?何それ~~(汗)でも行くしかないじゃないの~~

 

竹芝桟橋は静かなものだ。窓口でもう一度尋ねてみても同じ答え。海上は本当に引き返すほど荒れているのだろうか・・・もし今荒れていてもそのうちおさまるのでは・・・(希望)

さぁ乗船だ。橘丸はさるびあ丸とそっくりで色違いの兄弟みたいな船。

 

伊豆大島行よりも長時間だが「スーパー島トクきっぷ」という安いチケットなので今回は雑魚寝部屋の2等室。まぁまだお客が少ないので10人ぐらいの部屋に1~2人ずつで個室みたいなものだ。そんな中、なぜか私と同じ部屋におっさんがいるので、フロントに頼んで誰もいない席に変えてもらった(笑)

 

さぁ、離岸の時間だ。デッキにはテーブルセットなどがあって楽しげ。岸壁には手が届きそうに近い。2階ぐらいの高さかな。

 

きらびやかな東京のビル群を後にして、これから真っ暗な海の真ん中へと進んでいくのだ。

 

隣に停まっていたさるびあ丸よりもひと足早い出航。なんせ八丈島までは所要10時間20分。ちなみに伊豆大島は6時間。こちらは高速ジェット船もないし飛行機なんて高いから、この船がほとんどの人の足となっているだろう。

 

レインボーブリッジをくぐるともうビルの灯りははるか遠くに・・・

 

お客が少ない上に寒いのでデッキに出ている客は全くいない。ひとりあちこち探索して、体が冷え切ったところで室内へ逃げ込む。「スーパーエコシップ」橘丸は設備も簡素。大浴場はなくシャワールームのみ。観光客メインでなく島民やビジネスの足ということなのだろう。

テレビを見てゴロゴロしたあと気ままに寝る(笑)。ちゃんと八丈島まで着きますように。。。

 

朝方、アナウンスが流れているので目が覚めた。ちょっと揺れているな・・・三宅島に着くらしい。朝5時と言っても冬なので真っ暗。。。デッキへ出てみると、うわぁ、、、荒れてる・・・岸壁に打ち寄せる波は高低差が4~5mぐらいあり、船は岸壁に激突するんじゃないかというほど揺さぶられている。それでもじりじりと岸壁に幅寄せして、何とかスロープを渡すと、お客が次々に下船していった。皆自家用車で帰っていく。あぁ、今回三宅島が目的地だったら心細くて仕方なかっただろう。

荒天のため次の経由地御蔵島は飛ばすとのアナウンス。御蔵島へ行く人も一人いて気の毒だったが、とにかく進むようでほっとした。真っ暗な三宅島を出航したら、さっさと部屋に戻り寝る。立っていたら酔うので・・・

 

・・・そして朝、嵐はおさまっていた!海上はうねりもなく白波が立つ程度になっていた。よかった!!

 

間近に迫ってきた八丈島は見るからに火山の風情で、ついさっき溶岩が海に流れ込んだとでもいうような海岸線を見せている。何かすごいところにやって来たなぁ~

 

無事入港~~!背後には八丈富士。あぁ途中で引き返すことなくたどり着けてよかった!それにお天気も回復したみたいだし。私はここ何年もずっと晴女なのだ。今回もパワーを発揮したな(笑)

 

あぁ感動の八丈島上陸。荒天の中がんばってくれた橘丸、ありがとう!!

 

水浸しの埠頭が昨夜の激しい嵐を思わせる。

 

続く

 

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東京湾フェリーで鋸山へ。

2022-02-02 00:42:19 | 川・橋・船
房総半島の鋸山というところに房州石の石切場があると聞いて行ってきた。
東京からはJR総武線で行くのが距離的には近いけれど、せっかくなので久里浜まで行って船で東京湾を横断しよう。
東京湾フェリーは神奈川県の久里浜港と千葉県の金谷港を一日14往復もしている。
東京湾の入口のいちばん狭まった部分にあたり、距離はわずか11.5km、40分のクルーズである。
しかし関東に住んでいないとなかなか乗る機会がない。関東圏の航路を攻める一石二鳥のプラン。


三浦半島のほぼ先端に位置する久里浜まで、横浜からだと京急で40分弱。意外と近いな。
港までは歩ける距離ではないので、ちょうど列車の到着に合わせてスタンバイしていたフェリー港行のバスに乗る。
すべてがスムーズ。

あ、もう船がとまってる~~ワクワク!
ターミナルは小さいが券売機できっぷを買って気軽に乗れるのがいい。大人片道800円で千葉へ渡れるとはなんと
ありがたいことか!
久里浜から浜金谷まで鉄道だと3時間半、3千円近くするので、この辺の人にとっては船一択なのだろうな。
生活の足、レジャーの足。公共交通としてなくてはならない存在だ。

