民主党の小沢一郎元代表は23日夕、インターネットの番組に出演し、自らの国会招致問題について「出たから国会審議がスムーズにいくという状況にない」と述べ、菅直人首相らが求める衆院政治倫理審査会への出席に応じる考えがないことを重ねて強調した。
一方、岡田克也幹事長は同日、BS朝日の番組収録で、小沢氏の対応次第では野党側が求める証人喚問も受け入れざるを得ないとの認識を示唆した。
小沢氏は資金管理団体の政治資金規正法違反事件で、自らが強制起訴されることから、「司法の場でけりをつければいい。立法府で同じようなことをやるのは、三権分立から言うと筋違いだ」とも述べた。
招致問題が国会運営の障害になっているとの首相や岡田幹事長の主張に対しては、仙谷由人官房長官らの問責決議可決を念頭に「私自身の問題より、違う大きな問題で、野党はいろいろ言っているのではないか」と反論した。
衆院選マニフェスト(政権公約)の主要政策が財源難で実現していないことについては「現実の壁があったから理想の旗を捨てるのでは、何のための政権交代だったか分からない。このままでは早晩、国民から見放される」と菅政権を批判した。
これに対し、岡田氏は「(小沢氏が)国会に出てこないという選択はない」と招致実現を目指す意向を示し、政倫審への出席を改めて促した。民主党は27日の役員会で小沢氏招致への対応を決める方針で、岡田氏は「選択肢が狭くなっている。
前回の役員会でも『証人喚問はどうなのか』という声が出ている」と言及し、証人喚問も選択肢とする考えをにじませた。