『スラムドッグ$ミリオネア』

ついにDVD解禁となったので「スラムドッグ$ミリオネア」を鑑賞しました。
本当は映画館で観たかったのですが、アカデミー賞受賞で連日大混雑だったため、結局DVDを待つことに。

先に原作である「僕と1ルピーの神様」を読んでいたので、映画がどんな仕上がりなのかとても興味ありました。
インドのスラム街に暮らす少年がどのようにしてミリオネアになったのかというストーリーは同じなのですが、登場人物の設定や少年が体験した内容などはほとんど違いました。
なので全く別物と思って観ることに。

ジャマールは「クイズ・ミリオネア」に出演し、あと1問で2000万ルピーというところで、不正を疑われ警察の尋問を受けます。強要もなく、スラム街で育った少年が答えを知るはずがないと疑われたのです。
警察は電気ショックなどで拷問しますが、ジャマールが不正を認めようとしないため、刑事が彼の言い分を聞くことに…。
彼の体験した壮絶な人生経験から、答えを知りえた理由が明らかになっていきます。

観終わっての感想は、先に映画を観てから小説を読めば良かった。
やはり小説の方が、ジャマールが体験したことは、もっと凄いものだったし、ストーリーの背景もこちらの方がうまく構成されている。何で重要な部分を沢山削ってしまったんだろう？
映画ではジャマールの体験を聞く役目は刑事でしたが、小説では女性弁護士。彼女は物語に深く関わる人物なので、ここは使って欲しかったなぁ。
それに何故英語が話せるようになったかという背景も描かれていない。スラム街で育った少年があんなに流暢に話せるはずがないんだから。
特に「何故クイズ番組に出演したのか？」という理由。これこそが大きな意味を持つのに、恋愛のためっていうのが残念でした。
それにサリームはもっと良い子なのに、悪事に手を染めていく兄って設定はどうも頂けませんね。最後にはいいことをしましたが。

小説は内容がかなり深いのでこれを2時間の映画で表現するのは難しい。なので仕方ないと思うけど。
それでも映画の出来は素晴らしかったと思います。

これからDVDで観ると言う方には、是非そのあとで小説を読んで欲しい。

	ぼくと1ルピーの神様 (RHブックス・プラス)
	子安 亜弥
	武田ランダムハウスジャパン

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	スラムドッグ$ミリオネア [Blu-ray]
	デヴ・パテル,フリーダ・ピント,マドゥル・ミッタル,アニル・カプール,イルファン・カーン
	ギャガ

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