空中通路を渡って船へ。

船体には大きくチーバ君が描かれている。しらはま丸は40分の航路にしては大きいな!車を100台も積めるのだ。
さすがに短距離なので座席は普通の椅子タイプのみ。乗り込んだらそのままデッキへ出よう。


う~ん、お天気もよくて気持ちいい!寒いかと思って着込んできたのに暑いぐらいだ。デッキには結構人がいて
写真を撮るのに苦労するほど。


くるりと回って出航~~房総半島の山影はもうすでに見えている。


しらはま丸の出港を待っていたジェット船「セブンアイランド友」が入れ替わりで入港。伊豆諸島への船は
久里浜からも発着しているんだな。いつかアイランドホッピングもしてみたい。


穏やかな海。しばらく右舷、左舷、あちこちうろついていたら、他のお客はもう船室に入ってしまったので
ゆっくり写真を撮って堪能する。




ちょっと船内も偵察しよう。結構大きな売店があって、チーバ君グッズが山積み(笑)
軽食も販売している。そんなに高くないな。から揚げをひとパック買って座席で食べる。




食べ終わったらもう金谷港に入港だ。急いでデッキへ出る。


海の色が違う!!外海に面しているからだろう。
係留作業をひとしきり眺めてから私も下船。ほんとにあっという間だな!






金谷港で下船したら自動的にお土産物屋が入ったレトロなターミナルを抜けていくようになっている。
しかしここの商品が実に魅力的でついつい足を止めてしまう(笑)
名産の落花生の加工品やびわを使ったお菓子、そして海産物・・・鋸山から戻ってから買い物しようっと。




続く
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苫小牧から大洗へ。さんふらわあだいせつ

2021-12-31 18:23:45 | 川・橋・船
苫小牧からの続き。

帰りも同じく商船三井フェリーで大洗へ帰るんだけど、夕方便だと18:45発なので北海道滞在時間は約5時間。
さすがにそれは短すぎるな・・・
そして、夕方便と深夜便は船のタイプが違っていて、深夜便はやはり旅客が少なく貨物の割合が大きいからだろう、
旅客向けの設備が簡素化されたシンプルなフェリーなのだ。どうせならそっちも体験してみたい。
深夜1:30に苫小牧港発だが、21:00からターミナルでの受付開始、22:30から乗船できるというので
深夜に路頭に迷うことはないだろう。それにカーシェアだから港まで車で戻って来れる。
・・・ということで帰りは深夜便に乗ることに。これなら滞在時間は7時間あるな。・・・しかしよく考えたら、
日が暮れてから知らない土地をガンガン走り回れるほど運転に自信はない。それにどこか行くにしても営業時間は
夕方までなので、結局4~5時間だ(苦笑)。まぁいいや、船に乗るのがメインなんだから。
というわけで、ぴゅーっと栗山町の小林酒造へ見学に行って、そこから江別のセラミックアートセンターへ行ったら
もう閉館時間で、またぴゅーっと苫小牧へ戻ってきた。第一洋食店で夕食にしようかと思ったら臨時休業で(涙)、
雨が降って来たので近くのチェーン店で適当に食べて港へ戻ってきた。


帰り便は、さんふらわあだいせつ。大洗着は夕方の19:30なのでそれほど遅くならずに家に帰り着ける。


隣には八戸行のシルバーティアラが停泊中。
苫小牧~八戸便は以前シルバーエイトとシルバープリンセスに乗ったことがある。
→シルバーエイトに乗ったときの記事「シルバーフェリーに乗る。


ターミナルで時間をつぶしてからようやく乗船。




おぉ・・・レトロ!これは往路のさんふらわあふらのとはずいぶん違うぞ。面白いな!


でも中に入るときれいなフロントがあってタオルやお土産なども売っている。


階段などはかなり簡素で飾り気は全くなし。ま、そんな必要もない。深夜発だから基本寝るだけだもんね。


さて、カジュアルルームへ。
うぉっ、これは・・・2段ベッドではなく開放的な1段ベッドだ。そして窓もあるじゃないの♪
1室には4つのベッドがあるものの他に人がいないので個室状態。


窓際のテーブルセットも独占だ~~
共用スペースが少ないだけにこれがとてもありがたくて、翌朝置きてからおやつを食べたりパソコンで遊んだり
優雅なクルーズを楽しむことができた。


