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のち
昨日に続き、またまたヒュー・ジャックマン&クリスチャン・ベイル主演『プレステージ』について。
年末恒例、今年度発行のミステリを総括しベスト10を発表するムックが何冊も出ていますが、『本格ミステリ・ベスト10 2008』の映像作品を総括した記事で、千街晶之氏が『プレステージ』を「本格ファンにこそお奨めしたい」と書いていたのには、我が意を得た思いでした。
また、ご存知『このミステリーがすごい! 2008年版』でも、原作者クリストファー・プリーストの新作『双生児』に関連して『プレステージ』への言及(お奨め)がありました。
『双生児』については、プリーストファンの家人からもお奨めされているのですが、いまだ積ん読状態です……
それはともかく、この種の作品について、ネタが判ってしまったらつまらない、再読再見できないという人は、実はミステリを観たり読んだりするのに向いていないんじゃないかと思いますね。
映画公開時に一部で見られた「こんなネタすぐ判った!下らない!」というようなご意見に対しては、「とかく初心者は、すぐそういうことを言いたがるものだ」と思ったりしました。
そこに到る手管や論理展開(もしくは「論理のアクロバット」)や話の構造自体を面白がれなかったら、本格ミステリ(少なくとも今時の)などは、すべからく「下らない」ものでしかないでしょう。
本格ミステリの真髄(の一つ)は「華麗なる不毛」にこそあり、ですよ。
また話は変わりますが、或る方のご好意により、ごく最近ジョセフ・L・マンキウィッツ監督、ローレンス・オリヴィエ&マイケル・ケイン主演映画『探偵<スルース>』(1973)を鑑賞する機会を得ました。
そちらを観た後で『プレステージ』を観直すと、脚本&監督のノーラン兄弟は、実は「あれ」もやりたかったのかも知れない、と思います。
近々公開予定のケネス・ブラナー監督によるリメイク『スルース』で、ケインさんはかつてオリヴィエが演じた役を演じることになりますが、『プレステージ』に対しても、出演しながら何かしら感じるところはあったのではないか?と勝手に想像(妄想)。
「男の嫉妬は 世界を滅ぼす。」って、どこか一脈通ずるものがあるんじゃないでしょうか。
『プレステージ』過去記事のレビュー・感想・出演者評等は下記よりどうぞ(ネタバレ)。
『奇術師』="The Prestige"(原作感想)
『The Prestige』(プレステージ)DVD感想(US版DVD感想)
幕は上りぬ~『プレステージ』
『プレステージ』~ふたりの証拠
『プレステージ』~奈落の底
『プレステージ』~ヒュー on ステージ
そして『プレステージ』へ
『プレステージ』~奇術師たちの仮面
今年もいろいろお世話になりました。
ジュード・ロウは当初『プレステージ』出演予定でしたね。(アンジャーの方かな?)
また『スルース』の前に、『アルフィー』リメイクでも昔マイケル・ケインが演じた役を演じているし、ケインさんの「後継者」とみなされているんでしょうか。
そのオリジナル『スルース』の若き日のケインさん、妙に可愛かったり妖しい色気を漂わせたり(ゲイっぽいという意味ではなくて)何と言うか、いろいろとアレでした
現在のセクシーな美老人ぶりも好きですが。
来年もこんな感じであれこれ書いて行くと思いますが、またよろしくお願い致します。
『プレステージ』に関してはなかなか冷静に意見を述べられないので、コメントも出来ないのですが(苦笑)、ネタよりストーリーを楽しめない人は人生の楽しみをいくつか逃しているんじゃないかと思う今日この頃です。
ところで『スルース』、面白そうですね!
ジュード・ロウは最初に『プレステージ』にキャスティングされていた俳優さんなので、マイケル・ケインさんとの因縁を感じますね(笑)
しかもこちらでの上映館が『ファウンテン』や『タロットカード』を上映してくれた所なので、ヒューとの因縁も…
でもマイケルさんのために頑張って遠征して見ます~。
最後に、今年はお世話になりました!Qさんの深い考察にミーハーなコメントを付けてしまって申し訳ないと思いつつ、来年もそういう調子でお邪魔すると思いますので、よろしくお願いします。
では良いお年を!