夜遅いけどデッキも探索。








シルバーティアラがすぐ横に。




深夜の港にはトラックがいっぱい。乗っているお客はほとんどトラックドライバーだろう。


さぁ、探索が済んだら出港までにお風呂に入ろう。お風呂も簡素だが15人ぐらいは入れる大浴場だ。
女風呂は他のお客が誰もおらず貸切状態だ。


レストランはちゃんとあるんだな。しかし、やってない。


そのかわり自販機が充実。なるほど。ま、私はもうとんかつを食べてきたので(笑)


ゲームセンターもある。


出航の時間になったので再びデッキへ出て離岸を楽しむ。さらば、北海道。


もう2時前だ。もう寝よう・・・

翌日はほぼ1日かけてクルーズ。窓辺のテーブルでおやつを食べながらゆっくり本を読んだり、旅の計画をたてたり、
お風呂に入ったり。。。

日が暮れてから大洗に到着。
大洗はアニメの舞台になっているらしく、アニメ一色。


かわいい書体の鹿島臨海鉄道の大洗駅の駅名標。


水戸駅のホームのかわいい売店。


金曜の夜に出て日曜の夜に帰って来れる、とってもお手軽なクルーズ。日の長い夏なら北海道での滞在ももう少し
ゆっくり遊べるだろう。また旅に組み込んでみよう~~
関西からではなかなか乗る機会のない大洗~苫小牧航路に乗れて満足満足!!

終わり。
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大洗から苫小牧へ。さんふらわあふらの

2021-12-27 21:09:47 | 川・橋・船
北茨城からの続き。

水戸から広々した田んぼの中を走る鹿島臨海鉄道線で大洗へ。大洗から苫小牧へ行く商船三井フェリーに乗るのだ。
これが今回の旅のメイン(笑)。大洗港はここから約2km。もう日が暮れてしまっているが、タクシーに乗るほどの
距離でもないので、できるだけまちなかを通って歩いていく。


大洗港中央公園の横を足早に抜けると、ターミナルが見えてきた!柵沿いに迂回しなければならないのがもどかしい。
ようやく敷地内へ入ると、フェリーの姿も見えてテンション上がる~~!


ターミナルはここもきれいで広々。手続きをしたらもう乗り込もう。
この商船三井フェリーは夕方便と深夜便があり、夕方便は19:45発、13:30着だ。
苫小牧まで約18時間。移動手段のみと考えると長いが、船旅と考えればそれ自体が楽しい時間。
ちなみに深夜便は1:45発、19:30着なので、ちょっとハードルが高い。。。


船はさんふらわあふらの。なじみ深い大阪~別府・大分行のさんふらわあは商船三井フェリーの関連会社なのだ。


空中通路を歩きながらあっちこっちの窓から船を眺めて楽しむ。


これまでフェリーは中央に高い吹き抜けがあってほぼ左右対称の構造が普通だと思っていたが、最近の船は
そうとも限らないようだ。船の大きさにもよるのか。この船は端に階段があって片方の壁沿いが吹抜けになっている。




コンフォートクラスはカーテン付きの2段ベッド。入口が狭いので窮屈な感じがするが、入ってしまえば
落ち着く。まだお客は少ないので上下向かいにも誰もおらず悠々。


さすがに18時間も乗るのでテレビもついているし、必要なものはすべて揃っていて快適。


荷物を置いて船内探索に出かけよう。広いデッキに出られるのはうれしい。最近は、危険だから出ないようにと
閉め切られていたり、ごく狭い範囲しか行けなかったりすることもあるが、やっぱりあっち側、こっち側、
上へ下へとうろうろして景色を眺めるのがフェリーの大きな楽しみだ。






この船にはペットと一緒に入れる部屋もあり、デッキにはドッグランまで設置されている。犬と一緒に船旅
できるなんていいなぁ~~私も犬を連れて船に乗りたかった。


ごはんはビュッフェのみ。そんなにたくさん要らないんだけど・・・とか言いながら、カツオのたたきや
鮭のお刺身もあって、あれこれおかわりしておなかいっぱい食べてしまう(苦笑)。
レストランにはけっこう人がいて賑わっていた。


お風呂に入ってテレビを見てぐっすり寝て。翌朝もゆっくり、朝風呂に入ってまたデッキに出て海を眺めたり、
持ってきたノートパソコンで遊んだりしている間に苫小牧港に入港。
あぁもう船旅も終わりか。。。いつも港が近づくと名残惜しい気持ちになる。




あっ、あれは・・・太平洋フェリーのきたかみ君じゃないの。こんなところで会いましたね~~
と言っても私が乗ったのは旧きたかみで、こちらは2019年の新造船だ。
→きたかみに乗った時の記事「太平洋フェリー きたかみに乗ってきた!」「太平洋フェリー きたかみ 続き。


港内で転回してきたかみのすぐ横の岸壁にアプローチ。
こんな真正面から見ることはなかなかないな!前から見てもシュッとしてかっこいい~~






ぎりぎりまでデッキで作業を眺めてから下船。太陽マークのど真ん中に乗船の扉があるんだな。
乗っていたお客の多くは運送の仕事の人やマイカー客で徒歩客はほとんどいない。


さんふらわあふらの、隣のきたかみに比べると錆びていたり色あせて年季が入った姿だけど、がんばっているね!
これでも2017年の建造らしい。やはり海上は過酷な環境なのだ。


苫小牧港はJRの駅からだいぶ離れていて歩くのは無理。苫小牧駅や札幌駅へ行くバスもあるのだが、
30分ぐらい待たなければならずもったいないので、今回はカーシェアを予約しておいた。
ターミナルを出たすぐ横に車があるので即乗れて、返却時間も店舗の営業時間を気にしなくていいので便利~~~


続く
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祝!祝!祝!東京九州フェリーに乗る

2021-10-29 21:43:56 | 川・橋・船
2021年7月1日に、東京九州フェリーが新しく就航した。横須賀と新門司を約21時間で結ぶ航路。

もう長らく、船の航路はなくなる一方で、歴史ある長距離航路もバッサバッサと廃止されてきた。
近年は震災などの自然災害で鉄道や道路の陸上交通が寸断されて海路の重要性が見直されたり、また船会社の
営業努力によってフェリー人気がどんどん高まってきていたときにあのコロナ禍、ステイホームでお客は消えた・・・
そんな中で首都圏と九州をつなぐ長距離航路、貨物だけでなく旅客も運ぶ大型フェリーの新規就航とは!!!
いやぁ~~もう、そのニュースが出たときからずっと楽しみにしてたんだよ!!しかし大阪からだとなかなか乗るのは難しい。
これに関してだけは今東京にいることに感謝(笑)


在宅での仕事がこの日に限ってずるずると長引きちょっとはらはらしたが、用意はばっちりしてあるし、
23:45発なので全然余裕。ちょっと早めだけどもう出かけるか。まるで遠足に出かける子供のようだ(爆)
フェリーターミナル最寄り駅の横須賀中央駅まで1時間ちょっと。駅から乗り場までは徒歩15分と公式サイトには
書かれていたが、暗い夜道だと怖いな・・・と思っていたが、まちが途切れたと思ったらもう港。実際は10分で着いた。
積み上げられたコンテナの向こうに、船の一部が見えてくる。うぉぅ~~!テンションが上がる!!


港に入り通路を歩いていくと船がすぐそこに。「それいゆ」の名前が見えている。きゃ~~、よいねよいね~~!
古い倉庫と新しいぴかぴかの船体のコントラストもいいじゃないの~~
メインは貨物なのでターミナルは広い広いトレーラーヤードの片隅にぽつんとあった。新築のターミナルは小さいが
光り輝いていて、その背後にはそれいゆの巨体がどーんと控えている。ん~~~すてきすてき!早めに来てよかった。
ゆっくり写真を撮って楽しんでから、中へ。


塗料のにおいがまだ抜けないぴかぴかのターミナル。造りは割と簡素だが、おしゃれな今どきの雰囲気で、
大きな窓から船が眺められるのがうれしいね!
ものめずらしげにうろうろ(笑)。小さな売店もあるが、船に乗ってからレストランで食べよう。


船は23:45出港。30分前になってようやく乗船開始。わくわく~~~


見覚えあるこのマーク、新日本海フェリーと同じSHKライングループなのだ。


新造船のそれいゆ、ホールは3層吹き抜けだが比較的カジュアルな内装で、木製の家具が多用され北欧っぽい雰囲気も。


大部屋はなく、いちばんエコノミーなクラスでもカーテン付きの2段ベッド。私が予約したツーリストSは
ドアのある個室で、乗船券のQRコードがカギになっている。


おぉ、結構広いな!ベッドと机と大型テレビだけでシンプル。余計なものはそぎ落としたという印象だ。
机が広いのがいい。




荷物を置いたら恒例の船内探索といこう。4階には受付と売店、ひとつ上の階にレストラン、最上階にはお風呂がある。
一般用の部屋数は結構少ないんだな。




もう深夜だが、レストランを覗いたら夜食メニューが食べられるというので入ることに。
昔ながらのセルフ食堂形式ではなく、居酒屋やファミレスのように席にあるタブレットで注文する。へぇ~。
係員が少なくて済むように工夫されているな。


軽めにうどんを注文してからふと時計を見ると・・・しまった!今23:40、あと5分で出港じゃないの~~~
デッキから離岸を見るのがいつもの楽しみなのに、5分でうどんを食べ終えられない~~~(汗)
まぁ仕方ない。あきらめるか。。。うどんはちゃんとおいしくて、冷えた体も温まった。

ドラなどは鳴らず、食べている間に静かに動き出した。あ、港内で転回するのか。これならまだ間に合いそうだ。
レストランの会計も無人の精算機で行うというのがさすが今どき。


航行中はデッキへのドアを閉めるらしいが今はまだいいですよと言っていただいたので、急いで外へ出る。
回ってる回ってる~。ゆっくり、ゆっくり。


横須賀港は竹芝や横浜港のようなキラキラの夜景とは違って、街灯と遠くのまちの灯りのみ。
思えば、横須賀発だけど東京九州フェリーという名なんだな(笑)
船首を外洋に向けたら、少しずつスピードを上げていく。出港後30分ぐらいたってようやく、本気を出してきた(笑)


さぁ無事出港も見届けたし、お風呂に入るか~~。
お風呂もピカピカ、そして露天風呂もある!寒くもなく、お湯に浸かっては風に当たり、また浸かり・・・極楽。
就航した初日とその後数日間は台風の荒天で船は大揺れ、雨で風景も楽しめず、、、という話を聞いていた。
この日も日本中雨予報だったので心配していたが、回復して本当にラッキーだった!私は近ごろ晴れ女なのだ(笑)



インサイドの部屋は朝になっても真っ暗なのでいつまでも寝てしまうのが困る(苦笑)。ここ数日夜更かししていたので
だらだら寝てしまった(汗)。朝風呂でまた露天風呂でゆらゆら漂い、売店でパンを買って食べ、プラネタリウムを
覗きに行く。ドーム天井に星空とクラゲが映し出され、ヨギボー(?)が並べられている。あぁリラックス~~


船内放送があり、姉妹船の「はまゆう」と行き違うというので、眺められる場所を探し回る。
デッキへは出れないし、ガラス窓は波しぶきが一面についているのでクリアに見えない。
レストランの奥のバーベキューエリアに出たら見れた!もう真横まで来ていたから急いでカメラを取り出すと・・・
冷房の効いたところから外に出たのでレンズが曇ってる~~(汗)

ファ~~ン、とお互いに汽笛を鳴らしてすれ違う。いやぁ~~いいねぇ!スピードが速いのであっという間に離れていった。

また船内をうろついていたら、おや、船首を望める展望ラウンジがあるじゃないの!


ここ最高じゃない!?誰もいないのは皆知らないからだろう。独り占めだ!




お昼になったのでまたレストランへ。ひとりでもバーベキューができるというので食べることに。
風よけのパネルがあって吹きさらしではないので風も直接当たらず、お天気も良く、快適なひとりバーベキュー(笑)
しかし、お肉と野菜のセットに白ご飯、コーラを頼んで1260円って、安すぎない!?こんなお手軽にできて、
おいしくて量もちょうどよくて満足満足!


映画が始まるというのでまた上映室へ。ゴーストバスターズは正直面白くなかったけど、ごろごろして居眠りタイム(笑)

気に入った露天風呂は朝昼晩と楽しんだ。


陸地が見えてきた。九州だな。16時頃になるとべたなぎになって、海面がキラキラ輝いて・・・めちゃくちゃきれい!
あぁほんと極楽「Cruising Resort」だよ!


新門司発の阪九フェリーとすれ違う。


それいゆの到着時間は21:00。ほぼ丸一日船上で過ごすのでヒマを持て余して寝てばかりになるかとも思ったけど、
何だかんだ楽しめて、船旅ももうあとわずか・・・灯りが近づくにつれだんだん寂しくなってくる。


新門司港に到着。展望ラウンジでデッキ上の作業を見物してから、着岸を見に行く。




新門司のターミナルも東京九州フェリーのために新しくできたもののようで、阪九フェリーや名門大洋フェリーの
乗り場とはずいぶん離れた場所のようだ。無料連絡バスは真っ暗な道を長らく走ってようやく見知った道に出た。


あぁ楽しかった!!
首都圏から九州まで移動しながらこれだけ楽しめて、個室で18000円。すごく値打ちがあるな!!
リラクゼーションを兼ねた九州への移動手段として、みんなにお勧めしたい(笑)。
これから貨物も人もじゃんじゃん運んで、長く存続してほしいなぁ!!


東京九州フェリーの公式サイト→こちら
コメント (2)
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